こんにちは。住まいをつなぐ「すまつな」の北川です。
土地を持っていると、「このまま置いておくのはもったいないけれど、何に使えばいいんだろう」と考える場面が出てきます。
アパートを建てる方法もあれば、駐車場として貸す方法、店舗用地として貸す方法、倉庫や資材置場として使う方法など、土地活用の選択肢はかなり豊富です。
私自身、土地を購入して積水ハウスで自宅を建てるまでに、用途地域、建ぺい率、容積率、接道、境界、ハザードなど、その土地で何ができるのかを一つずつ確認してきました。
土地は同じ50坪でも、駅前と郊外、住宅街と幹線道路沿いでは価値の生かし方がまったく違います。
土地活用に全員共通の一番おすすめな方法はありません。
大切なのは、利回りだけで順位を付けることではなく、立地、広さ、周辺需要、初期負担、管理の手間、そして将来その土地をどうしたいのかまで考えて比べることです。
この記事では、土地を活用したいあなたが、自分の土地では何を候補にすればよいのか判断できるよう、代表的な20種類をまとめて解説します。
記事のポイント
- 土地活用とは何をすることなのか
- 代表的な土地活用20種類と特徴
- 土地活用のメリットとデメリット
- 自分の土地に合う活用方法の選び方
土地活用とは
まずは「土地活用」という言葉そのものから確認しておきましょう。
土地活用は、土地へ建物を建てることだけを意味するものではなく、所有している土地の特徴に合わせて収入や利便性などの価値を生み出すことを指します。
土地を生かして価値を生む
土地活用とは簡単に言うと、使っていない土地や十分に使い切れていない土地を、目的に合わせて利用することです。
例えば、住宅需要のある地域ならアパート、車利用が多い場所なら駐車場、交通量の多い道路沿いなら店舗用地といった考え方があります。
つまり、「土地を持っているから何かを建てる」のではなく、「その場所で必要とされているものへ土地を変えていく」という発想です。
収益を目的とするケースが多いものの、地域向けの貸し農園や一時利用のスペースなど、お金だけでは測れない使い方もあります。
土地活用の基本は、土地に方法を合わせることです。
最初から「アパートを建てる」「駐車場にする」と決めるのではなく、その土地を使いたい人が周辺にいるかどうかから考えると判断しやすくなります。
有効活用は収益だけではない
土地の有効活用というと、毎月いくら稼げるかへ目が向きやすいですよね。
しかし、収入が大きくても借入金や維持費が大きければ、手元に残るお金は少なくなるかもしれません。
逆に、月極駐車場のように大きな売上を期待しにくい方法でも、初期負担を抑えながら土地を保有し続けたい人には合う場合があります。
さらに、数年後に自宅を建てる、子どもへ土地を引き継ぐ、将来売却する可能性があるといった事情も考えなければなりません。
収益額、投資額、手間、将来変更しやすいかという複数の視点で見ることが、土地の有効活用では欠かせません。
土地の条件を先に確認する
希望する土地活用が、その土地で実現できるとは限りません。
用途地域、建ぺい率、容積率、接道、土地の形、高低差、上下水道、周囲の道路などによって、建てられる建物や規模が変わります。
用途地域は住宅地、商業地、工業地などの土地利用を一定のルールで分ける仕組みなので、店舗や大きな建物を計画するときには特に確認が必要です。
制度の基本は、国土交通省「土地の使い方と建物の建て方のルール」でも確認できます。
また、土地の相場だけでなく、都市計画、防災情報、周辺施設などを一緒に見ると、その土地で考えられる活用方法が見えやすくなります。
国土交通省の不動産情報ライブラリでは、不動産取引価格や地価、都市計画、防災情報、周辺施設などを確認できます。
土地活用20種類を比較
土地を活用する方法は、賃貸住宅だけではありません。
ここでは代表的な土地活用を20種類に分け、それぞれどのような土地で候補になりやすいのかを見ていきます。
| 土地活用方法 | 初期負担 | 管理の手間 | 候補になりやすい土地 |
|---|---|---|---|
| アパート経営 | 大きい | 比較的多い | 住宅需要のある土地 |
| マンション経営 | 大きい | 比較的多い | 都市部や高い需要がある土地 |
| 戸建て賃貸 | 中程度から大きい | 中程度 | ファミリー需要のある土地 |
| 賃貸併用住宅 | 大きい | 中程度 | 自宅建築も予定する土地 |
