こんにちは。
住まいをつなぐ「すまつな」運営者の北川です。
「大和ハウスの家って、実際のところ寒いんですか?それとも暖かいんですか?」
これから家づくりを検討されているあなたから、このようなご相談をいただくことが本当によくあります。
確かに、鉄骨造の家と聞くと、なんとなく「冬は寒そう」というイメージを持たれているあなたも多いのではないでしょうか。
一方で、カタログを開けば「断熱等級6」や「UA値0.46」といった、なにやらものすごく高性能そうな数値が並んでいます。
「どっちが本当なの!?」と混乱してしまいますよね。
結論から言うと、「カタログの数値(UA値)が良い=住んでみて暖かい家」とは必ずしも限りません。
これは、家づくりにおける少し怖い、でも絶対に知っておかなければならない「不都合な真実」でもあります。
数値はあくまで計算上の結果に過ぎません。
実際の暖かさを決めるのは、その数値を現場でどう実現するかという「施工の質」や、数値には表れにくい「弱点への対策」です。
今回は、施主としてのリアルな視点と、私が家づくりを通じて学んだ知識を総動員して、大和ハウスの断熱性能の実力、そして数値だけでは見えない「本当に快適な家」を見極めるためのポイントを、包み隠さず解説していきたいと思います。
記事のポイント
- 大和ハウスの主力商品「xevoΣ」は断熱等級6が標準仕様であること
- 鉄骨造ならではの宿命的弱点「ヒートブリッジ」と、その対策の重要性
- UA値が良くても「気密性(C値)」や「窓」のグレード次第で寒さを感じてしまう理由
- 数値競争よりも大切な「施工品質」と、それを担保する「信頼できるチーム」の選び方
大和ハウスの断熱等級とUA値の真実
ここ数年で、日本の住宅を取り巻く断熱基準の環境は、劇的に変化しました。
かつては「日本の家は夏を旨とすべし」と言われ、冬の寒さは我慢するのが当たり前でしたが、今や「冬でも家の中では薄着で過ごせる」ような高性能住宅が求められる時代です。
省エネ基準の適合義務化も始まり、ハウスメーカー各社も断熱性能の向上にしのぎを削っています。
そんな激動の時代において、業界の巨人である大和ハウスはどのような断熱戦略をとっているのでしょうか。
まずは、カタログスペックから見える「大和ハウスの断熱の実力」を紐解いていきましょう。
主力「xevoΣ」は断熱等級6が標準
まず、大和ハウスの主力商品である軽量鉄骨造「xevoΣ(ジーヴォシグマ)」ですが、現在の断熱性能はカタログスペック上、非常に高い水準にあります。
具体的には、「断熱等級6」を標準仕様として明確に打ち出しています。
これは、近年新設された等級で、これまでの最高等級であった「等級5(ZEH水準)」をさらに上回る、極めて高い断熱性能を指します。
「等級6」と言われてもピンとこないかもしれませんが、簡単に言えば「真冬でも暖房を少しつければすぐに部屋が暖まり、一度暖まればその熱を長時間逃がさない魔法瓶のような家」のレベルです。
これを実現しているのが、大和ハウス独自の「外張り断熱通気外壁」という技術です。
鉄骨の柱の間に断熱材(グラスウール)を詰め込む「充填断熱」に加え、鉄骨の外側からも高密度の断熱材ですっぽりと包み込む「外張り断熱」を組み合わせることで、分厚い断熱層を形成しています。
特に、寒冷地や断熱重視の方向けの最上位グレード「エクストラV断熱」仕様を選択した場合、その断熱層の厚みは合計で約184mmにも達します。
一般的な木造住宅の壁の厚さが100mm〜120mm程度であることを考えると、この184mmという数字がいかに圧倒的かお分かりいただけるかと思います。
この分厚い断熱層のおかげで、UA値(外皮平均熱貫流率)は0.46 W/(m²・K)以下という数値を叩き出しています。
UA値(ユーエー値)とは?
家の内部から外部へ、どれくらいの熱が逃げていくかを表す数値です。
数値が「小さい」ほど熱が逃げにくく、断熱性能が高いことを意味します。
一般的に、6地域(東京や大阪など)において、UA値0.46以下であれば、HEAT20 G2グレード(断熱等級6相当)と認定されます。
正直なところ、私が家づくりを検討していた当初、この数字を見たときは「鉄骨でもここまで数値が出るのか!」と衝撃を受けました。
大手ハウスメーカーの中でも、標準仕様で等級6を謳っているところはまだ多くありません。
この点において、大和ハウスは「断熱性能の向上」に対して非常に積極的であり、企業として真剣に取り組んでいることは間違いありません。
(出典:大和ハウス工業公式サイト『断熱等級6標準|ダイワハウスの特長』)
木造「GranWood」なら等級7も視野に
一方で、「もっと上の性能を目指したい」「世界最高レベルの断熱性能が欲しい」という、性能マニアックなあなたもいらっしゃるかもしれません。
最近では、断熱等級のさらに上、「断熱等級7(UA値0.26以下)」という、ほぼ無暖房で冬を越せるような超高性能住宅も話題になっています。
では、大和ハウスでこの「等級7」は実現できるのでしょうか?
