こんにちは。住まいをつなぐ「すまつな」の北川です。
注文住宅で平屋を考え始めると、「二階建てより安そう」と感じる一方で、見積もりを取ると意外に高く見えることがあります。
階段がなく、生活のほとんどを一つの階で完結できる平屋は、年齢を重ねた後まで暮らしやすい住まい方です。
ただ、同じ延床面積なら基礎と屋根の面積が大きくなりやすく、必要な土地も広くなるため、建物だけを見ても必ず安くなるわけではありません。
私も積水ハウスで自宅を建てる中で、建物本体の金額だけではなく、土地、外構、窓、空調、家具まで含めて初めて「本当に払う総額」が見えることを実感しました。
平屋でも同じで、価格は坪数だけでは決まりません。
この記事では、注文住宅の平屋の相場をどう読めばよいのか、一人暮らし向けの1LDKや夫婦向けの2LDK、バルコニーなし・ベランダなしの考え方、そして二階建てとの違いまで、家づくりを経験した施主目線でまとめます。
平屋の特徴やメリット、後悔しない建て方を幅広く確認したい方は、平屋とは?価格・間取り・メリットと後悔しない建て方を解説も参考にしてください。
記事のポイント
- 注文住宅で平屋を建てるときの価格相場の見方
- 同じ延床面積でも二階建てと費用が変わる理由
- 1LDKや2LDKなど平屋の間取りを決める考え方
- 土地代や外構まで含めて総額を比較する方法
平屋の価格相場はどう見る
平屋の金額を調べると、坪単価や総額の数字がいくつも出てきます。
ここで最初に押さえたいのは、平屋だけに共通する全国一律の価格表はないということです。
住宅会社、構造、延床面積、屋根形状、窓、設備、土地条件によって金額は変わるため、平均値はあくまで予算感をつかむための物差しとして使います。
注文住宅全体の平均を基準にする
住宅金融支援機構が公表する最新のフラット35利用者調査では、土地取得費をフラット35で借りていない「注文住宅」の平均所要資金は4,262万円、平均住宅面積は118.4㎡です。
118.4㎡は約35.8坪なので、30坪台半ばの注文住宅を検討する際の一つの参考になります。
一方、土地と建物を合わせた「土地付注文住宅」の平均所要資金は5,313万円です。
ただし、これらはフラット35利用者の実績であり、平屋だけを抜き出した平均価格ではありません。
つまり、「平屋の平均価格はいくら」と一つの数字へ決め打ちするより、注文住宅全体の平均を基準にして、自分の平屋プランを同条件の二階建てと比較する方が現実的です。
注文住宅全体の建築費や土地込み総額から確認したい場合は、注文住宅の費用相場と土地込み総額もあわせて読むと、平屋の見積もりをどこまで含めて比較すべきか分かりやすくなります。
建物本体と入居時総額を分ける
注文住宅の平屋で価格を見るときは、「本体価格」と「入居できるまでの総額」を分けてください。
建物本体が予算内でも、地盤改良、給排水、外構、照明、カーテン、空調、登記、住宅ローン関係、家具や家電が加われば支払額は増えます。
平屋は敷地を横方向へ使うので、駐車場や庭、アプローチ、目隠しフェンスまで同時に考えないと、建物完成後に外構費が膨らみやすいところも注意点です。
平屋の相場を見るときの基準は、坪単価より「同じ要望を入れた総額」です。
土地、建物、付帯工事、外構、諸費用まで範囲をそろえて比べると、二階建てとの差が見えてきます。
平屋は二階建てより安いのか
「二階がないなら、その分だけ平屋は安い」と考えたくなりますが、実際の見積もりはそこまで単純ではありません。
平屋には減らせる部分がある一方で、面積が増えやすい部分もあります。
だからこそ、階数だけではなく、同じ延床面積・同じ設備・同じ土地条件で比べる必要があります。
基礎と屋根の面積が増えやすい
同じ延床面積なら、平屋は建物の全床面積を一階に広げます。
例えば延床30坪を単純な総二階で考えると、一階15坪、二階15坪という形にできます。
この場合、建物の形状を単純化すれば基礎と屋根はおおむね15坪分の建築面積を基準に考えられます。
