こんにちは。住まいをつなぐ「すまつな」の北川です。
50坪、60坪、70坪、80坪と聞くと、「これだけ広ければ、間取りは自由にできそう」と感じるかもしれません。
ところが、家は広くなるほど簡単になるわけではなく、むしろ何のために広くするのかを決めないと、廊下や余白ばかり増えてしまいます。
私自身、積水ハウスで家を建てるときは、部屋数を増やすことより、家族が集まる場所、来客から見せる場所、収納、家事動線、外とのつながりをかなり細かく考えました。
5LDK以上、7人家族、二世帯住宅、いわゆる豪邸クラスまで視野に入ると、必要なのは「大きな家の図面」ではなく、家族の距離感を設計する考え方です。
この記事では、50〜80坪の間取りを坪数別にイメージしながら、部屋数を増やしても暮らしにくくしない方法を、実際に家を建てて暮らしている立場から掘り下げます。
記事のポイント
- 50〜80坪でつくれる5LDK以上の間取り像
- 7人家族でも混雑しにくい動線と収納の考え方
- 二世帯住宅や豪邸で広さを持て余さない方法
- 大型住宅ほど重要になる設計担当者の見極め方
50〜80坪は目的から考える
50坪を超える家は、一般的な4LDKの延長線だけで考えると、面積を使い切ることに意識が向きやすくなります。
まずは坪数ごとの違いをつかみ、そのうえで「誰が、どこで、どんな時間を過ごすのか」から必要な空間を決めていきましょう。
50坪から80坪で何が変わる
50坪の間取りでは、5LDKに加えてファミリークローゼットやランドリールーム、書斎などを入れやすくなります。
60坪の間取りになると、6LDKや7人家族の個室を確保しつつ、玄関収納やパントリー、洗面の分離など、家族が同時に動くことへの対策もしやすくなるでしょう。
70坪の間取りでは、7LDK、二世帯住宅、来客室、趣味室など、生活を複数の領域に分ける考え方が現実的になります。
80坪の間取りでは、8LDKだけでなく、セカンドリビング、独立した客間、二つの水まわり、広い玄関、ガレージとの一体設計なども候補に入ります。
ただし、坪数が増えた分だけ部屋を増やす必要はありません。
私なら、50坪から60坪へ10坪増やせるとしても、その全部を個室にはせず、家族が重なる時間帯の混雑を減らすために使うかを考えます。
| 延床面積 | 間取りの組み立て例 | 面積を使いたい場所 |
|---|---|---|
| 50坪前後 | 5LDK+書斎・収納 | LDK、洗濯動線、ファミリー収納 |
| 60坪前後 | 6LDK+家事室・客間 | 玄関、水まわり、個室間の余白 |
| 70坪前後 | 7LDK+二世帯対応 | 世帯間の距離、共有部、来客動線 |
| 80坪前後 | 8LDK+複数リビング | セカンドリビング、趣味、外部空間 |
この表は部屋数を決める基準ではなく、大型住宅で面積をどう配分できるかを考えるための一例です。
間取り全体の見方から確認したい場合は、親記事の積水ハウスの間取り実例と暮らしやすい設計の考え方もあわせて読むと、図面を見る軸がつかみやすいと思います。
7人家族は面積だけで決めない
7人家族の間取りを考えるとき、「何坪なら足りるか」は気になるところです。
国土交通省の誘導居住面積水準では、一般地域の戸建住宅を想定した水準として、2人以上の世帯は「25㎡×世帯人数+25㎡」が示され、世帯人数が4人を超える場合は5%を控除するとされています。
全員を大人相当として単純計算すると、7人では190㎡、約57.5坪が一つの参考値になります。
ただし、これは5LDKや6LDKを推奨する数字ではなく、家族の年齢による人数換算もあるため、間取りそのものを決める基準ではありません。
あくまで「7人で豊かな住生活を考えると、このくらいの床面積も一つの参考になる」という位置づけです。
必要なのは混雑を減らす面積
7人で暮らすなら、子ども部屋を7畳から8畳へ広げるより、朝に渋滞する洗面、玄関、トイレ、キッチンまわりへ面積を振った方が暮らしやすくなることがあります。
家族が多いほど、「一人で使う場所を広げる」より「複数人が同時に使う場所を詰まらせない」方が効いてくるんですよ。
広い家ほど余白が増えやすい