結論から言うと、鉄骨造のxevoΣで等級7を目指すのは、構造的にかなりハードルが高いのが現実です。
鉄骨でUA値0.26を切ろうとすると、壁の厚さを300mm以上にしたり、窓を極端に小さくしたり、真空断熱材のような超高コストな部材を大量投入したりする必要が出てきます。
これでは、xevoΣの売りである「大空間リビング」や「大開口サッシ」という魅力が失われてしまいますし、コストパフォーマンスも悪化してしまいます。
しかし、諦める必要はありません。
大和ハウスには、鉄骨だけでなく木造の注文住宅商品「GranWood(グランウッド)」シリーズがあります。
木造は、鉄骨に比べて構造材(木材)そのものが熱を伝えにくいため、断熱性能を上げやすいという物理的なアドバンテージを持っています。
GranWoodシリーズでは、「遮熱外張り断熱工法」を採用しており、木造軸組工法に外張り断熱を付加することで、高い断熱性を確保しています。
もしあなたが、「鉄骨の耐震性や大空間よりも、とにかく断熱数値のスペック(UA値)を最優先したい」「等級7の家に住みたい」と考えるなら、大和ハウスの中でも木造商品(GranWood)を選ぶか、あるいは一条工務店さんのような高断熱を売りにした木造専業メーカーと比較検討するのが、現実的かつ賢い選択肢になるでしょう。
私自身は、最終的に「耐震性」と「大空間」、そして「担当者の信頼性」を重視して積水ハウスの鉄骨(現在は商品名が統一され「イズ」と呼ばれます)を選びましたが、もし「数値」だけを追求していたら、木造の道を選んでいたかもしれません。
それくらい、鉄骨と木造では「断熱の到達点」に対するアプローチが異なるのです。
| 商品名 | 構造 | 標準的な断熱等級 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| xevoΣ(ジーヴォシグマ) | 軽量鉄骨造 | 等級6 (UA値0.46以下) |
大開口・大空間が得意。 184mm厚断熱で鉄骨の弱点をカバー。 |
| GranWood(グランウッド) | 木造 | 等級6〜7 (仕様による) |
木の断熱性を活かし、 より高い数値を目指しやすい。 |
あわせて読みたい
積水ハウスvs大和ハウス どっちがいい?施主が徹底比較
鉄骨造の宿命「ヒートブリッジ」とは
さて、ここからが今回の記事の核心部分、カタログにはあまり大きく書かれていない「リアルな話」に入っていきます。
「UA値0.46(等級6)なら、絶対に暖かいはずだ!」
そう信じて契約し、実際に住んでみたら、「あれ? 暖房を消すとすぐに冷える気がする…」「窓際や足元がなんとなくスースーする…」と感じてしまう。
そんなケースが、残念ながら鉄骨住宅では起こり得ます。
なぜ、高い断熱数値を持っているのに、寒さを感じてしまうことがあるのでしょうか?
その最大の原因の一つが、鉄骨住宅が構造的に抱える宿命とも言える「ヒートブリッジ(熱橋)」という現象です。
鉄は木の数百倍熱を伝えやすい
そもそも、「鉄」という素材の性質を考えてみてください。
真冬の公園を想像してみてください。木のベンチに座るのと、鉄のベンチに座るのとでは、どちらが冷たいでしょうか?
間違いなく「鉄」の方が、お尻が凍りつくほど冷たいですよね。
これは、鉄が木に比べて圧倒的に「熱を伝えやすい(熱伝導率が高い)」素材だからです。
科学的なデータで見ると、その差は歴然としています。
鉄の熱伝導率は、木材(杉やヒノキなど)の約350倍〜400倍もあると言われています。
(出典:林野庁『熱伝導率と木材』)
つまり、家の骨組みである「鉄骨」は、外の冷気をものすごいスピードで室内に伝えようとする「高速道路」のような役割を果たしてしまうのです。
冬場、冷え切った外気が外壁を冷やし、その冷たさが鉄骨の柱や梁を伝って、室内の壁や天井まで届いてしまう。
逆に、暖房でせっかく暖めた室内の熱が、鉄骨を通じてどんどん外に逃げていってしまう。
この、熱が逃げていく「橋」のような現象を、専門用語で「ヒートブリッジ(熱橋)」と呼びます。
木造住宅であれば、柱そのものが断熱材のような性質を持つため、このヒートブリッジは起きにくいのですが、鉄骨造においては、この問題をどう解決するかが、快適性を左右する最大の鍵となるのです。
あわせて読みたい
積水ハウスの鉄骨と木造はどっちがいい?オーナーが語る後悔と本音
外張り断熱だけでは防げないリスク
もちろん、大和ハウスのような一流メーカーが、この「鉄の弱点」を放置しているわけがありません。
だからこそ、xevoΣでは「外張り断熱」を採用しているのです。
鉄骨の柱の外側を、断熱材ですっぽりと覆ってしまうことで、鉄骨が直接外気に触れないようにガードする。
理論上は、これでヒートブリッジは防げるはずです。
しかし、家づくりというのは、図面通りにいかない難しさがあります。
家は単純な四角い箱ではありません。
バルコニーが出っ張っていたり、玄関に庇(ひさし)があったり、基礎と建物を繋ぐアンカーボルトがあったりと、複雑な形状をしています。
こうした複雑な部分では、どうしても「外張り断熱」の連続性が途切れてしまいがちです。
例えば、バルコニーを支える鉄骨が、外壁の断熱材を突き抜けて室内側の鉄骨と繋がっていたらどうなるでしょうか?