| 高齢者向け住宅 | 大きい | 多い | 生活利便性のある土地 |
| 月極駐車場 | 比較的小さい | 少ない | 住宅地や事業所周辺 |
| コインパーキング | 小から中程度 | 運営方式による | 短時間駐車需要がある土地 |
| 貸しガレージ | 中程度 | 比較的少ない | 車やバイク需要がある土地 |
| トランクルーム | 中程度 | 中程度 | 住宅密集地など |
| 貸倉庫 | 中から大程度 | 比較的少ない | 車両が入りやすい土地 |
| 貸店舗 | 大きい | 中程度 | 人通りや商圏がある土地 |
| テナントビル | 大きい | 多い | 駅前や商業地 |
| 医療介護施設 | 大きい | 契約方式による | 住宅地や生活圏 |
| 事業用定期借地 | 比較的小さい | 比較的少ない | 店舗需要などがある土地 |
| ロードサイド貸地 | 比較的小さい | 比較的少ない | 幹線道路沿い |
| 太陽光発電 | 中から大程度 | 中程度 | 日照を確保しやすい土地 |
| 貸し農園 | 比較的小さい | 中程度 | 住宅地近郊など |
| 資材置場 | 比較的小さい | 比較的少ない | 事業者需要のある土地 |
| 広告看板 | 比較的小さい | 少ない | 交通量や視認性がある土地 |
| イベント利用 | 比較的小さい | 利用方法による | 人を呼びやすい土地 |
この表は優劣を付けるランキングではありません。
土地活用で何がいいかは、場所と所有者の目的によって答えが変わります。
賃貸住宅で土地を活用
継続的な家賃収入を目指す土地活用として、まず候補になるのが賃貸住宅です。
ただし、建築費が大きくなりやすいため、賃料だけでなく空室、管理、修繕、借入条件まで含めて判断します。
住宅系の土地活用
アパート経営
アパート経営は、土地に複数の賃貸住戸を建て、入居者から家賃を受け取る土地活用です。
住宅需要が続く地域では有力な方法ですが、満室時の家賃だけを基準にしてはいけません。
退去、募集、設備交換、共用部管理、修繕、借入返済などを含め、それでも事業が続けられるかを見る必要があります。
仕組みから確認したい場合は、アパート経営の始め方とメリット・デメリットも参考にしてください。
マンション経営
より多くの住戸を設ける一棟マンションも土地活用の方法です。
立地や土地面積によっては建物を高層化して土地を使いやすくなりますが、その分、建築費や設備、維持管理の規模も大きくなります。
単純に「アパートより家賃が高そう」という理由では決めず、その土地で必要とされる住宅タイプから考えることが大切です。
戸建て賃貸
一戸建てを建築して一世帯へ貸す方法です。
子育て世帯など、集合住宅より広さや駐車場を求める需要がある地域では候補になります。
複数戸の集合住宅ほど戸数を確保できない反面、土地の形や周辺環境によっては戸建ての方が自然に配置できるケースもあります。
賃貸併用住宅
自宅と賃貸部分を一つの建物へ設ける方法です。
自分もその土地へ住みながら家賃収入を得られる点が特徴ですが、オーナーと入居者の生活が近くなるため、玄関、音、視線、駐車場などの計画が重要になります。
自宅としての快適さと賃貸事業としての収益性を、別々に考えてから一つの建物へまとめるのがポイントです。
高齢者向け住宅
地域の人口構成や医療・介護需要によっては、高齢者向け住宅や関連施設として土地を活用する方法もあります。
ただし、一般的なアパートとは運営の仕組みが異なり、施設運営者との契約や建物要件など確認事項が増えます。
土地所有者が自ら事業を運営するのか、事業者へ建物や土地を貸すのかによっても内容は変わります。
駐車や保管に土地を使う
大きな建物を建てずに土地を利用したい場合は、駐車場や保管スペースとして使う方法があります。
将来ほかの用途へ変更する可能性がある土地でも比較しやすい選択肢です。
比較的始めやすい活用
月極駐車場
住宅地、駅周辺、勤務先が集まる場所などで、毎月一定額を受け取って駐車区画を貸す方法です。
建物を建築する土地活用と比べると始めるための負担を抑えやすく、将来別の用途へ変更しやすい点も魅力でしょう。
一方、周辺に無料駐車場が多い地域では需要が限られるので、近隣の空き状況や料金を確認しておきたいところです。
コインパーキング
時間単位で利用者へ駐車区画を貸す方法です。
