こんにちは。住まいをつなぐ「すまつな」の北川です。
玄関の間取りを考えていると、「南玄関なら明るくて正解なのか」「北玄関は暗くて寒くならないか」「階段やトイレを近くにして大丈夫か」と、決めることが一気に増えてきます。
私も積水ハウスで自宅を建てるとき、玄関だけを単独で考えるのではなく、駐車場から玄関へ入った後に家族がどこへ向かうのか、荷物をどこへ置くのか、LDKへどのように入るのかまで図面上で何度も確認しました。
実際に暮らして感じるのは、玄関の良し悪しは玄関そのものの広さより、家全体とのつながりで決まるということです。
南向きの玄関でも、LDKの日当たりを削ってしまえば本末転倒ですし、北玄関でも窓や照明、断熱、収納をきちんと考えれば快適な玄関はつくれます。
この記事では、玄関の方角、階段、トイレ、収納、パントリー、帰宅動線まで一つにつなげて、間取りで後悔を減らす考え方を解説します。
記事のポイント
- 玄関の方角を決めるときの優先順位
- 玄関と階段やトイレを配置する考え方
- 収納とパントリーをつなぐ帰宅動線
- 暗い寒い散らかる玄関を防ぐ方法
玄関の間取りは家全体で考える
玄関の間取りを決めるとき、最初から「南玄関がいい」「東玄関が風水的によさそう」と方角だけで考えるのはおすすめしません。
玄関は道路、駐車場、庭、LDK、階段、水回り、収納をつなぐ場所なので、敷地全体を見ながら位置を決める必要があります。
玄関だけを先に決めない
間取りで玄関の位置を検討するときは、建物の中だけを見るのではなく、まず敷地図まで広げて考えてください。
道路がどちら側にあるのか、車をどこへ停めるのか、玄関まで雨に濡れずに歩けるのか、道路から室内が見えないかといった条件で使いやすさは大きく変わります。
例えば南道路の土地だからといって、必ず南玄関にする必要はありません。
南側をLDKや庭へ使いたいなら、玄関を東西へ寄せることで日当たりのよい場所を居室へ残せる場合があります。
玄関は一日の滞在時間が短い場所なので、家の中で最も条件のよい場所を玄関へ渡す必要はありません。
玄関位置は「道路から入りやすいか」だけではなく、「どの場所をLDKへ残したいか」から逆算すると決めやすくなります。
駐車場から玄関を考える
車を日常的に使う家庭なら、玄関の方角以上に重要なのが駐車場との位置関係です。
買い物袋を持って帰った日、子どもが寝ている日、雨が強い日を想像すると分かりやすいですよ。
駐車場から玄関まで建物をぐるっと回る間取りでは、毎日の数十秒が意外と面倒になります。
また、カーポートを設置するなら柱位置と玄関アプローチがぶつからないかも確認したいところです。
玄関ドアを開けたときに車が邪魔になる配置や、玄関ポーチへ水が流れ込む外構勾配も、図面の段階で見ておきます。
来客動線も重ねて見る
家族の帰宅動線だけでなく、宅配業者や来客から室内がどこまで見えるかも確認します。
玄関ドアを開けた瞬間にLDKのソファやキッチンが丸見えになる間取りでは、生活感を隠しにくくなります。
反対に、目隠し壁や廊下を増やしすぎると暗くなり、面積も使います。
玄関からLDKまで少し視線をずらすだけでも、プライバシーと開放感は両立しやすくなります。
玄関の方角に正解はない
間取りと玄関の方角を調べると、北玄関、南玄関、東玄関、西玄関についてさまざまな意見が出てきます。
しかし、方角だけで優劣を決めることはできません。
道路の位置、隣家、窓、庭、日射、駐車場まで含めて判断する必要があります。
南玄関の特徴
南玄関は明るい印象をつくりやすく、玄関ポーチにも日が入りやすいのが魅力です。
一方で、南側はLDKの大きな窓や庭を配置したい場所でもあります。
限られた間口の中で玄関を中央に置くと、LDKの南面が分断される場合があります。
特に間取りが縦長で南道路の場合は、玄関、駐車場、LDKをすべて南側へ並べようとすると窮屈になりやすいでしょう。
南向きの間取りとは、玄関が南にあることではありません。
一般に住宅で「南向き」と表現するときは、主要な居室や大きな開口が南側を向く状態を指すことが多く、玄関方位とは分けて考えます。