大型住宅で注意したいのが、廊下、ホール、階段前、扉同士の干渉を避ける空間など、名前の付かない面積です。
部屋を増やすほど、それぞれをつなぐ通路が必要になり、50坪を超えたあたりから「広いのに、なぜか収納が足りない」という図面も出てきます。
廊下そのものが悪いわけではありません。
ただ、長い廊下の先に一部屋だけある、階段から洗面まで遠い、家族が毎日何度も往復する場所が離れているなら、その面積は暮らしの負担になりやすいでしょう。
大型住宅では「部屋の面積合計」より、「移動に何坪使っているか」を見ることが大切です。
坪数別の間取りを考える
ここからは、50坪、60坪、70坪、80坪という検索で考えやすいように、それぞれの広さでどのような間取りの組み方が現実的かを見ていきます。
同じ坪数でも敷地、階数、構造、吹き抜け、ガレージの有無で使える面積は大きく変わるため、部屋数だけで優劣は決まりません。
50坪の間取りは5LDKが軸
50坪の間取りで5LDKを考えるなら、主寝室、子ども部屋3室、和室または客間といった構成が一つの形です。
ここで大切なのは、5つの個室を先に四角く並べないこと。
LDK、洗濯、収納、玄関を先に使いやすくつなぎ、残った場所へ個室を押し込むのでもなく、家族の一日の流れと個室を同時に配置していきます。
50坪あれば余裕があるように見えますが、吹き抜け、中庭、玄関土間、ファミリークローゼットを入れると、体感ほど自由な床面積は残らないこともあります。
だからこそ、5LDKに加えて何を欲しいのか、優先順位を3つくらいまでに絞る方がまとまりやすいですね。
60坪の間取りは6LDKも現実的
60坪の間取りになると、6LDKにしても共有部分へ面積を残しやすくなります。
例えば、夫婦の寝室、子ども部屋4室、客間で6LDKとし、別にファミリークローゼット、ランドリー、パントリーを設ける構成です。
7人家族なら、全員が同時に出入りする玄関や洗面を少しゆったりさせるだけでも朝のストレスは変わります。
また、トイレを上下階に設ける、洗面と脱衣を分ける、冷蔵庫へ家族がアクセスする通路と調理動線を重ねすぎない、といった設計も効いてきます。
60坪だから豪華にするのではなく、人数の多さによる生活の重なりをほどくために面積を使う考え方です。
70坪の間取りは7LDKも視野
70坪の間取りでは、7LDKや部分共有型の二世帯住宅も検討しやすくなります。
親世帯の寝室と居間、子世帯のLDK、子ども部屋、共用の和室など、家族の単位を分けて考えることができるからです。
一方で、7LDKをつくること自体を目標にすると、使わない部屋が増える可能性もあります。
子どもが独立した後に趣味室や在宅勤務室へ変えられるか、親世帯の居室を将来どう使うかまで考えておくと、長く使える家になります。
二世帯の広さをさらに具体的に比較したい場合は、二世帯住宅は何坪必要かを30〜80坪で比較した記事が近いテーマです。
80坪の間取りは8LDKだけではない
80坪の間取りで8LDKを考える場合、部屋数だけなら十分な余裕があります。
しかし、ここまでの規模になると、個室を増やすよりも、メインリビングとセカンドリビング、家族用玄関と来客用動線、家事室、趣味室など、用途の違う空間へ分けた方が家の価値を生かしやすいでしょう。
来客が多い家なら、玄関から客間やトイレまでを家族の生活動線と分けると、洗濯物やキッチンの生活感を見せずに済みます。
反対に、来客がほとんどないなら、立派な応接室は面積を持て余すかもしれません。
豪邸らしさは、部屋数ではなく、暮らしの目的に合わせて余白を使えているかで決まると私は思います。
5LDK以上は動線が重要
5LDK、6LDK、7LDK、8LDKと部屋数が増えるほど、間取りの完成度は各部屋の広さより「つなぎ方」に出ます。
ここでは大型住宅で毎日差が出やすい、LDK、家事、収納、水まわり、来客動線を見ていきましょう。
LDKを広げすぎない
大きな家では、LDKを30畳、40畳と広くしたくなるかもしれません。
もちろん家族が集まる場所に面積を使うのはよいのですが、家具配置が曖昧なまま広げると、ソファとテレビが遠すぎたり、ダイニングとキッチンの間が妙に空いたりします。