駅、病院、商業施設、観光施設など、短時間だけ車を置きたい人が集まる場所との相性が重要になります。
運営会社へ土地を貸す方式や、設備を設置して運営する方式などがあるため、収入だけでなく設備負担や契約期間も比較してください。
貸しガレージ
車やバイクを保管できるガレージを設けて貸し出す方法です。
屋外駐車場とは利用目的が異なり、車両を雨風から守りたい人、趣味の車やバイクを保管したい人などが対象になります。
土地周辺にその需要があるかが非常に大切です。
トランクルーム
荷物を保管する区画を利用者へ貸す土地活用です。
住宅が密集し収納不足になりやすい地域では候補になりますが、施設の設置方法や土地の利用条件などを確認したうえで計画する必要があります。
「空いている土地にコンテナを置けば完成」と単純に考えず、出入りのしやすさや防犯も含めて検討したいですね。
貸倉庫
事業者などへ倉庫を貸す方法です。
倉庫では荷物を運ぶ車両が出入りするため、道路幅や敷地への入りやすさが重要になります。
住宅地の真ん中より、事業所や物流関連施設が集まる地域の方が候補になりやすいでしょう。
店舗や事業向けの土地活用
人通りや交通量がある場所では、住宅以外の用途が土地の特徴を生かせる場合があります。
店舗や事業者へ貸す場合は、周辺人口だけでなく道路からの見え方や車の入りやすさも重要です。
商業系の土地活用
貸店舗
店舗用の建物を建て、飲食店、小売店、美容関係などの事業者へ貸す方法です。
住宅とは需要の読み方が異なり、「人が多い場所」だけでなく、店舗の種類とその地域の客層が合っているかを見る必要があります。
駐車場が重要な地域なら、建物を最大限大きくするより、車を停めやすい配置が価値につながることもあります。
テナントビル
複数の店舗や事務所が入る建物を建築する方法です。
駅前など事業者からの需要が見込める土地では候補になりますが、建物規模が大きくなるほど初期負担や管理項目も増えます。
空室が一室発生した場合の影響も考え、満室だけを前提に計画しないことが欠かせません。
医療介護施設
クリニック、介護事業所などの事業者へ土地や建物を貸す考え方もあります。
周辺人口だけでなく、年齢構成、既存施設、道路アクセス、駐車スペースなどが候補を左右します。
事業者が長期利用を予定していても、契約条件や将来退去した場合に別用途へ転用できるかまで見ておきたいところです。
事業用定期借地
土地所有者自身が建物を建てず、事業者へ土地を貸して利用してもらう方法があります。
建築費の負担を避けながら土地から賃料を得られる可能性がある一方、長期間にわたる契約になることがあります。
将来自分で土地を使いたい予定がある場合は、契約期間と土地が戻る条件を特に慎重に確認する必要があります。
ロードサイド貸地
幹線道路沿いの土地なら、飲食店、物販店、サービス店などの事業者へ貸す方法が候補になります。
ここでは土地面積だけでなく、道路からの視認性、車の進入方向、間口、交通量、周辺施設などが価値に直結します。
住宅地としては評価しにくい土地でも、道路との関係によって別の使い方が見えてくることがあります。
建物以外で土地を活用
土地活用は建物を建てる方法だけではありません。
土地の場所や将来計画によっては、設備だけを設置したり、土地そのものを貸したりする方が合うケースもあります。
ほかにもある活用方法
太陽光発電
日照条件などが合う土地へ太陽光発電設備を設置する方法です。
住宅需要が少ない土地でも候補になる場合がありますが、設備費、維持管理、周辺環境、土地利用に関する規制などを確認する必要があります。
以前ほど「空き地ならとりあえず太陽光」という考え方ではなく、土地ごとの条件を見たうえで判断する方法だと思います。
貸し農園
区画を分け、家庭菜園などを楽しみたい人へ貸し出す方法です。
住宅地の近くで庭を持てない世帯が多い地域などでは、一つのアイデアになります。
ただし、農地の扱いや土地の現況によって必要な確認が異なるため、どの土地でもすぐ始められるわけではありません。
資材置場
建設会社や事業者へ、資材や車両などを置く場所として土地を貸す方法です。
建物を建てずに利用できる場合もあり、事業者需要のある地域では候補になります。
大型車両が利用する場合には、道路幅、近隣住宅、騒音や出入りの時間などにも注意が必要でしょう。
広告看板
道路から見えやすい土地なら、敷地の一部へ広告看板を設置して貸す方法があります。