北玄関の特徴
北玄関は「暗い」「寒い」という印象を持たれがちですが、設計次第ではかなり使いやすい配置です。
北側に玄関を寄せれば、南側をLDKや庭へ広く使えるからです。
採光窓、吹き抜け、高窓、室内窓などを使えば、玄関そのものの明るさも補えます。
玄関ドアや窓は外皮の一部なので、寒さが気になる場合は方位だけでなく、ドアや窓の断熱性能、玄関ホールと居室のつながりを見ることが大切です。
国土交通省も高断熱住宅の設計では、季節・方位・時間に応じた日射調整と、暖冷房・換気を一体で考える重要性を示しています。
(出典:国土交通省「省エネ性能に優れた断熱性の高い住宅の設計ガイド」)
北玄関だから寒いのではなく、玄関ドア、窓、断熱、間仕切り、空調計画など複数の条件が体感温度へ影響します。
西玄関の特徴
西玄関は午後から夕方に光が入りやすく、帰宅時間帯に玄関が明るくなるメリットがあります。
ただし、西側の開口は夏の強い日射を受けやすいため、大きなガラス入り玄関ドアや西窓を採用するときは日射対策も考えます。
庇、軒、外付け遮蔽、植栽を利用して直接日射を和らげる方法もあります。
西向きの間取りだから悪いという話ではなく、日差しをどう扱うかがポイントです。
東玄関の特徴
東玄関は朝日が入りやすく、朝の出発時間に明るさを感じやすい配置です。
一方、道路や駐車場が西側にある土地で無理に東玄関へすると、玄関へのアプローチが長くなることがあります。
方角上のメリットより毎日の動線が不便になってしまうなら、本末転倒かなと思います。
| 玄関方位 | 考えやすい利点 | 確認したい点 |
|---|---|---|
| 南玄関 | 自然光を取り込みやすい | LDKの南面を削りすぎないか |
| 北玄関 | 南側を居室や庭へ残しやすい | 採光と断熱をどう補うか |
| 東玄関 | 朝の光を取り込みやすい | 道路や駐車場から遠くならないか |
| 西玄関 | 夕方に明るくなりやすい | 夏の西日対策ができているか |
玄関を明るくする間取り
玄関でよくある後悔の一つが「完成したら思ったより暗かった」というものです。
ただし、明るさは玄関の方角だけでは決まりません。
窓は大きさより位置を見る
窓を付ければ明るくなると思いがちですが、大きな窓を一つ付けるだけが答えではありません。
道路側へ大きな窓を設けると、外から室内が見えたり、防犯面で気になったりする場合があります。
高窓や地窓、玄関ドアのスリット窓を使えば、視線を避けながら光を入れられます。
また、玄関ホールの奥に明るい空間が見えるだけでも、人は実際の照度以上に明るさや広がりを感じます。
居室の採光とは分ける
住宅の居室には建築基準法上の採光規定がありますが、玄関ホールは居室とは役割が異なります。
国土交通省の資料でも、住宅の居室については採光に有効な開口部を設ける基準が定められています。
つまり、玄関へ最も条件のよい大窓を渡すより、LDKなど長く過ごす居室へ日当たりを配分する考え方も十分ありです。
吹き抜けと高窓を使う
周囲を建物に囲まれた敷地やプライバシーを重視する住宅では、横からではなく上から光を取り込む方法があります。
玄関付近に階段や吹き抜けを配置し、その上部へ高窓を設ければ、外からの視線を抑えながら採光できます。
ただし、吹き抜けは光だけでなく音や空調にも影響するため、見た目だけで決めるのは避けたいところです。
玄関と階段の間取り
間取りで玄関と階段の位置を考えるときは、「玄関階段」と「リビング階段」のどちらが生活に合うかを比べます。
どちらにも便利な点と気になる点があるため、家族の生活時間まで想像することが大切です。
玄関階段のメリット
玄関ホールから直接階段へ上がれる間取りは、LDKを通らずに2階へ移動できます。
子どもの友達や来客が2階へ行くときに、リビングを通らなくてよい点は便利です。
家族それぞれの生活時間が異なる家庭でも、LDKとの干渉を減らせます。
