在宅ワークの間取り|書斎・ワークスペースの配置と設計注意点

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こんにちは。住まいをつなぐ「すまつな」の北川です。

在宅勤務が日常になると、家の中に「パソコンを置ける場所がある」だけでは、だんだん足りなくなってきます。

仕事に集中したい時間もあれば、オンライン会議でこちらの声を家族に聞かせたくない時間もありますし、逆に家族の様子を見ながら仕事をしたい日もあります。

さらに、パソコン、モニター、プリンター、充電器、有線LAN、書類、仕事用バッグまで置き始めると、最初はすっきりしていた机の周りがあっという間に仕事場らしくなります。

私自身、積水ハウスで自宅を建てて暮らすようになって感じているのは、間取りは部屋の名前から考えるより、そこで何をするかを時間単位で考えた方が失敗しにくいということです。

これは在宅ワークの間取りでも同じ。

書斎を何畳にするかより先に、何時から何時まで働き、何回オンライン会議をし、その時間に家族がどこを通るのかを考える方がずっと重要です。

この記事では、個室書斎とリビング横のワークスペースの違いから、音、視線、背景、採光、コンセント、有線LAN、収納まで、家を建ててから変更しにくい部分を中心に掘り下げます。

記事のポイント

  • 在宅ワークに向く書斎とワークスペースの違い
  • オンライン会議で困りにくい配置と防音の考え方
  • コンセントや有線LANを含めた配線計画
  • 同棲や夫婦で在宅勤務するときの間取りの決め方

在宅ワークの間取りの基本

在宅ワークの間取りを考えるとき、最初から「書斎が欲しい」と決めてしまうと、本当に必要な働き方とのズレが生まれることがあります。

まずは仕事の内容と生活時間を図面へ落とし込み、その結果として個室にするのか、半個室にするのか、リビングの一角で十分なのかを判断しましょう。

広さより働き方から決める

書斎という言葉を聞くと、独立した一室を想像する人が多いかなと思います。

ですが、メールや資料作成が中心で、家族がいる時間にはほとんど仕事をしない人なら、必ずしも完全個室である必要はありません。

一方、毎日のようにオンライン会議をする人、機密性の高い内容を扱う人、電話の多い営業職などは、LDKの端に机を置くだけでは生活との両立が難しくなります。

在宅勤務の頻度、勤務時間、会議の回数、仕事中に必要な物を書き出してから間取りへ進むと、必要以上に床面積を使わずに済みます。

最初に決めたいのは「何畳の書斎か」ではなく、「この場所で何時間、どんな仕事をするか」です。

例えば、週に数回だけパソコンを開く程度なら、ダイニング横のカウンターでも十分なケースがあります。

しかし、一日中パソコンを使うなら、椅子を引ける奥行き、モニターとの距離、資料を置く場所、空調まで含めた専用空間を用意した方が快適です。

厚生労働省も、自宅でテレワークをする際には、専用の机や椅子、照明、空調、採光、まぶしさ、騒音などへの配慮を案内しています。

(出典:厚生労働省「自宅等でテレワークを行う際の作業環境整備」)

一日の勤務を書き出す

おすすめなのは、平日の一日を朝から夜まで簡単に書き出す方法です。

例えば、午前中は会議が多く、午後は資料作成が中心なら、午前中だけ静かな環境が確保できればいい可能性があります。

逆に夫婦とも終日在宅勤務なら、同じワークスペースに机を2台並べるより、会議が重なったときに片方が移動できる第二の仕事場所を用意した方が現実的でしょう。

きたがわ
家づくりでは「書斎を作りたい」と一言で伝えるより、「午前中にオンライン会議が3回くらいある」まで伝えた方が、設計する側もかなり具体的に考えられます。
妻つな
同じ在宅勤務でも、ずっとパソコン作業する人と電話が多い人では欲しい場所が全然違うよね。