広い空間ほど、家具で暮らし方を決める必要があります。
ソファ、テーブル、ピアノ、学習机、テレビ、収納家具まで実寸で置き、余った場所が「気持ちよい余白」なのか「ただ歩くだけの空白」なのか見てください。
家事動線は短さより交差を見る
大型住宅ではキッチンと洗面を近づけるだけでは足りません。
料理をする人、冷蔵庫へ飲み物を取りに来る人、洗濯物を運ぶ人、帰宅して手を洗う人が、同じ場所でぶつからないかを見る必要があります。
特に7人家族では、朝と夕方に人の動きが一気に重なります。
回遊動線をつくるなら、回れることを目的にせず、混雑しやすい場所を逃がすために使うと効果的です。
収納は大きさより場所で決める
50〜80坪の家でありがちなのが、「収納はたくさんあるのに散らかる」という状態です。
原因は、収納が使う場所から遠いこと。
玄関には靴や上着、キッチンには食品や調理家電、洗面にはタオルや下着というように、物を使う場所の近くへ収納を分散させる方が片付けやすくなります。
大型のウォークインクローゼットも便利ですが、家族全員の衣類を一か所へ集めるなら、洗濯動線と着替え動線の両方からアクセスしやすい場所に置きたいところです。
水まわりは同時使用で考える
家族人数が多い家では、浴室を豪華にする前に、洗面、トイレ、脱衣、洗濯を同時に使えるかを確認してください。
誰かがお風呂に入っていると洗面へ行けない、朝は洗面台の前に人が並ぶ、トイレが一か所に集中するといった状態は、床面積が広くても起こります。
洗面と脱衣を分ける、トイレを上下階へ配置する、洗濯機と物干しを近づけるなど、家族の人数に合わせて設備を分散すると生活しやすくなります。
ランドリーは片付けまでつなぐ
ランドリールームは「洗って干す」だけでなく、「乾かす、たたむ、しまう」までつながって初めて便利になります。
家族が多いほど洗濯物の量も増えるため、物干し量、作業台、収納、換気や除湿までセットで考えましょう。
来客動線は家族と分ける
豪邸クラスでは、来客動線を考える価値が上がります。
玄関から客間やLDKへ向かう途中に、洗濯室や家族用収納が丸見えにならないだけで、急な来客への気楽さが変わるからです。
家族用玄関と来客用玄関を完全に分けなくても、シューズクロークへの入口を横へ逃がす、手洗いを正面から見えにくくする、客用トイレを生活動線の奥へ置かないといった工夫があります。
ただし、来客が年に数回なら、そのためだけに何坪も使う必要はないでしょう。
7人家族は居場所を分散する
7人家族の間取りでは、全員分の個室を確保することだけが答えではありません。
家族が同じ家にいながら、集まる場所と一人になれる場所を選べることが、長く暮らしやすい家につながります。
朝の混雑を先に解消する
朝に誰が何時に起き、洗面、トイレ、朝食、着替え、出発をどう進めるのかを書き出してみてください。
7人が同じ時間帯に動くなら、洗面台のボウル数だけでなく、鏡の前に二人立てるか、ドライヤーを別の場所でも使えるか、玄関に七人分の靴が出ても通れるかが大切です。
キッチンも、料理する人の背後を家族が何度も横切る間取りでは落ち着きません。
冷蔵庫や飲料、コップを家族が取りやすい側へ寄せるなど、小さな工夫が大人数では効きます。
個室は将来の変更を考える
7人家族で子どもが多い場合、今必要な個室数と10年後に必要な個室数は違います。
小さいうちは広い一室を二人で使い、将来仕切る方法もありますし、最初から個室をつくって独立後に書斎や趣味室へ変える方法もあります。
大事なのは、子ども部屋を永久に子ども部屋として固定しないことです。
入口、窓、コンセント、収納の位置を工夫しておけば、将来の用途変更がしやすくなります。
共有部に小さな居場所をつくる
人数が多い家ほど、全員がいつもLDKへ集まるとは限りません。
二階ホールのカウンター、階段近くの小さなベンチ、セカンドリビングなど、個室とLDKの間に居場所があると、家族の距離を調整しやすくなります。
誰かがテレビを見ていても別の人が静かに本を読める、オンライン会議をしていても子どもが別の場所で宿題できる、といった逃げ場です。
生活音の伝わり方を見る
7人家族では、生活時間がずれる可能性も高くなります。