一方、30坪の平屋なら一階だけで30坪を使うため、基礎と屋根も30坪に近い建築面積が必要になります。
もちろん実際には軒、屋根勾配、吹き抜け、下屋、ポーチなどがあるので単純計算どおりにはなりません。
それでも、同じ延床面積なら平屋の方が基礎と屋根の施工範囲が広くなりやすいという構造は押さえておきたいところです。
坪単価だけでは逆転が起こる
平屋は基礎や屋根の比率が上がるため、同じ仕様なら坪単価が高く見えることがあります。
ただし、坪単価が高いから平屋の総額も必ず高いとは限りません。
二階建てより延床面積を小さくし、廊下や階段を減らし、トイレや洗面を一か所にまとめれば、家全体の面積や設備数を抑えられるからです。
例えば「35坪の二階建て」と「28坪の平屋」を比べるなら、平屋の坪単価が上でも総額は下がる可能性があります。
比べる数字を一つだけにすると、この逆転を見落とします。
階段や二階ホールを減らせる
平屋には階段がありません。
そのため、階段そのものだけでなく、二階ホールや上下移動のための通路を減らしやすくなります。
二階建てでは、一階と二階にトイレを設けたり、二階にも洗面を追加したりする家庭がありますが、平屋なら設備を一か所へ集めやすいでしょう。
この「減らせる面積」と「減らせる設備」は、平屋の価格を考えるうえでかなり重要です。
土地代を含めると結果が変わる
建物だけなら平屋と二階建ての差が小さくても、土地を購入する場合は話が変わります。
平屋は一階へ必要な部屋を並べるため、同じ延床面積の総二階より建築面積が大きくなります。
さらに駐車場、庭、隣地との離れ、アプローチを確保するなら、それなりの敷地が必要です。
地価が高い場所で土地を広げると、建物で抑えた費用以上に土地代が増えることもあります。
土地から探すなら、注文住宅の土地あり・なし別費用で、土地代以外に発生しやすい造成や地盤、給排水まで含めて確認しておくと安全です。
平屋の費用が上がるポイント
平屋の価格差は、単純な坪数だけでは説明できません。
同じ30坪でも、四角い家と中庭のある家、大きな窓が多い家、屋根形状が複雑な家では必要な工事が違います。
見積もりを見るときは、金額が動きやすい場所を先に把握しておきましょう。
土地の広さと形が影響する
平屋は横へ広がるため、細長い土地や間口の狭い土地ではプランが難しくなる場合があります。
建ぺい率の上限もあるので、「土地が50坪あるから30坪の平屋がそのまま置ける」とは限りません。
駐車台数、道路から玄関までの動線、隣家との距離、庭の位置を入れると、建物に使える範囲はさらに絞られます。
一方で、広い土地を買えば解決というものでもありません。
土地が広くなれば購入費だけでなく、フェンス、土間コンクリート、植栽、防草、照明など外構の施工範囲も増えやすくなります。
屋根形状で金額と使い方が変わる
平屋は屋根が外観の印象を大きく左右します。
シンプルな屋根は施工範囲や雨仕舞を考えやすい一方、勾配天井や深い軒、複雑な形状を取り入れると、構造や仕上げに必要な工事が増える場合があります。
ただ、屋根は単なるコストではありません。
軒を出して夏の日射を抑えたり、勾配天井でLDKに広がりを出したり、太陽光発電を載せやすい面をつくったりと、暮らしや性能へ関わる部分です。
「安い屋根」ではなく、自分が欲しい暮らしに必要な形かで判断した方が納得しやすいですよ。
採光のための窓が増えることもある
平屋では、家の中心部まで自然光を届ける工夫が重要です。
建物が奥行き方向へ深くなると、外壁から遠い場所が暗くなりやすいため、中庭、高窓、天窓、室内窓などを検討することがあります。
窓を増やせば採光には有利ですが、窓の性能や大きさによって費用、断熱、日射、防犯、カーテン代も変わります。
特に道路側へ大開口をつくる場合は、外からの視線を隠すための塀や植栽まで必要になることがあります。
平屋は「窓を多くすれば明るい」ではなく、方位、隣家、軒、庭を一緒に計画するのがコツです。
外構費を後回しにしない