必要面積が小さいため、ほかの土地活用と組み合わせられる可能性もあります。
一方、見えにくい場所では広告価値を生みにくいため、交通量と視認性がポイントです。
イベント利用
キッチンカー、マルシェ、撮影場所、期間限定イベントなど、一時的な利用場所として貸す方法も考えられます。
恒久的な建物を建てないため、将来別の土地活用へ変更したい場合には面白い選択肢です。
ただし、人が集まる利用方法では駐車、騒音、ゴミ、近隣への影響などを考える必要があります。
土地活用のメリット
土地を使わずに保有する場合と比べ、土地活用にはいくつかの魅力があります。
ただし、その魅力が生きるかどうかは活用方法と土地が合っていることが前提です。
土地から収入を得られる
賃貸住宅、駐車場、貸店舗、貸地などでは、土地を利用する人から賃料を受け取れる可能性があります。
使っていなかった土地から継続的な収入が生まれれば、資産の持ち方は大きく変わります。
ただし、売上と利益は別物です。
家賃や利用料から管理費、修繕、税金、保険、借入返済などを差し引いたあとに何が残るのかを見る必要があります。
土地を手放さず使える
売却とは異なり、土地を所有したまま収益へつなげられる方法があります。
先祖から受け継いだ土地や、将来家族が使う可能性のある土地では、この点を重視する人もいるでしょう。
ただし、建物を建てたり長期間の賃貸契約を結んだりすると、自由に使える状態へ戻すまで時間がかかります。
複数の収入源を持てる
会社員や事業者が本業とは別に賃貸収入を持つことで、収入源を増やせる可能性があります。
一方、不動産収入も空室や景気、地域需要などの影響を受けます。
「毎月必ず同じ金額が入るもの」と考えず、収入が減る期間も想定した方が現実的です。
地域に必要な場所を作れる
土地活用は所有者だけの話でもありません。
住宅不足の地域へ賃貸住宅を提供したり、駐車場不足の地域へ駐車スペースを作ったり、買い物が不便な場所へ店舗ができたりすれば、地域の利便性にもつながります。
「この場所に何があったら便利か」と考えることは、需要を知るうえでも役立ちます。
土地活用のデメリット
土地活用には収入を得られる可能性がある一方で、投資や管理を伴う方法も多くあります。
メリットだけを見て始めると、完成後に思っていた事業と違ったということになりかねません。
初期費用が必要になる
アパート、マンション、店舗、倉庫などを建築する場合は大きな資金が必要になります。
借入を利用すれば自己資金を抑えられる場合がありますが、借金そのものが消えるわけではありません。
家賃収入が下がっても返済は続くため、空室が発生した場合まで想定して計画したいところです。
需要が変わる可能性がある
土地活用で最も怖いのは、建物を完成させたあとに使ってくれる人が少ないことです。
人口、世帯構成、周辺の新築供給、企業や学校の移転、道路環境などが変われば、現在の需要が将来も同じとは限りません。
現在の満室だけではなく、「同じ家賃で何年後も選んでもらえるだろうか」と見る必要があります。
維持管理が続く
土地活用は完成した時点で終わるものではありません。
賃貸住宅なら入退去対応や修繕、駐車場なら舗装や設備、店舗なら建物や契約管理などが続きます。
管理会社へ委託する場合でも費用は発生します。
自分がどこまで関わりたいのかも、土地活用方法を選ぶ条件の一つです。
簡単に変更できない場合がある
アパートを建てた翌年に「やっぱり駐車場へ戻したい」と思っても、現実には簡単ではありません。
長期契約で土地を貸した場合も同じです。
土地活用では始める方法ばかり考えがちですが、やめるときにどうなるかまで決めておくことがかなり重要です。
高い利回りだけで土地活用を決めないでください。
利回りの数字が魅力的でも、空室、修繕、金利、管理費、将来の家賃変化などを含めると結果は変わります。
土地活用の選び方
土地活用で迷ったら、方法を先に選ぶのではなく、いくつかの条件を順番に確認していくと候補が見えやすくなります。
私は少なくとも次の視点を外さない方がいいと考えています。
土地を残す目的を決める
最初に考えたいのは、「なぜこの土地を活用するのか」です。
毎月の収入が欲しいのか、相続した土地を維持したいのか、将来自宅を建てるまで使いたいのかによって答えは変わります。
例えば数年後に自宅建築の予定があるなら、長期間利用する建物を急いで建てる必要はないかもしれません。