家族との距離も決めておく

集中できることだけを考えると、寝室の奥など家族から最も離れた場所に書斎を置きたくなります。

ただ、在宅ワークの良さは家族との距離が近いことでもあります。

小さな子どもがいる家庭なら、完全に閉じた書斎より、リビングの様子を確認できる場所を好む人もいるでしょう。

反対に、子どもが帰宅してテレビをつける時間と仕事が重なるなら、近さがそのままストレスになる場合もあります。

つまり、家族との距離は近いほど良いわけでも、遠いほど良いわけでもありません。

仕事中にどこまで家族の気配を感じたいかを決めることが大切です。

積水ハウスで建てた北川家のキッチンからリビングと中庭まで見渡せる間取り。家族の気配を感じながら使えるワークスペースを検討する際の参考になる空間構成。

家族の気配を感じながら仕事をしたい場合は、LDKとの距離感を間取り段階で考えておくと使いやすくなります。

書斎とワークスペースの違い

在宅勤務の場所は、大きく分けると完全に閉じた個室書斎、半個室、LDKなどに開いたワークスペースがあります。

どれが優れているという話ではなく、それぞれ向いている仕事と生活があります。

個室書斎が向く働き方

個室書斎の一番分かりやすい利点は、扉を閉じて仕事と生活を分けられることです。

オンライン会議が多い、電話対応が多い、集中が途切れやすい、仕事の資料を家族から分けて保管したい人には相性がいいでしょう。

さらに、背景を固定しやすいため、毎回オンライン会議の前に生活用品を片付ける必要も減ります。

終業後に扉を閉めればパソコンや書類が見えなくなるのも、意外と大きなメリット。

仕事が終わったのにパソコンが視界に入り続けると、気持ちまで仕事から離れにくいんですよ。

在宅勤務が週の大半を占めるなら、床面積だけではなく「仕事を終えたあと生活から切り離せるか」も個室書斎を作る理由になります。

寝室内の書斎は慎重に

寝室の一角に書斎を設ける間取りもよくあります。

床面積を増やさず仕事場所を確保しやすい反面、夫婦の生活時間が違う家庭では注意が必要です。

片方が寝ている横でキーボードを打ったり、オンライン会議をしたりすると、お互いに気を使います。

また、仕事机が常に目に入るので、寝室を休息専用の場所にしたい人には合わないかもしれません。

寝室内に配置するなら、間仕切り壁、建具、本棚などで視線を切る方法も検討したいところです。

オープン書斎が向く働き方

リビング横や階段ホールに設けるオープン型のワークスペースは、家族とのつながりを保ちやすいのが魅力です。

ちょっとメールを確認する、家計簿をつける、子どもの宿題を見る、といった用途にも共有できます。

専用室を作らないため、限られた面積を効率良く使えるのもメリットです。

一方、生活音はそのまま入ってきます。

テレビ、料理、食洗機、掃除機、子どもの会話まで聞こえるので、集中力が必要な仕事では思った以上に気になるかもしれません。

オープン書斎は「家族とつながれる書斎」ですが、「静かな書斎」ではないと考えておくと分かりやすいです。

積水ハウスで建てた北川家のリビング。ソファと丸テーブルがあり、オープン型ワークスペースをLDKへ設ける場合の家族との距離や生活音を考える参考になる。

LDKの一角に仕事場所を作る場合は、家族との近さと生活音の両方を考えておきたいところです。

半個室という選択もある

完全個室とオープン型の中間として使いやすいのが半個室です。

例えば、壁で三方向を囲って入口だけ開ける、腰壁で視線を切る、引き戸を付けて必要なときだけ閉じる、といった方法があります。

普段は家族の気配を感じ、オンライン会議のときだけ閉じる形なら、二つの使い方を両立できます。

ただし、引き戸を閉めれば完全防音になるわけではありません。

音を重視するなら、建具だけではなく壁や換気、扉周辺の隙間まで含めて考える必要があります。

積水ハウスの室内に設置された天井近くまで高さのある木目調引き戸。ワークスペースを必要に応じて仕切る半個室型の間取りを考える際の参考になる建具。

必要な時間だけ閉じられる建具は、半個室型のワークスペースを考えるときの選択肢になります。

オンライン会議と音の対策

在宅ワークの間取りで後から気づきやすいのが音の問題です。

自分が集中できるかだけでなく、自分の会議音が家族へどう伝わるかまで考えて配置しましょう。