一方で、帰宅した家族がそのまま2階へ行けるため、家族の顔を合わせる機会を増やしたい家庭には合わない場合があります。
リビング階段のメリット
リビング階段は、2階へ上がるときにLDKを通るため、家族の気配を感じやすいのが特徴です。
廊下を減らしてLDKへ面積を回しやすいこともあります。
ただし、階段とLDKが大きくつながる間取りでは、音や空調の影響を受けやすくなります。
料理のにおいが2階へ上がりやすい、テレビの音が寝室へ届きやすいといった点も、生活時間によっては気になるでしょう。
階段下の使い方も決める
玄関近くへ階段を置くなら、階段下収納を靴、掃除用品、非常用品などに使える場合があります。
しかし、階段下は高さが変化するため、図面上の床面積ほど収納しやすくないこともあります。
扉を開けたときに何を入れるのか、最も低い部分まで本当に使えるのかを確認してください。
玄関とトイレの位置
玄関の間取りとトイレの位置は、家づくりで迷いやすい組み合わせです。
帰宅してすぐ使える便利さがある一方、来客から見えたり、音が気になったりすることがあります。
玄関近くのトイレは便利
玄関近くにトイレがあると、外出前や帰宅直後に使いやすく、来客にも案内しやすくなります。
子どもが外遊びから帰ったときにも便利です。
また、LDKから少し距離を取れるので、音やにおいがリビングへ直接伝わりにくい配置をつくれることもあります。
玄関正面は避けたい
注意したいのは、玄関ドアを開けた正面にトイレのドアが見える間取りです。
来客がいると出入りしにくく、玄関を開けたタイミングと重なると落ち着きません。
玄関横へ置く場合でも、壁を一枚挟む、ドアの向きを変える、短い廊下を設けるだけで使いやすさは変わります。
玄関とトイレが近いこと自体が失敗ではありません。
問題になりやすいのは、玄関正面から便器まで見える、トイレの出入りが来客と重なる、手洗い場所が遠いといった配置です。
玄関収納で散らかりを防ぐ
玄関が散らかるかどうかは、玄関の広さより収納の場所と使い方に左右されます。
家族が帰宅した直後に何を持っているかを思い出してみてください。
収納量より収納場所が重要
靴だけなら一般的な下駄箱でも対応できますが、実生活では傘、コート、帽子、バッグ、子どもの外遊び用品、宅配用の印鑑、防災用品なども玄関周辺へ集まります。
これらを玄関から離れた場所へ収納すると、最初は片付けても、そのうち玄関に置きっぱなしになりがちです。
つまり、収納量より使う場所の近くに収納があるかが大切なんです。
シューズクロークを考える
シューズクロークは、靴以外の物をまとめて隠せるのが魅力です。
ベビーカー、アウトドア用品、スポーツ用品などが多い家庭では特に便利でしょう。
ただし、シューズクロークを大きく取りすぎると、玄関ホールやLDKが狭くなる場合があります。
ウォークスルー型にすると動線は増えますが、通路部分には物を置けないため、床面積のすべてを収納として使えるわけではありません。
収納効率だけなら、ウォークインせず正面から棚へ手が届く奥行きの浅い収納が向く家庭もあります。
可動棚で変化に備える
家族の持ち物は年齢とともに変わります。
子どもが小さい時期は外遊び用品が多く、成長すると部活動用品や靴が増えるかもしれません。
棚板の高さを変えられる可動棚なら、収納する物が変わっても対応しやすくなります。
玄関からパントリーへつなぐ
最近の間取りで人気なのが、玄関からパントリーやキッチンへ直接入れる帰宅動線です。
買い物が多い家庭には確かに便利ですが、通路を増やせば必ず暮らしやすくなるわけではありません。
買い物後の動きを短くする
車から荷物を持って玄関へ入り、そのままパントリーへ食品を置き、キッチンへ抜けられれば、重い飲料やまとめ買いした食品を運ぶ距離を短くできます。
特に玄関と駐車場が近い住宅では効果を感じやすいでしょう。
冷蔵庫も同じ方向へ配置できれば、常温品と冷蔵品を一続きで片付けられます。
通り抜け動線の弱点
玄関からパントリーへ通り抜けられる間取りは便利ですが、出入口を二つ設けることで収納棚を置ける壁が減ります。