逆に長期保有を前提として賃貸需要が十分見込めるなら、建物へ投資する考え方も出てきます。
周辺需要を確認する
アパートなら入居希望者、駐車場なら車を停めたい人、店舗なら事業者と利用客が必要です。
土地活用ビジネスの基本は、土地そのものではなく使う人がいるかどうかです。
近隣の賃貸住宅、空室、駐車場、店舗、駅、学校、病院、事業所などを見れば、地域の特徴が少しずつ見えてきます。
賃貸住宅を検討する場合は、アパート経営の長期運用と出口戦略まで見ておくと、新築時だけではない判断がしやすくなります。
土地の法的条件を確認する
用途地域、建ぺい率、容積率、接道などによって、計画できる建物は変わります。
さらに、高低差、擁壁、地盤、上下水道などによって工事内容が増える場合があります。
土地面積だけを見て「この大きさなら8戸建つだろう」と決めるのは早すぎます。
初期負担を比較する
土地を有効活用したいからといって、大きな借入をする必要があるとは限りません。
建物を建てる案、駐車場にする案、事業者へ土地を貸す案などを同じ土地で比較すると、自分が負える投資額が見えやすくなります。
建築会社から一つの案を受け取っただけで決めるより、違う方式を並べた方が判断しやすいですよ。
手残りを複数条件で見る
収支計画を見るときは、満室や最大利用だけを見るのではなく、利用率が下がった場合も確認します。
さらに、修繕が発生した場合、金利や管理費が変化した場合なども考えておきたいところです。
一つの数字で未来を当てようとするより、条件が変わっても続けられるかを見る方が現実的でしょう。
管理の手間を考える
収益性だけではなく、「自分がその事業にどこまで関わるのか」も大事です。
入居者対応を管理会社へ任せたいのか、自分で駐車場を管理したいのか、事業者へ土地そのものを貸して手間を減らしたいのか。
収入が少し高くても管理負担が大きすぎれば、あなたに合った土地活用とは言えないかもしれません。
出口を決めておく
最後に考えたいのが、10年後、20年後、その土地をどうするのかという視点です。
建物を持ち続ける、建て替える、子どもへ引き継ぐ、売却するなど、いくつかの道があります。
土地活用はスタートより出口の方が難しいこともあります。
始める前に「いつまで、誰が、どう使うか」を考えておくと、選択肢を絞りやすくなります。
土地別に候補を考える
同じ活用方法でも、土地の立地や形によって向き不向きがあります。
ここでは典型的な土地ごとに考え方を見てみます。
住宅地にある土地
周辺に住宅が多い土地なら、アパート、戸建て賃貸、月極駐車場、トランクルームなどが候補になります。
ただし、住宅が多いから賃貸需要も多いとは限りません。
持ち家中心の地域なのか、単身者が多いのか、ファミリーが多いのかまで見る必要があります。
駅に近い土地
鉄道利用者が多い地域なら、賃貸住宅、テナント、駐車場など複数の土地活用を比較できます。
土地価格が高い場所では、平面的に使う駐車場より建物を建てた方が土地を生かせるケースもあるでしょう。
一方で、建築費まで含めた収支が成立するかは別の話なので、土地価値だけで判断しないことが重要です。
幹線道路沿いの土地
車の交通量が多く、道路から入りやすい土地なら、ロードサイド店舗、駐車場、事業用貸地などが候補になります。
特に間口の広さや右折・左折のしやすさなど、同じ道路沿いでも土地によって使いやすさが変わります。
広い郊外の土地
まとまった面積がある土地なら、賃貸住宅、倉庫、介護施設、事業用貸地など、規模を生かした方法を比較できます。
ただし、土地が広いから大きな建物を建てるべきとは限りません。
使う人の数が足りなければ、面積の大きさがそのまま収益にはつながらないからです。
変形した土地
細長い土地や不整形地では、建物配置が難しくなる場合があります。
それでも駐車場、資材置場、事業者への貸地など、建築とは違う使い方なら価値を生かせるケースがあります。
土地の欠点を無理に消そうとするより、「この形でも使いやすい用途は何か」と考えてみるといいですよ。
初期負担を抑える土地活用
土地活用をしたいものの、大きな借入まではしたくない人もいるでしょう。
その場合、建物ありきで考えない方が選択肢は広がります。
駐車場から始める
駐車需要がある土地なら、月極駐車場などは比較的検討しやすい方法です。
将来アパートや自宅へ変更したい場合にも、建物を建てる方法と比べれば次の計画へ移りやすいことがあります。