テレビから距離を取る

LDKの近くへワークスペースを作るなら、テレビとの位置関係はかなり大切です。

テレビの真正面やスピーカーに近い場所では、イヤホンをしていてもマイクが生活音を拾うことがあります。

また、自分が会議をしている間、家族がテレビの音量を毎回下げる生活になると、せっかくの在宅勤務が家族全員の負担になります。

そこで、LDK横に配置する場合でも、テレビから一番遠い側、廊下を一枚挟んだ場所、収納を間に入れた位置などを検討するといいでしょう。

水回りの音も確認する

テレビ以外で見落としやすいのがトイレや洗面、浴室、キッチンの音です。

書斎の壁の向こう側にトイレの給排水があると、会議中に水を流す音が気になる場合があります。

洗濯機、乾燥機、食洗機も同じ。

図面では単なる四角い部屋に見えても、隣室でどんな音が発生するかまで想像した方がいいですよ。

「扉があるから静かだろう」と決めつけず、書斎の上下左右に何があるかを確認してください。

きたがわ
図面を見るときは書斎だけを拡大して見るのではなく、その壁の反対側まで見るのが大事です。トイレやテレビがすぐ裏という配置は、仕事の内容によっては気になります。
妻つな
仕事する本人だけじゃなく、会議中に家族が毎回静かにしないといけない間取りも大変だよね。

吹き抜け近くは音が回る

吹き抜けは開放感があり、私も好きな空間ですが、音については少し別の視点が必要です。

上下階が大きくつながるため、リビングのテレビや会話が2階まで届きやすくなります。

そのため、2階ホールの吹き抜け脇に仕事机を置けば、見た目はとてもおしゃれでも、仕事には落ち着かない可能性があります。

逆に、メールや軽作業中心なら開放感が心地よいと感じる人もいます。

ここでも結局、仕事の内容次第です。

積水ハウスの北川家で階段と吹き抜けから見上げた2つの電動開閉式窓。吹き抜け周辺へワークスペースを置く場合は採光だけでなく上下階へ伝わる生活音にも配慮したい。

吹き抜け周辺は明るく開放的ですが、ワークスペースにするなら上下階へ伝わる音も考えておきたい場所です。

背景と家族動線を考える

オンライン会議では、机に座った本人だけではなく、その後ろに何が映るかも間取りの一部になります。

さらに、仕事中に家族が画面の後ろを横切らない動線を作れると、日々の小さなストレスが減ります。

机の後ろを通路にしない

オンライン会議の背景に家族が頻繁に映り込む原因は、ワークスペース自体より、背後が主要な通路になっていることです。

例えば、キッチンから洗面室へ行く通路、玄関からLDKへ入る通路、階段へ向かう動線の途中へ机を置くと、会議中でも家族はそこを通らざるを得ません。

間取りを考えるなら、机の背後は壁、収納、窓などにして、人が横切らない方向へ向けると使いやすくなります。

バーチャル背景を使えば映像上は隠せますが、足音や会話までは消えません。

だからこそ、背景は画面設定だけに頼らず建築側でも考えたいところです。

玄関近くにも注意する

玄関近くのワークスペースは、家族から離れやすく、仕事と生活を分けるには便利です。

ただし、宅配便や来客が多い家庭では、インターホンや玄関ドアの音が入ります。

仕事中に頻繁に荷物を受け取るなら、玄関近くがむしろ便利という考え方もできます。

この辺りは正解が一つではありません。

「音がするからダメ」ではなく、その音が仕事の邪魔になるのか、むしろ生活を便利にするのかで判断してください。

採光と画面の見やすさ

書斎は明るければ明るいほど快適というわけではありません。

窓の向き、モニターの向き、時間帯によっては光が画面へ映り込み、かえって見づらくなります。

窓を机の正面にしすぎない

大きな窓の正面に机を置けば、景色を眺めながら仕事ができます。

これは気持ちいいですよね。

ただし、時間帯によって強い直射日光が入ると、目が疲れたり、モニターが見にくくなったりします。

また、窓を背にするとオンライン会議では逆光になりやすく、顔が暗く映ることもあります。

使いやすいのは、窓からの光が横方向から入る配置。

直射日光が強い場所なら、ロールスクリーンやブラインドまで一緒に計画すると調整しやすくなります。

積水ハウスの北川家で中庭に面した窓に設置したロールスクリーン。書斎やワークスペースではパソコン画面への映り込みやオンライン会議の逆光を調整するための窓まわり計画が重要。