人が通る場所には食品を積み上げられないので、同じ一帖でも収納量は変わります。
また、玄関側からキッチンが見える配置では、来客動線と家族動線を分ける工夫も必要です。
回遊できることそのものを目的にせず、実際に毎日その通路を使うかで判断してください。
玄関からパントリーへ直接つなげなくても、玄関からキッチンまでの距離が短ければ十分便利な場合があります。
帰宅動線を一本で考える
玄関の間取りを考えるときに私が大事だと思うのが、家族一人ひとりの帰宅後の行動を線で追うことです。
玄関だけを見るより、間取りの欠点がかなり見つけやすくなります。
帰宅後の行動を書き出す
例えば、帰宅したら靴を脱ぎ、コートを掛け、手を洗い、バッグを置き、着替え、キッチンへ買い物袋を運ぶ家庭を考えます。
これらの場所が家のあちこちに離れていると、移動距離だけでなく物も散らばります。
玄関収納、洗面、ファミリークローゼット、パントリーを近い範囲へ配置すれば、帰宅後の片付けを一連の動きにできます。
ただし、全部を玄関周辺へ集めればよいわけではありません。
洗面と脱衣室を一体にすると来客と入浴が重なることがありますし、ファミリークローゼットへ家族全員が集中すると朝に混雑する場合もあります。
来客動線と分ける
理想は、来客が玄関からLDKへ進む経路と、家族が収納や水回りへ進む経路が必要以上に重ならないことです。
玄関ホールに二つの出口をつくる方法もありますが、床面積が必要になります。
コンパクトな家なら、一つの廊下でも収納扉の位置や視線を工夫することで十分対応できます。
朝の逆方向も確認する
帰宅動線を考えるときは、夜だけでなく朝の動きも逆再生してみてください。
着替える、洗面を使う、朝食を食べる、荷物を持つ、靴を履くという動きが家族で重なります。
帰宅時には便利でも、朝に家族同士がぶつかる間取りではストレスになります。
水回りと方角の考え方
間取りと水回りの方角については、風水上の情報を目にすることもあります。
私は、方位だけで水回りを決めるより、配管、換気、家事動線、採光、居室との位置関係を優先して考える方が現実的だと思っています。
水回りを北へ集める理由
洗面、浴室、トイレなどを北側へ配置する間取りは珍しくありません。
これは「北が水回りに向いている」と決まっているからではなく、南側をLDKなど長時間過ごす場所へ使いやすいからです。
ただし、水回りを一か所へ寄せすぎて洗濯動線が長くなったり、脱衣室が暗くなったりするなら再検討が必要でしょう。
最近は室内干しを中心にする家庭も増えているため、洗面やランドリーの日当たりだけで位置を決める必要もありません。
風水より実生活を優先する
家相や風水を大切にしたい場合、それ自体を否定する必要はありません。
しかし、方角を守るために玄関から駐車場が遠くなったり、LDKの日当たりが悪くなったり、階段や水回りが不自然な場所へ移動したりするなら、暮らしへの影響も比べてください。
方角は間取りを決める一つの条件であって、生活動線、採光、温熱、道路、駐車場より常に優先する条件ではありません。
玄関で寒さを感じる原因
玄関で「冬になると寒い」と感じる原因は、北向きだからという一言では片付けられません。
玄関は外部と直接つながるため、ドアや窓、床、空調との関係を見る必要があります。
玄関ドアの断熱を見る
玄関ドアは外壁より大きな開口部です。
デザインだけを優先してガラス面積の大きなドアを選ぶと、仕様によっては熱の出入りが増える場合があります。
寒さを抑えたいなら、玄関ドアの断熱性能、ガラス仕様、気密性まで比較すると安心です。
また、玄関ホールとLDKが完全に一体になっている間取りでは、ドアを開けたときの外気が居室へ入りやすくなります。
玄関だけ暖める必要はない
玄関は長時間滞在する場所ではないため、リビングと同じ温度を常に求める必要はありません。
ただ、玄関から洗面やトイレへ移動するときに極端な温度差があるのは避けたいところです。
断熱性能の高い家では、玄関を含む非居室も住宅全体の温熱環境の一部として考えます。