ただし、舗装や設備などに費用をかけた場合には、その回収期間も確認してください。
土地を事業者へ貸す
自分で建物を建てる代わりに、土地を必要とする事業者へ貸す方法があります。
自分で大きな設備投資をしない形にできる場合があるため、管理負担を抑えたい人には比較対象になるでしょう。
一方、契約期間が長くなれば、その間は自分の都合だけで土地を使えません。
短期利用も候補にする
数年後の利用予定が決まっている土地なら、イベントスペースや一時駐車場など短期間の利用を検討する方法もあります。
「長期間使わなければ土地活用ではない」ということはありません。
将来計画を邪魔せず、その間だけ土地を使うのも立派な有効活用です。
賃貸住宅が有力な場合
複数案を比較した結果、周辺の住宅需要があり、長期保有する予定で、建築資金や管理体制にも無理がなければ、アパートなどの賃貸住宅が有力になります。
ここからは建物そのものだけでなく、誰に事業計画を作ってもらうかも重要です。
同じ土地で複数案を見る
賃貸住宅を検討するときは、会社ごとに違う条件で比較してはいけません。
同じ土地、同じような戸数や入居者像を前提に、建築費、想定家賃、空室想定、管理方式、修繕計画、借入条件などを並べます。
会社選びについては、アパート経営のハウスメーカー比較でも詳しく解説しています。
シャーメゾンも比較する
賃貸住宅を検討する中で、積水ハウスのシャーメゾンが候補になる人もいると思います。
私は積水ハウスの注文住宅オーナーですが、「すまつな」では注文住宅だけでなく、シャーメゾンを使った土地活用についても相談を受けています。
この場合も、積水ハウスありきで土地活用を決めるのではありません。
まず土地条件と賃貸需要を見たうえで、本当に賃貸住宅が合うのかを考えることが大前提です。
その結果シャーメゾンも候補に入るなら、公式への資料請求や問い合わせをする前に、すまつなで相談ルートを確認しておくことをおすすめしています。
積水ハウスへ先に問い合わせる前に、一度すまつなへご相談ください。
すでに顧客登録や具体的な商談が進んでいる場合、紹介ルートの利用や担当者の調整が難しくなることがあります。
紹介特典や条件は土地、地域、計画内容、商談状況などによって異なり、一定の割引率を保証するものではありません。
土地活用を始める流れ
土地を活用したいと思ったら、いきなり建物の見積もりを取る必要はありません。
土地情報と自分の目的を確認してから提案を受けた方が、比較の基準を持てます。
土地資料を確認する
まず、登記事項、測量図、境界、用途地域、建ぺい率、容積率、接道など、その土地の基本条件を確認します。
相続した土地では、昔から使っているから条件を分かっているつもりでも、改めて確認すると知らなかった点が見つかることがあります。
現地を見る
書類だけでなく、実際に土地へ立って周囲を見ます。
道路幅、車の流れ、人通り、周辺住宅、店舗、騒音、日当たり、高低差、水の流れなど、地図では分かりにくいことがかなりあります。
私自身、土地選びでは現地へ何度も足を運びました。
需要を調べる
次に、その地域で誰が何を必要としているのかを見ます。
賃貸住宅なら世帯構成や募集物件、駐車場なら空き区画、店舗なら周辺の商業施設などを確認します。
「近所に同じ施設があるから需要がある」とも、「競合があるからダメ」とも一概には言えません。
利用状況まで見ることがポイントです。
複数の活用案を作る
土地条件と需要が見えたら、アパート、駐車場、貸地など、現実的な候補をいくつか並べます。
土地活用の相談先について迷う場合も、一社だけではなく、それぞれ何を判断できる相手なのかを見ると分かりやすいです。
収支と出口を比較する
初期費用、年間収入、管理費、修繕、借入、将来の撤去や売却などを含めて比較します。
数年だけではなく長期間の変化を考えることが重要です。
賃料や利用率が想定より下がった場合にも続けられる案なら、安心感は大きくなります。
契約条件まで確認する
方向性が決まったら、建築契約、管理契約、土地賃貸借など、それぞれの契約条件を確認します。
契約期間、中途解約、費用負担、修繕、土地返還時の扱いなどは後から大きな問題になりやすい部分です。
説明を受けた内容と契約書の内容が一致しているかまで確認してください。
土地活用のよくある質問(FAQ)
最後に、土地活用を検討し始めた人から出やすい疑問へ回答します。
Q1. 土地活用は何がおすすめ?