ワークスペースでは窓そのものだけでなく、日差しを調整できるロールスクリーンなどもセットで考えると便利です。

照明は手元と顔を考える

書斎の照明を天井のダウンライト一灯だけで済ませると、机の位置によっては自分の頭で手元に影を作ってしまいます。

デスクライト用のコンセントを用意したり、机の上へ光が届く位置に照明を配置したりすると使いやすくなります。

オンライン会議が多ければ、顔の正面が真っ暗にならないことも重要。

間取り図だけでなく、照明計画図に机とモニターの位置を書き込んで確認してみてください。

配線計画は最初に決める

在宅ワークの間取りでは、机の位置よりむしろ配線計画の方が後から直しにくい場合があります。

コンセント、有線LAN、Wi-Fi、充電、プリンターまで、仕事で使う機器を先に数えておきましょう。

コンセントは機器から逆算する

パソコン一台だからコンセントも一つで大丈夫、とはなりません。

実際にはパソコン本体、外部モニター、スマートフォン、イヤホン、デスクライト、プリンター、スピーカーなど、机の周りには電源を必要とする物が増えていきます。

ノートパソコンでも、将来モニターを二枚に増やすことがあります。

延長コードで増やす方法もありますが、新築で最初から仕事場所が決まっているなら、壁側に余裕を持たせた方が見た目も使い勝手も良くなります。

机の下だけにコンセントを集めるのではなく、机上でスマートフォンを充電する高さにも用意すると便利でしょう。

床と壁内の配線も確認する

完成後は見えなくなる配線も、新築中なら位置を確認できます。

私は家を建てている途中で、壁や天井が閉じる前の状態を何度も見ました。

こういう段階を見ると、「完成後にコンセントを追加するのがなぜ大変なのか」がよく分かります。

積水ハウス鉄骨住宅の内装工事前に見える柱や梁と天井裏の配線。書斎や在宅ワークスペースのコンセント、有線LAN、将来用空配管を新築時に計画する重要性が分かる施工中の写真。

壁や天井を仕上げる前には多くの配線が通っています。仕事場所が決まっているなら、新築時に電源や通信配線まで考えておく方がすっきりします。

有線LANも検討する

在宅ワークではWi-Fiだけで十分な家庭も多いでしょう。

それでも、オンライン会議を頻繁に行う、容量の大きなデータを扱う、通信の安定性を重視するなら、有線LANを引けるようにしておく価値があります。

特に2階の奥や建物の端など、無線LANの親機から離れる場所へ書斎を配置する場合は要注意です。

新築時なら、LAN端子だけでなく、将来ケーブルを交換できる空配管まで相談できます。

今の通信機器に合わせるだけでなく、十年後に機器が変わっても配線を更新できるかという視点を持っておくと安心です。

きたがわ
コンセントって、図面上では小さな記号なのでつい後回しにしがちなんですが、暮らし始めると毎日使います。在宅ワークならなおさらですよ。
妻つな
スマホ、パソコン、モニターだけでも結構使うし、あとからプリンターとか増える可能性もあるもんね。