平屋と庭は相性がよく、LDKからそのままテラスへ出られる暮らしは魅力があります。
しかし、タイルデッキ、ウッドデッキ、目隠し、植栽、照明まで入れると外構費は建物とは別に動きます。
平屋のプランを決める段階で庭まで描いておけば、掃き出し窓の位置や軒の長さも決めやすくなります。
平屋の暮らしやすさと注意点
価格だけを見て平屋を選ぶのは、少しもったいないと思っています。
平屋の価値は、階段がないことだけではなく、生活の距離を短くしやすいところにあります。
一方で、視線や防犯、採光など、二階建てとは違う注意点もあります。
生活動線を短くしやすい
玄関、LDK、洗面、ランドリー、寝室が同じ階にあると、家の中で上下する必要がありません。
洗濯機から物干し、収納までを近くに置けば、家事もかなりシンプルになります。
掃除も同じで、掃除機を持って階段を移動する必要がなく、ロボット掃除機も一つの階を走らせやすいでしょう。
特に共働きの家庭では、毎日数分の短縮でも積み重なると大きいものです。
将来の暮らしにも合わせやすい
平屋は階段がないため、足腰が変化した後も生活の範囲を変えずに済みやすい住まいです。
子どもが独立した後に二階をほとんど使わなくなる、ということもありません。
一人暮らしや夫婦二人の注文住宅で平屋が選択肢になりやすいのは、この「必要な面積だけを一階に持つ」考え方と相性がよいからでしょう。
ただし、将来を考えるなら玄関の段差、廊下幅、トイレの位置、寝室から水回りまでの距離も一緒に見てください。
道路からの視線に注意する
平屋ではリビングも寝室も一階にあるため、道路や隣家からの視線を受けやすくなります。
カーテンを閉めっぱなしにすると、せっかく大きな窓を付けても光や庭を楽しみにくくなります。
そこで、窓の高さを変える、庭を挟む、植栽で視線をずらす、塀を設けるといった工夫が必要です。
この外部対策は費用にも関わるので、建物プランと同時に考えた方がよいでしょう。
防犯は窓と外構で考える
すべての居室が一階にある平屋では、防犯も大事なテーマです。
大きな掃き出し窓を増やすなら、防犯ガラス、シャッター、センサー照明、防犯カメラ、外から死角をつくらない植栽などを組み合わせます。
ただし、塀を高くすれば安心とは限りません。
道路からまったく見えない庭は、逆に侵入後の死角になる場合もあるため、プライバシーと見通しのバランスが必要です。
平屋の間取りは何LDKがいいか
注文住宅の平屋では、「何坪必要か」と同時に「何LDKにするか」が気になります。
ただ、部屋数を先に決めるより、誰が住み、何を家の中でするかから逆算した方が無駄な面積を減らせます。
間取り全体の考え方は、注文住宅の間取りを暮らし方から決める方法でも詳しく解説しています。
一人暮らしなら1LDKも現実的
注文住宅で一人暮らしの平屋を建てるなら、1LDKは十分現実的な選択です。
賃貸の1LDKと違い、注文住宅なら玄関収納、パントリー、ランドリー、在宅勤務スペース、趣味収納などを自分の生活に合わせて設計できます。
寝室を完全な個室にし、LDKへ仕事机を置くのか、それとも小さな書斎をつくるのかで必要面積は変わります。
また、一人暮らしでも来客が多いなら、LDKと寝室の距離やトイレの位置を考えておくと使いやすいでしょう。
「一人だから小さければいい」ではなく、持ち物と趣味に必要な場所を先に出すのがポイントです。
二人暮らしなら2LDKが使いやすい
夫婦二人や、将来子ども一人を想定するなら2LDKの平屋は扱いやすい間取りです。
主寝室のほかに、個室を仕事部屋、客間、子ども部屋として使えます。
可動家具や引き戸を使って用途を変えられるようにしておけば、家族構成が変わっても対応しやすくなります。
一方で、収納を部屋数の後回しにすると、2LDKなのに物がLDKへあふれることがあります。
玄関、食品、衣類、掃除用品、季節物の置き場所まで図面へ落としてください。
家族なら3LDK以上を検討する
子どもが二人いる家庭なら、3LDK以上を検討するケースが増えます。