玄関で後悔しやすいポイント
ここまで方角や動線を見てきましたが、最後に図面上で見落としやすいところを確認しておきます。
小さな違和感でも毎日繰り返すと、住んでから気になるものです。
ドア同士がぶつかる
玄関ドア、シューズクローク、トイレ、収納扉が近い場合は、それぞれを同時に開けた状態まで図面上で確認してください。
開き戸が重なると、一人なら問題なくても家族が同時に使うとぶつかります。
引き戸へ変更できれば解決する場合もあります。
コンセントを忘れる
玄関には意外と電源を使う物があります。
電動自転車のバッテリー、掃除機、季節の飾り、宅配ボックス、防犯機器などです。
将来使う可能性まで考えてコンセント位置を決めておくと、延長コードを玄関へ這わせずに済みます。
姿見と照明を後回しにする
外出直前に身だしなみを確認したい家庭では、姿見の位置も間取り段階で決めておくと便利です。
姿見を置く予定の壁にスイッチやコンセントを配置すると、後から大きな鏡を設置できないことがあります。
また、天井照明だけで顔が暗く見える場合もあるので、鏡周辺の照明も確認しましょう。
玄関の間取り確認方法
間取りができたら、方角や帖数だけで評価せず、生活場面を具体的に当てはめて確認します。
これだけでも完成後の「こんなはずじゃなかった」をかなり減らせます。
図面に家具と荷物を書く
シューズクロークへベビーカーを入れる予定なら、ベビーカーの大きさを図面へ書きます。
玄関へ宅配荷物を一時置きするなら、その箱を置いた状態で人が通れるかも見ます。
階段、トイレ、収納の扉を全部開いた状態も確認してください。
家族ごとに動線を書く
父親、母親、子どもというように、一人ずつ帰宅後の線を描きます。
全員が同じ場所を何度も横切るなら、その場所は朝夕に混雑する可能性があります。
逆に、動線を分けるためだけに廊下を増やしすぎると居室や収納が減ります。
住宅の間取りは「移動距離が短ければ短いほどよい」わけでもないところが面白いんですよ。
外構図と重ねる
最後に建物平面図と外構図を一緒に見ます。
車、自転車、門柱、宅配ボックス、植栽、ゴミ出し動線が入ると、玄関の評価が変わることがあります。
建物だけ完成してから外構を考えるより、玄関位置を決める段階から一緒に考えた方が自然につながります。
積水ハウスで玄関を考える
積水ハウスを候補にしている場合は、玄関の位置だけを要望として伝えるのではなく、敷地全体と暮らし方を設計へ伝えることが大切です。
私自身の家づくりでも、単に希望した部屋を並べるのではなく、道路、外からの視線、中庭、LDK、階段、駐車場まで一つにつないで提案してもらいました。
敷地から提案できる人を選ぶ
玄関の間取りは、敷地条件を読む力がかなり出る部分です。
同じ土地でも、玄関を少しずらすだけでLDKの窓、庭、駐車台数、外観の見え方が変わります。
だからこそ、間取りを描き始める前に、道路や隣家まで見ながら話ができる担当者や設計チームに出会えるかは大事だと感じています。
積水ハウスを候補にしていて、まだ展示場への来場、資料請求、問い合わせなどをしていない場合は、担当者が決まる前にすまつなへ相談してもらうこともできます。
紹介による担当体制や条件は地域、支店、計画内容、商談状況によって異なりますが、最初の段階から敷地全体を見て提案できる体制を希望することはできます。
展示場では動線を歩く
住宅展示場を見る場合は、玄関のデザインだけを見るのではなく、靴を脱いでからキッチン、洗面、階段へどう移動するか実際に歩いてみてください。
モデルハウスは一般的な住宅より広いことが多いため、そのまま自宅へ当てはめるのではなく、動線の考え方を参考にするのがおすすめです。
住宅展示場の見方については、住宅展示場でできることと見学時のポイントでも詳しく解説しています。
玄関の間取りに関するよくある質問(FAQ)
玄関位置を決める段階でよく出てくる疑問を、実際の間取りづくりで確認したいポイントに絞って回答します。
Q1. 玄関は南向きにした方がいいですか?