早く寝る人の隣に浴室やランドリーがある、吹き抜けを通じて一階のテレビ音が二階へ上がる、トイレの排水音が寝室へ届くといったことは、図面だけでは見落としがちです。
寝室と水まわりの位置、建具、壁、階段、吹き抜けを一緒に見て、音の通り道を確認しましょう。
二世帯住宅は距離感を設計する
50〜80坪の大型住宅では、親世帯と子世帯が暮らす二世帯住宅も有力な選択肢です。
二世帯は設備を二つにする話だけではなく、家族がどこまで一緒に暮らし、どこから先を分けるかを決める設計になります。
共有する場所を先に決める
玄関、LDK、キッチン、浴室、洗面、洗濯、庭を、共有するのか分けるのか一つずつ決めていきます。
「仲が良いから全部共有」で始めても、起床時間や食事時間、来客、入浴時間が違えば負担になることがあります。
逆に、完全分離にすると設備が増え、床面積も費用も大きくなりやすいです。
今の関係だけでなく、10年後の年齢、介護、孫の成長まで想像しながら、共有範囲を決めるのが現実的です。
完全分離型は玄関だけ見ない
完全分離型というと、玄関が二つあるかどうかに目が向きます。
実際には、音、配管、給湯、メーター、収納、宅配、ゴミ出し、駐車位置など、暮らしの独立度を左右する要素がたくさんあります。
上下分離なら、上階の水まわりの音が下階の寝室へ響かないか。
左右分離なら、両世帯の玄関前で人や荷物がぶつからないか。
図面上の「二戸」だけでなく、毎日の接点を想像してください。
将来の介護も動線に入れる
親世帯は一階にまとめ、寝室からトイレ、洗面、浴室までの距離を短くしておくと、将来の変化へ対応しやすくなります。
廊下幅、扉、段差、手すり下地などは、完成後より設計段階で考える方が自然に納まりやすいでしょう。
使わなくなった部屋を考える
二世帯住宅では、将来どちらかの世帯が住まなくなったときの使い方も大切です。
親世帯のLDKを趣味室や来客スペースへ変えるのか、子世帯の生活領域を広げるのか、在宅勤務に使うのか。
給排水を含めて大きくつくり込みすぎると転用しにくくなることもあるため、長期の家族変化まで含めて設計したいところです。
豪邸は余白の使い方で決まる
豪邸クラスの間取りでは、単に80坪にして高価な素材を使うだけでは、住みやすさも上質さも生まれません。
視線、光、庭、玄関、廊下、家具まで一体で考え、必要な場所に大胆な余白をつくることが大切です。
中庭は床面積以上に広く見せる
中庭やテラスは、室内の床面積を増やさなくても、視線の先を外へ伸ばせる方法です。
私の家もLDKから中庭へ視線が抜けるため、室内だけを見るより広がりを感じます。
大型住宅では、中庭を建物の真ん中に置いて家族の共通風景にする、来客ゾーンと家族ゾーンの間に置くといった使い方もできます。
ただし、外壁と窓が増えるため、清掃、排水、日射、空調、費用まで見て判断してください。
高級注文住宅の空間づくりをさらに見たい場合は、高級注文住宅の実例とガレージ邸宅の設計ポイントも参考になります。
吹き抜けは上下階をつなぐ
吹き抜けは開放感を出すだけでなく、上下階へ光を運び、家族の気配を緩やかにつなぐ役割も持たせられます。
一方で、大型住宅で大きな吹き抜けをつくるほど、空調計画と音への配慮は必要です。
高い位置の窓や照明をどう掃除するか、電動開閉にするか、メンテナンス時に足場が必要かまで確認しておくと安心ですね。
玄関と外構まで一体で考える
建物が大きくなるほど、玄関、駐車場、アプローチ、植栽が外観の印象を左右します。
80坪の立派な建物でも、車から玄関まで雨に濡れ続ける、来客の車を止める場所がない、宅配の人と家族動線がぶつかるなら、暮らしやすいとは言いにくいでしょう。
建物の配置を決める段階で、車の台数、自転車、来客、宅配、ゴミ出し、庭の管理まで一枚の図面で見てください。
設計者で完成度が変わる
50〜80坪の家は、要望を入れるだけなら比較的簡単に見えます。
難しいのは、要望を削る判断、家族の距離感、構造、窓、外構、家具、空調を一つの建物としてまとめることです。
高予算の住宅ほど、素材や設備の選択肢も増えるため、設計担当者の経験や得意分野が完成度へ出やすくなります。