ただし、子ども部屋を最初から大きくしすぎると、その分だけ建物と土地が大きくなります。
子どもが家で過ごす時間、独立後の使い道、収納をどこに持つかまで考えれば、必要以上に個室を広げなくても暮らせることがあります。
平屋では廊下を挟んでLDKと個室を分けるだけでなく、収納や水回りを音の緩衝帯として使う方法もあります。
部屋数より家具寸法を入れる
1LDKでも3LDKでも、間取り図に家具を入れないまま広さを決めるのはおすすめしません。
ベッド、ソファ、ダイニングテーブル、冷蔵庫、洗濯機、テレビ、収納扉を実寸で置き、扉を開けた状態でも通れるか確認します。
同じ6畳でも、収納の位置と窓の位置で家具の置きやすさはかなり変わります。
坪数別にどの程度の間取りを考えやすいかは、注文住宅30〜50坪の価格相場と間取り実例も参考にしてください。
バルコニーなしでも暮らせる
平屋では、そもそも二階がないため、バルコニーなし・ベランダなしの間取りが自然です。
二階建てでもバルコニーをつくらない住宅はありますが、平屋では洗濯や布団干しの方法を一階で完結させる前提になります。
ここを最初から決めておくと、余計な設備を付けずに済みます。
室内干しを中心にする
乾燥機や室内干しを中心にするなら、ランドリールームの位置が重要です。
洗う、干す、たたむ、しまうを近づければ、バルコニーへ運ぶ動作そのものが不要になります。
ファミリークローゼットを隣接させる方法もありますが、収納を大きくしすぎると延床面積が増えるため、家族の衣類量に合わせて決めます。
庭干しなら動線を短くする
外干しが好きなら、ランドリールームや洗面室から庭へ直接出られる動線が便利です。
ただ、道路から洗濯物が丸見えになる位置は避けたいところ。
物干し場を建物の裏へ置くのか、中庭へ置くのか、軒下にするのかを設計時に決めておきましょう。
後から物干し場所を探すより、窓、庇、外構と一緒に決めた方が見た目も使い勝手もまとまりやすいです。
布団をどう干すか決めておく
ベランダなしを考えるとき、洗濯物より見落としやすいのが布団です。
布団乾燥機を使う、室内物干しへ掛ける、庭へ干す、寝具そのものを干しやすいものへ変えるなど、家庭ごとに方法は違います。
大切なのは「バルコニーがないと困るか」ではなく、あなたの家では何をどこで乾かすかを具体的に決めることです。
平屋と二階建てを比較する
平屋と二階建てのどちらがよいかは、価格だけでは決まりません。
同じ家族でも、土地の広さ、周辺環境、必要な部屋数、将来の暮らしによって答えは変わります。
比較するときは、メリットと注意点を同じ表で見てみましょう。
| 比較項目 | 平屋 | 二階建て |
|---|---|---|
| 生活動線 | 上下移動がなく短くしやすい | 上下移動があるが用途を階で分けやすい |
| 基礎・屋根 | 同じ延床なら施工範囲が広がりやすい | 総二階なら建築面積を小さくしやすい |
| 必要な土地 | 建築面積が大きくなりやすい | 限られた土地でも床面積を確保しやすい |
| 階段 | 不要 | 必要 |
| 採光 | 中心部まで光を入れる工夫が必要 | 二階は採光を取りやすい場合がある |
| プライバシー | 居室が一階なので外部視線へ配慮 | 寝室などを二階へ分けやすい |
| 将来の移動 | 階段がなく負担を抑えやすい | 一階だけで生活できる計画なら対応しやすい |
平屋が向く人
平屋が向きやすいのは、上下移動を減らしたい人、家事動線を短くしたい人、庭とのつながりを楽しみたい人です。
一人暮らしや夫婦二人で必要な部屋数が少ない場合も、平屋の良さを出しやすいでしょう。
また、将来もできるだけ同じ生活範囲で暮らしたい人にとって、階段がないことは大きな魅力です。
二階建てが向く人
限られた土地で床面積を確保したい人、駐車場や庭を広く残したい人は二階建てが有力です。
家族の生活時間が違い、LDKと寝室を階で分けたい場合にも向いています。