A. 必ずしも南玄関にする必要はありません。
南側はLDKや庭へ使いたい場所でもあるため、玄関を南へ置くことで居室の日当たりを削ってしまう場合があります。
道路、駐車場、庭、隣家、LDKの窓まで含めて位置を決める方が暮らしやすくなります。
Q2. 北玄関は暗くて寒くなりますか?
A. 北玄関だから必ず暗く寒くなるわけではありません。
高窓やスリット窓、吹き抜けなどで採光を補えますし、寒さは玄関ドアや窓の断熱性能、間取り、空調とのつながりにも左右されます。
北側へ玄関を置くことで、条件のよい南側をLDKへ使えるケースもあります。
Q3. 玄関の近くにトイレを置いても大丈夫ですか?
A. 玄関近くのトイレは便利ですが、ドアの向きに注意してください。
玄関を開けた正面にトイレがあると、来客時に出入りしにくくなります。
壁を挟む、入口の向きをずらすなど、玄関から内部が直接見えない配置にすると使いやすくなります。
Q4. 玄関からパントリーへ直接入れる間取りは便利ですか?
A. 買い物が多い家庭には便利ですが、通り抜けるための床面積が必要です。
出入口を二つつくると棚を置ける壁が減るため、収納量が少なくなる場合があります。
玄関からキッチンまでの距離が十分短ければ、無理にウォークスルー型へする必要はありません。
Q5. 玄関階段とリビング階段はどちらがいいですか?
A. 家族の生活時間によって向いている配置が変わります。
玄関階段はLDKを通らず2階へ移動でき、来客や家族の生活時間を分けやすい配置です。
リビング階段は家族がLDKを通るため顔を合わせやすい一方、音、におい、空調が2階へ伝わりやすくなることがあります。
帰宅してから寝室へ行くまでの動きを家族ごとに確認して選ぶのがおすすめです。
玄関の間取りは動線から決める
玄関の間取りで最も大切なのは、南玄関、北玄関といった方角だけで正解を決めないことです。
道路がどこにあり、駐車場からどう歩き、玄関へ入った家族が収納、洗面、パントリー、LDK、階段へどう移動するのか。
この流れを敷地図と間取り図の両方で確認してください。
- 玄関は道路と駐車場から入りやすい位置を考える
- 南側をLDKへ残すなら北玄関や東西玄関も検討する
- 階段は家族の生活時間を想像して位置を決める
- トイレは玄関正面から内部が見えない配置にする
- 収納は広さではなく帰宅直後に使う物から決める
- パントリーへの動線は収納量とのバランスを見る
- 風水だけでなく採光、温熱、生活動線を優先する
- 建物と駐車場、庭、外構を同時に考える
私自身、積水ハウスで暮らしてみて、図面を眺めているときには分からなかった「毎日通る場所」の重要性をかなり感じています。
玄関は滞在時間こそ短いですが、家族全員がほぼ毎日使う場所です。
だからこそ、豪華さや方角だけに目を向けるより、帰宅してから自然に荷物を片付けられ、家族同士がぶつからず、気持ちよくLDKへ入れる間取りを目指してみてください。
積水ハウスを候補にしていて、まだ担当者が決まっていない場合は、展示場へ行く前の段階で相談してもらえれば、敷地と暮らしの両方から考えられる担当体制について橋渡しをお手伝いできます。