過去に大規模住宅、二世帯、中庭、ガレージなど、自分の希望に近い設計経験があるかを聞いてみてください。
積水ハウスを候補にしているなら、展示場へ行ってその場で担当者が決まる前に、すまつなの相談窓口へ連絡して、希望する規模や設計内容を先に共有していただく方法もあります。
大型住宅ほど「誰とつくるか」の影響が大きいので、担当体制は価格と同じくらい早い段階で考えてよい部分です。
大型住宅の後悔を減らす
広い家だからこそ起こる後悔もあります。
建てる前は豪華に見える部分でも、毎日の空調、掃除、移動、将来の使い方まで考えると、採用しない方がよいものも出てきます。
廊下を長くしすぎない
個室を並べると、どうしても廊下が伸びます。
廊下をなくす必要はありませんが、毎日何往復もする水まわりとLDKが離れているなら、動線として見直す価値があります。
また、長い廊下へ収納を組み込む、窓を設けて景色をつくるなど、単なる通路ではなく役割を持たせる方法もあります。
大型住宅の廊下は、面積の無駄かどうかではなく、その場所に意味があるかで判断しましょう。
空調は部屋数とセットで考える
5LDK以上になると、エアコンの台数、室外機の置き場所、吹き抜け、廊下、脱衣所まで含めた温熱計画が必要です。
全館空調なら全部解決するわけでも、個別エアコンなら必ず安くなるわけでもありません。
家族が普段使う部屋、たまに使う客間、将来使わなくなる子ども部屋では、必要な運転時間が違います。
空調設備の更新や故障時まで考え、家全体を一つの設備に依存させるのか、部屋ごとに分けるのかを決めましょう。
掃除する面積を忘れない
床面積が増えれば、掃除する床、窓、建具、照明、外壁、庭も増えます。
ロボット掃除機を使うなら、階ごとに置くのか、段差はないか、基地の位置はどこか。
大開口や吹き抜けを採用するなら、高所の窓と照明をどう手入れするか。
中庭をつくるなら、落ち葉、排水口、ガラス面の掃除を誰がするかまで考えたいところです。
「広い家を持てるか」だけでなく、「広い家を維持できるか」までが間取り計画です。
使わない部屋をつくらない
8LDKをつくれるから8LDKにする、という決め方はおすすめしません。
客間が年に一度しか使われないなら、普段は書斎や趣味室として使えるようにする。
子ども部屋が空いたら、収納、運動、仕事、介護などへ変えられるようにする。
一つの部屋へ一つの名前を固定しすぎず、複数用途へ変えられる設計にすると、面積を持て余しにくくなります。
図面は生活場面で確認する
大型住宅の図面を見せられると、つい「広い」「すごい」という印象で判断しがちです。
契約前は、平面図を部屋の集合として見るのではなく、朝、帰宅後、来客時、就寝前といった場面ごとに使ってみる感覚で確認してください。
家具を実寸で入れる
ソファ、ダイニングテーブル、ベッド、学習机、ピアノなど、大きな家具は図面へ実寸で入れます。
特に80坪クラスの広いLDKでは、家具が小さすぎると空間が間延びし、大きすぎると通路を圧迫します。
椅子を引く、収納扉を開く、人が後ろを通るといった動作まで図面上で確認しましょう。
家族全員の動きを重ねる
図面に、父、母、子ども、親世帯など、それぞれの朝の移動を別々の線で描いてみてください。
線が何度も重なる場所が、混雑しやすい場所です。
玄関、洗面、冷蔵庫、階段前に線が集中するなら、通路を広げる、入口を二つにする、設備を分散するなどの対策を考えます。
設備交換まで想像する
大型住宅ほど設備の数が増えます。
エアコン、給湯、換気、食洗機、トイレ、照明、電動窓などは、いつか交換する可能性があります。
交換時に大型家具を動かさないと機器が外せない、点検口へ入れない、室外機までの搬出経路がない、といったことがないように、施工後のメンテナンス経路も聞いておきましょう。
平屋なら敷地との関係を見る
50坪以上を平屋で計画する場合は、延床面積だけでなく建築面積が大きくなります。
その分、庭、駐車場、隣地との距離、採光の取り方が二階建て以上に土地条件へ左右されます。
大きな平屋も検討しているなら、50坪以上の平屋で5LDK・二世帯・豪邸を考えるポイントもあわせて確認してみてください。
50〜80坪の間取りFAQ
Q1. 50坪なら5LDKは狭いですか?