住宅密集地では、二階の窓から採光や眺望を取りやすいこともあります。
平屋にこだわるあまり、駐車場が窮屈になったり、隣家との距離が取れなくなったりするなら、二階建ての方が土地を生かせるかもしれません。
平屋の見積もり比較で見る所
平屋を検討するなら、住宅会社へ「平屋はいくらですか」と聞くだけでは判断できません。
一番分かりやすいのは、同じ敷地・同じ要望で平屋案と二階建て案の両方をつくってもらうことです。
そうすると、何にお金がかかり、何が減るのかが具体的に見えてきます。
延床面積と仕様をそろえる
平屋28坪と二階建て35坪を比べて、「平屋の方が安い」と言っても階数の差なのか面積の差なのか分かりません。
価格差を見たいなら、まず同じ延床面積、同じキッチン、同じ浴室、同程度の窓性能、同じ外壁など条件をそろえます。
そのうえで、平屋では不要になる階段や二階設備、増える基礎や屋根を比べてください。
逆に「予算内でどちらが暮らしやすいか」を知りたいなら、同じ総予算で二つのプランを出してもらう方法もあります。
建築面積と土地利用も比べる
見積書だけでなく、配置図も並べてください。
平屋にしたことで駐車場が縦列になる、庭が狭くなる、隣家との距離が近づくなら、それも実質的な差です。
反対に、二階建てにしたことで階段が生活の中心に入り、希望した回遊動線がつくれないなら、それも無視できません。
家は金額だけでなく、土地の使い方まで含めて比較します。
総額に含まれる範囲をそろえる
平屋A社3,500万円、二階建てB社3,700万円と書かれていても、見積もり範囲が違えば比較できません。
外構、地盤改良、照明、カーテン、空調、太陽光、設計申請、給排水などが含まれているかを一つずつ見ます。
「一式」「概算」「別途」「未計上」という表現も要注意です。
未計上の項目はゼロ円ではなく、まだ金額が入っていないだけ。
平屋と二階建てを比べるときほど、同じ範囲の総額へそろえる必要があります。
坪単価だけで平屋と二階建てを決めないでください。
坪単価は分母となる面積と、分子に含める費用の範囲で数字が変わります。
最後は、同じ条件の見積書と配置図を並べて判断するのが確実です。
平屋で後悔しない決め方
平屋にするか迷ったら、「平屋が好きだから」だけで決める必要はありません。
大切なのは、あなたの土地と暮らしに平屋が合うかです。
同じ要望でも、土地によっては平屋がきれいに収まり、別の土地では二階建ての方が暮らしやすいことがあります。
先に優先順位を決める
まず、絶対に守りたい条件を三つほど決めます。
例えば「階段なし」「駐車2台」「LDKから庭が見える」「個室3室」「室内干し完結」などです。
条件を全部同じ重要度にすると、面積も費用も増えやすくなります。
逆に、最優先が分かれば、平屋で面積を削る場所と残す場所が見えます。
将来の部屋用途も考える
子ども部屋はずっと子ども部屋ではありません。
一人暮らしの1LDKでも、将来パートナーと暮らす可能性があるかもしれません。
夫婦二人の2LDKなら、片方を仕事部屋として使い、将来は趣味室や介護時の寝室へ変えることもできます。
注文住宅は完成時点だけでなく、10年後、20年後に部屋の役割を変えやすいかまで考えると無駄が減ります。
平屋案と二階建て案を両方見る
平屋を第一希望にしていても、比較用として二階建て案を見ておく価値があります。
配置図と見積もりを並べたときに、「階段があっても庭を広く残せる方がいい」と感じるかもしれません。
逆に、「多少建物単価が上がっても、毎日の上下移動がない方がいい」と確信できることもあります。
この比較ができれば、平屋という形そのものではなく、暮らしにお金を払う判断になります。
住宅会社へ依頼するときは、「平屋と二階建てで、同じ要望を入れた場合の総額差を見たい」と伝えると比較しやすくなります。
土地が決まっているなら、駐車場や庭を入れた配置図も同時に出してもらいましょう。
注文住宅の平屋でよくある質問
Q1. 平屋は二階建てより高い?