A. 全員に共通するおすすめはありません。
住宅需要が高い土地なら賃貸住宅、駐車需要が高ければ駐車場、幹線道路沿いなら店舗用地など、土地によって候補が変わります。
立地、初期負担、管理の手間、将来計画を比べて決めるのが基本です。
Q2. お金をかけない土地活用は?
A. 建物を建てる方法と比べると、月極駐車場、土地の賃貸、資材置場などは初期負担を抑えられる場合があります。
ただし、整地、舗装、設備工事などが必要になる土地もあります。
「初期費用ゼロ」と決めつけず、その土地で必要になる工事を確認して比較してください。
Q3. アパート以外には何がある?
A. 駐車場、戸建て賃貸、倉庫、トランクルーム、貸店舗、事業用貸地、医療介護施設、貸し農園、資材置場など多くの方法があります。
アパートを勧められた場合でも、ほかの土地活用と比べてから決めて問題ありません。
Q4. 狭い土地でも活用できる?
A. 活用できる可能性はあります。
月極駐車場、バイク置場、広告スペース、小規模な戸建て賃貸など、土地の面積や形によって候補は変わります。
面積だけで判断せず、接道や土地形状、周辺需要まで合わせて見ることが大切です。
Q5. 土地活用は誰に相談する?
A. 検討する活用方法によって相談先は変わります。
賃貸住宅ならハウスメーカーや建築会社、賃貸需要なら管理会社や不動産会社、融資なら金融機関など、それぞれ見る分野が違います。
一社からすべての答えをもらおうとせず、同じ土地について複数の視点から確認すると判断しやすくなります。
土地活用のまとめ
土地活用とは、所有している土地の特徴を生かし、新しい価値を生み出すことです。
方法はアパート経営だけではなく、マンション、戸建て賃貸、駐車場、貸しガレージ、トランクルーム、倉庫、店舗、事業用貸地、貸し農園など数多くあります。
そして、土地活用ランキングの上位だから自分の土地でも成功する、という単純な話ではありません。
立地、広さ、形、周辺需要、初期負担、管理の手間、将来の使い方という条件を同じ土地で比べていくことが大切です。
特に賃貸住宅は長期的な家賃収入を目指せる一方、建築費、空室、修繕、管理、借入と長く付き合う事業になります。
だから私は、満室時の利回りだけを見て決めるのではなく、利用率が下がった場合にも続けられるのか、そして何十年か先に土地と建物をどうするのかまで考えることをおすすめします。
土地活用には「これを選べば間違いない」という万能な答えはありません。
あなたの土地に住宅需要があるなら賃貸住宅が候補になりますし、駐車需要があれば駐車場、道路沿いなら店舗用地というように、場所が答えを教えてくれることがあります。
もし比較した結果、賃貸住宅が有力で、積水ハウスのシャーメゾンも検討しているのであれば、公式への資料請求や問い合わせを行う前に一度すまつなへご相談ください。
紹介ルートや担当者について確認したうえで事業提案を受けた方が、選択肢を残した状態からスタートできます。
土地活用で一番避けたいのは、「勧められたから」という理由だけで大きな投資を決めてしまうことです。
アパート、駐車場、貸地、店舗などを同じ土地条件で比べ、その土地で長く続けられる方法を選んでください。
シャーメゾンを含めた賃貸住宅の土地活用については、すまつなの土地活用相談窓口からご相談いただけます。