Wi-Fi機器の置き場も作る

通信機器を収納の奥深くへ隠しすぎると、電波や熱の問題が出ることがあります。

逆にLDKのテレビ横へ全部見せると、ルーターや配線が目立ちます。

そこで、情報分電盤やルーターの置き場所を間取りの初期段階から考えておくと、生活空間をすっきりさせやすくなります。

複数階なら、各階へ無線LANのアクセスポイントを設けることも検討できます。

書斎だけを見るのではなく、家全体の通信環境として考えたい部分です。

収納が仕事のしやすさを変える

完成直後のワークスペースは机とパソコンだけで、とてもきれいに見えます。

ところが生活が始まると、書類、文房具、ケーブル、仕事用バッグ、プリンター用品などが増えてきます。

机だけを造作しない

新築のワークスペースでよくあるのが、おしゃれなカウンターだけを造作するパターンです。

写真では確かにきれいです。

でも、仕事を始めれば書類や周辺機器はどこかへ置かなければなりません。

机の横や上部に収納を設ける、近くの物入れの一部を仕事用品専用にするなど、最初から「散らかる物の住所」を決めましょう。

特にプリンターは、本体サイズだけでは足りません。

給紙トレーを開く、用紙を補充する、前面のカバーを開く、といった操作スペースまで必要です。

仕事用バッグの場所も決める

出社と在宅勤務を組み合わせる人は、仕事用バッグの置き場も忘れがちです。

書斎が2階なのに毎日使うバッグを1階玄関へ置くなら、パソコンや書類を運ぶ動線が発生します。

それ自体は問題ありませんが、どこへ置くか決まっていないとリビングの椅子が定位置になりがち。

仕事用品は「使う場所」と「出勤するときに持ち出す場所」の両方から考えると使いやすくなります。

同棲で在宅勤務する間取り

同棲中の二人、または夫婦二人とも在宅勤務をする場合は、一人用の書斎とは少し考え方が変わります。

二人分の机を置けるかより、二人のオンライン会議が重なったときにどうするかを先に考えましょう。

二人の会議時間を確認する

同棲で在宅勤務をする間取りでは、二人分の机を並べた大きなワークスペースが魅力的に見えます。

それぞれ黙々と作業する仕事なら、横並びでもかなり使いやすいでしょう。

しかし、二人ともオンライン会議が多い場合、同じ空間ではお互いの声がマイクへ入ります。

イヤホンをしても、自分の発する声までは消せません。

その場合は、一人を個室書斎、もう一人をリビング横のワークスペースにするなど、仕事場所を分散させる方が現実的です。

二つの完全な書斎を作る必要はなく、会議が重なったときだけ使える第二の場所があれば十分なケースもあります。

生活時間が違うなら分ける

同棲していても、勤務開始時刻や終了時刻が同じとは限りません。

一人が早朝から仕事をして、もう一人は遅めに起きる生活なら、寝室内の共同ワークスペースは使いにくくなります。

逆に二人とも日中だけ働き、夜は仕事をしないなら、リビング近くへ二人分まとめる方法もあります。

重要なのは「二人暮らしだから二人用机」という発想ではありません。

二人の勤務時間と会議時間を重ねてみて、同じ空間を共有できる時間がどれだけあるかを確認してください。

同棲で二人とも在宅勤務なら、一つの大きな書斎より「同時に会議できる二つの場所」を確保する方が使いやすいケースがあります。

空調と換気も忘れない

小さな書斎ほど、夏の暑さや冬の寒さ、空気のこもり方を見落としやすくなります。

長時間過ごす場所だからこそ、温熱環境も間取りの一部として考えましょう。

小部屋でも空調を考える

LDK横のオープン型なら、リビングの空調を利用しやすいでしょう。

しかし扉を閉める個室書斎では、LDKのエアコンだけでは十分に空気が回らない場合があります。

小さな部屋だからエアコンはいらないと考えるのではなく、在室時間や日射、換気方法まで見て判断したいところです。

窓を設ければ自然換気できますが、道路の音や花粉、外気温によっては常に開けられるわけではありません。

換気設備の給気・排気位置も含めて確認すると安心です。

積水ハウスの北川家に設置した三菱電機のエアコン。在宅ワーク用の個室書斎では長時間滞在するため、冷暖房や吹出口の位置まで含めた空調計画が重要。

個室書斎は小さな空間でも長時間過ごします。冷暖房をどうするかは間取りと同時に決めておきたい部分です。

操作機器の位置も整える

家の設備が増えると、インターホン、防犯設備、空調、エネルギーモニターなど操作する物も増えます。

これらをワークスペースの正面へ無計画に配置すると、オンライン会議の背景に機器が並んだり、デスク周辺が落ち着かなく見えたりします。

我が家では操作機器をまとめて配置している場所がありますが、こうした「細かな物の位置」は完成後の見た目にかなり影響します。

積水ハウス住宅の壁面に集約したインターホン、防犯操作盤、エネルギーモニター、空調関連機器。書斎やワークスペースではスイッチや操作機器の配置も背景や机の使いやすさに影響する。