A. 同じ延床面積・同程度の仕様なら、平屋は基礎と屋根の施工範囲が広くなりやすいため、坪単価が上がることがあります。
ただし、階段や二階ホールを減らし、延床面積そのものを小さくできれば、総額まで必ず高くなるとは限りません。
同じ土地・同じ要望で二つの見積もりを比べて判断してください。
Q2. 平屋の平均価格はいくら?
A. 平屋だけの全国平均を一つの数字で示すのは難しいです。
住宅金融支援機構の最新調査では、フラット35を利用した注文住宅全体の平均所要資金は4,262万円ですが、平屋だけの平均ではありません。
この数字は相場の物差しとして使い、自分の坪数、構造、設備、土地条件を入れた個別見積もりで予算を決めるのが現実的です。
Q3. 一人暮らしなら1LDKで十分?
A. 生活に必要な場所が収まるなら、注文住宅の一人暮らしで1LDKは十分選択肢になります。
ただし、在宅勤務、趣味、来客、収納量によっては独立した小部屋や大きめの収納が必要です。
部屋数だけで決めず、家具と持ち物を図面へ入れて考えてください。
Q4. 平屋は2LDKでも狭くない?
A. 2LDKでも、住む人数と収納量に合っていれば狭いとは限りません。
夫婦二人なら主寝室と仕事部屋、子ども一人の家庭なら主寝室と子ども部屋という使い方ができます。
廊下を短くしてLDKや収納へ面積を回せば、数字以上にゆったり感じる間取りもつくれます。
Q5. ベランダなしで困らない?
A. 洗濯と布団干しの方法を決めておけば、ベランダなしでも暮らせます。
乾燥機、ランドリールーム、庭干し、布団乾燥機などを使うなら、使わないベランダを無理につくる必要はありません。
ただし、外干しが中心の家庭は、洗濯機から物干し場までの距離と雨の日の代替場所を先に確認しておきましょう。
平屋は総額で比較して決める
注文住宅の平屋は、階段がなく、生活を一つの階に集められる暮らしやすい住まいです。
一人暮らしの1LDKから夫婦向けの2LDK、家族向けの3LDK以上まで、必要な部屋数に合わせてコンパクトにも広くもできます。
また、ランドリールームや庭干しを計画すれば、バルコニーなし・ベランダなしでも問題なく暮らせます。
一方で、同じ延床面積の二階建てと比べると基礎と屋根が広くなりやすく、建築面積が増えるため広い土地も必要になりがちです。
だから、「平屋だから安い」「平屋だから高い」と階数だけで決めないこと。
同じ土地、同じ延床面積、同じ設備で平屋と二階建てを比べ、さらに駐車場、庭、外構、地盤、諸費用まで含めた総額で判断してください。
そのうえで、多少費用が上がっても階段のない暮らしに価値を感じるなら、平屋を選ぶ理由は十分あります。
逆に、土地を有効に使って庭や駐車場を確保したいなら、二階建ての方があなたの暮らしに合うかもしれません。
家づくりで大切なのは、流行の建て方を選ぶことではなく、自分たちが毎日どう動き、どこで過ごしたいかを形にすることです。
平屋と二階建てのどちらが自分の土地や予算に合うか分からない場合は、すまつなのお問い合わせフォームからご相談ください。
私自身が注文住宅を建てて暮らしている施主として、価格だけでなく、土地の使い方や担当者との進め方まで含めて一緒に考えます。