A. 50坪あれば5LDKは十分検討できますが、暮らしやすさは個室の広さより、LDK、収納、水まわり、廊下へどう面積を配分するかで変わります。
吹き抜けや中庭、ファミリークローゼットなどを大きく取る場合は、同じ50坪でも各個室へ使える面積が変わるため、部屋数だけで判断しない方がよいでしょう。
Q2. 7人家族なら何坪必要ですか?
A. 一律に何坪必要とは決められませんが、一般地域の戸建住宅を想定した国の誘導居住面積水準を大人7人として単純計算すると約57.5坪が一つの参考になります。
ただし、子どもの年齢による人数換算があり、これは最低面積や推奨間取りを示す数字ではありません。
実際には、洗面や玄関の混雑、個室数、収納量、二世帯かどうかを優先して決める方が現実的です。
Q3. 60坪なら6LDKと7LDKのどちらがよいですか?
A. 必要な個室数が6室で足りるなら、無理に7LDKへ増やさず、収納、ランドリー、洗面、玄関など毎日使う場所へ面積を残す方が暮らしやすくなることがあります。
将来の個室が必要なら、最初は広い一室として使い、後で分けられる設計も候補です。
Q4. 70坪なら二世帯住宅に十分ですか?
A. 70坪は二世帯住宅を検討しやすい規模ですが、完全分離型か部分共有型かで必要面積は大きく変わります。
キッチン、浴室、玄関を二つずつ持つ完全分離型は設備と通路が増えやすいため、世帯ごとの生活空間だけでなく共有範囲を先に決めてください。
Q5. 80坪の豪邸で後悔しやすい点は何ですか?
A. 部屋を増やしすぎて使わなくなること、廊下が長くなること、空調や掃除の負担が増えること、外構まで含めた総額が膨らむことです。
80坪という面積を埋めるのではなく、家族の居場所、来客、趣味、将来の用途変更へ必要な場所だけに余白を使うと、広さを生かしやすくなります。
50〜80坪は暮らしから決める
50〜80坪の間取りは、5LDK、6LDK、7LDK、8LDKと部屋を増やせることが魅力ではあります。
しかし、大型住宅は部屋数が多いほど価値が上がるわけではありません。
7人家族なら、朝の洗面や玄関が混まないこと。
二世帯なら、家族の距離を近づけすぎず、離しすぎないこと。
豪邸クラスなら、中庭や吹き抜け、来客動線、外構などに、使う理由のある余白をつくること。
さらに、空調、清掃、収納、生活音、将来使わなくなる部屋まで考えてこそ、広い家が日常の快適さにつながります。
私も家づくりを経験して、広さや豪華さより「毎日ここをどう使うか」を最後まで詰めることの方が大切だと実感しました。
50坪を超えたら、「あと何部屋つくれるか」ではなく、「家族のどんな困りごとを面積で解決するか」を考えてみてください。
積水ハウスで50〜80坪クラス、二世帯、5LDK以上、中庭や大空間を含む住宅を考えているなら、担当体制によって提案の完成度が変わりやすい規模です。
まだ展示場訪問や資料請求の前であれば、すまつなへ大型住宅の計画を相談することで、希望する家づくりの方向性を共有したうえでスタートできます。