操作機器をまとめて配置すると壁面をすっきりさせやすくなります。ワークスペース周辺でも細かな設備位置まで確認しておきたいところです。

将来の使い方まで考える

在宅勤務の頻度や仕事内容は、家より早く変わる可能性があります。

今の仕事だけにぴったり合わせすぎないことも、注文住宅では大切です。

用途を固定しすぎない

現在は毎日在宅勤務でも、数年後には出社中心になるかもしれません。

逆に、今は出社中心でも働き方が変わることがあります。

そこで個室書斎を作る場合は、将来は趣味室、収納、子どもの勉強部屋などに転用できる形にしておくと無駄になりにくいでしょう。

造作家具を壁いっぱいに固定すると仕事には便利ですが、別用途に変えにくくなる場合があります。

可動棚、置き家具、取り外し可能なカウンターなども含めて考えると柔軟です。

子どもの成長も考える

子どもが小さいうちは、リビング横の仕事場所が便利です。

ただし、成長して帰宅時間が遅くなったり、友達を連れてくるようになったりすると、静けさの条件は変わります。

逆に、将来子どもが独立すれば、その個室を書斎へ変えられる家庭もあるでしょう。

注文住宅では「入居した瞬間の完成形」だけでなく、十年後に部屋の役割を交換できる余白も大切だと私は思います。

きたがわ
間取りを考えていると、どうしても今の生活を完璧にしたくなるんですが、働き方って家よりずっと早く変わります。少し使い回せる余白を残しておくと安心です。
妻つな
子どもが大きくなったら生活時間も変わるし、一つの用途だけに決めすぎない方が長く使えそうだね。

積水ハウスで考える場合

積水ハウスで在宅ワークを重視するなら、「書斎を作ってください」で終わらせず、家族時間と勤務時間をセットで伝えることをおすすめします。

大空間LDKと独立書斎を組み合わせるのか、家族の気配を感じるワークスペースにするのかで、住まい全体の構成はかなり変わります。

家全体から仕事場所を決める

積水ハウスには、家族が同じ大空間でそれぞれ違うことをしながら過ごす考え方があります。

これは在宅ワークとも相性がいい一方、オンライン会議が多いなら、家族空間と仕事空間を分ける発想も必要です。

大切なのは、「積水ハウスならオープンな大空間が正解」と決めることではありません。

あなたの仕事内容ならどこまで開いていて大丈夫なのかを設計へ落とし込むことです。

延床面積に余裕があれば独立したホームオフィスを設けることもできますし、限られた面積なら階段脇や廊下の一部を活用する方法もあります。

積水ハウスで広さと間取り、予算の関係を考えたい場合は、積水ハウスで5000万円の家を建てる場合の間取りと費用も参考になります。

担当者へ勤務実態を伝える

私は家づくりを経験して、担当者へ伝える情報の具体性は本当に大事だと感じました。

「在宅勤務があります」だけでは、設計する側には実際の暮らしが十分見えません。

例えば「夫は朝から夕方まで在宅勤務で、午前中にオンライン会議が多い」「妻は週二回だけ在宅」「子どもは夕方に帰宅する」と伝えれば、かなり話が変わります。

さらに、モニターの数、プリンターの有無、仕事用収納、背景に映したくない物まで共有すると、コンセントや建具の提案も具体的になります。

間取りの要望ではなく生活の情報を渡す。これが在宅ワーク用の書斎を成功させる近道です。

積水ハウスを候補にしていて、まだ展示場訪問や資料請求などで担当者が決まっていない段階なら、仕事と家族時間の両方を聞き取って間取りへ落とし込める担当者につながるよう、すまつなでも相談を受けています。

在宅ワークを重視したいことも含めて、最初から伝えていただいて大丈夫です。

紹介や条件については、地域、商談状況、建築内容などによって対応が変わるため、初回接触前の段階で確認するのが一番分かりやすいです。

間取り決定前の確認項目

在宅ワークの間取りは、図面上の書斎だけを見るのではなく、実際に椅子へ座った状態を想像しながら確認すると抜けが減ります。

最終打ち合わせ前には、次のポイントを一つずつ図面へ書き込みましょう。

確認項目 見るポイント
勤務時間 家族が家にいる時間と重なるか
オンライン会議 テレビや水回りの音が入りにくいか
背景 家族の通路や生活用品が映らないか
採光 画面への映り込みや逆光がないか
コンセント パソコン以外の周辺機器まで足りるか
通信 Wi-Fiの届き方と有線LANの必要性
収納 書類、プリンター、仕事用バッグを置けるか
空調 扉を閉めた状態でも快適に過ごせるか
将来利用 仕事をしなくなった後も使えるか

在宅ワークの間取りに関するよくある質問(FAQ)

Q1. 在宅ワーク用の書斎は個室にした方がいいですか?

A. オンライン会議や電話が多いなら、個室か必要な時間だけ閉じられる半個室が使いやすいです。

メールや資料作成が中心で家族の生活時間と重なりにくければ、LDK横のオープン型ワークスペースでも十分な場合があります。

個室かどうかを先に決めるのではなく、勤務時間と会議回数から判断してください。

Q2. 在宅ワークの書斎は何畳あれば足りますか?

A. 畳数だけで決めず、使う机、椅子、モニター、収納を図面へ置いて判断する方が確実です。

パソコン一台で仕事をする人と、大型モニターを複数使い、プリンターや資料棚まで必要な人では必要な空間が違います。

椅子を後ろへ引く場所や収納扉を開ける余白まで確認しましょう。

Q3. リビング横のワークスペースは後悔しやすいですか?

A. 家族との距離を近くしたい人には使いやすいですが、生活音が気になる働き方では注意が必要です。

テレビ、キッチン、食洗機、子どもの帰宅時間などと勤務時間が重なるかを確認してください。

必要なときだけ閉じられる建具を設ける方法もあります。

Q4. 同棲で二人とも在宅勤務なら書斎は二つ必要ですか?

A. 必ず二部屋必要というわけではありませんが、同時にオンライン会議ができる二つの場所は検討する価値があります。

一つを個室、もう一つをLDK横のワークスペースにする方法なら、二つの完全個室を作らなくても対応できます。

二人の勤務表を重ねて、会議が同時になる頻度から考えてみてください。

Q5. 在宅勤務なら有線LANを付けた方がいいですか?

A. Wi-Fiで問題なく働ける家庭もありますが、オンライン会議や大容量データの送受信が多いなら、有線LANを選べるようにしておくと安心です。

新築時にはLAN端子だけでなく、将来ケーブルを交換するための空配管も相談できます。

書斎の位置が無線LAN機器から離れる場合は、家全体の通信計画と合わせて検討してください。

まとめ

在宅ワークの間取りで大切なのは、立派な書斎を作ることではありません。

実際の勤務時間から逆算して、音、家族の通り道、オンライン会議の背景、採光、コンセント、有線LAN、収納まで配置することです。

リビング横のオープン書斎なら家族との距離を近くできますが、生活音は入りやすくなります。

個室書斎なら仕事へ集中しやすい反面、家族から離れすぎたり、空調や換気を別に考える必要が出てきたりします。

同棲や夫婦で二人とも在宅勤務をするなら、二人分の机より先に「オンライン会議が同時になったとき、どこで話すか」を決めてください。

そして、新築だからこそ忘れたくないのが配線です。

コンセント、有線LAN、Wi-Fi機器、将来用の空配管は、壁が完成してから変更するより設計段階で考えた方がきれいに収まります。

私は家づくりを経験して、間取りは部屋の名前を並べる作業ではなく、家族の一日を建物へ置き換える作業なんだと感じました。

あなたが朝パソコンを開いてから仕事を終えるまで、誰がどこを通り、どんな音がして、何を使うのか。

そこまで想像できれば、流行のワークスペースをそのまま真似するより、ずっと自分に合った間取りになります。

積水ハウスで在宅勤務を重視した家づくりを考えているなら、最初から仕事内容と家族時間まで聞き取って設計へ落とし込める担当者と話を始めることが大切です。

まだ積水ハウスへ直接問い合わせたり、展示場で担当者が決まったりしていない段階であれば、すまつなから相談していただけます。

 

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北川 晴夫

住まいをつなぐ「すまつな」運営者・株式会社リバティアース代表取締役。積水ハウスで建てた自宅が2026年3月に完成し、現在は実際に暮らしている「現役オーナー」です。住み心地は非常に快適で、「絶対に後悔したくない」という想いから徹底的に比較・検討した判断は間違っていなかったと実感しています。元店舗経営者(4店舗の運営管理経験)の視点も活かし、ハウスメーカー各社を徹底比較。最終的に、積水ハウスの「人」の誠実さと「技術」の圧倒的なレベルの違いに感動し、このリアルな体験を共有するため「すまつな」を設立しました。当サイト経由のご相談で公式制度にはない「3%以上の紹介割引」の実現と、私が全幅の信頼を寄せる橋爪店長による「最大限の交渉サポート」を現役オーナーとして全力でバックアップします。