そこがまさに「熱の抜け道」となり、外の冷気がダイレクトに鉄骨を伝って室内に侵入してきます。
さらに恐ろしいのは、単に「寒い」だけでなく、「内部結露」のリスクが高まることです。
冷え切った鉄骨が壁の中で室内の湿気を含んだ空気に触れると、そこで結露が発生します。
壁の中で結露が起きると、断熱材(グラスウール)が水を含んでびちゃびちゃになり、断熱性能が激減するだけでなく、最悪の場合はカビが発生したり、鉄骨自体が錆びてしまったりする原因にもなりかねません。
「鉄だから腐らない」は間違い?
よく「木は腐るけど、鉄は腐らないから安心」と思われがちですが、鉄にとっての「サビ」は、木にとっての「腐れ」と同じくらい致命的です。
壁の中の見えない場所で鉄骨が錆びてしまえば、家の寿命を一気に縮めてしまいます。
だからこそ、鉄骨住宅においては、UA値という表面的な数値以上に、この「ヒートブリッジ対策」と「防湿・気密施工」が完璧に行われているかどうかが、家の命運を握っていると言っても過言ではないのです。
大和ハウスを選ぶ際は、営業担当の方に「バルコニーの付け根や、オーバーハング(跳ね出し)部分の断熱処理はどうなっていますか?熱橋対策の図面を見せてください」と質問してみるのも良いでしょう。
自信を持って詳細な納まり図を見せてくれる担当者なら信頼できますが、「外張りだから大丈夫ですよ」と言葉だけで濁す場合は、少し注意が必要かもしれません。
さて、ここまでは「鉄骨の構造的な弱点」についてお話ししてきましたが、実は「数値が良いのに寒く感じる理由」はこれだけではありません。
次章では、多くの人が見落としがちな「気密性(C値)」と「窓」の問題について、さらに深く掘り下げていきます。
UA値0.46でも寒く感じる理由
ここまで、鉄骨住宅が抱える構造的な課題について、少し脅かすようなことを書いてしまったかもしれません。
しかし、私が本当に伝えたいのは、「鉄骨だからダメだ」ということではありません。
鉄骨には鉄骨の、木造には木造の良さがあります。
重要なのは、「カタログに載っているUA値(断熱性能)は、あくまで机上の計算値に過ぎない」という事実を正しく理解することです。
UA値0.46という素晴らしい数値が出ていても、それは「設計図通りに、完璧に隙間なく施工された場合」の理論値です。
実際に建てられた家が、その理論値通りの暖かさを発揮できるかどうか。
そこには、UA値とは全く別の、もう一つの重要な指標が関わってきます。
C値(気密性)が公表されない謎
断熱性能(UA値)とセットで、必ずチェックしなければならない数値。
それが「気密性能(C値)」です。
C値とは、簡単に言えば「家にどれくらいの隙間があるか」を表す数値です。
床面積1平方メートルあたりに、何平方センチメートルの隙間があるかを示し、数値が小さいほど隙間がなく、高気密であることを意味します。
イメージしてみてください。
最高級のダウンジャケット(高断熱)を着ていても、前のファスナーが全開(低気密)だったらどうでしょうか?
冷たい風がビュービュー入ってきて、体温はすぐに奪われてしまいますよね。
住宅もこれと全く同じです。
いくら分厚い断熱材(ダウン)でUA値を高めても、家に隙間(ファスナーの開けっ放し)があれば、そこから暖房の熱は逃げ、外の冷気が入り込み、「なんとなく寒い家」になってしまうのです。
しかし、不思議なことに、大和ハウスを含む大手鉄骨系ハウスメーカーの多くは、この重要なC値をカタログで公表していません。
また、「気密測定を全棟標準で行います」と宣言しているメーカーも、鉄骨系では極めて稀です。
なぜでしょうか?
それは、正直に申し上げますと、「鉄骨プレハブ工法は、構造上、隙間をなくすのが非常に難しいから」だと言われています。
木造住宅、特にパネル工法などは、面で支える構造のため隙間を埋めやすく、C値0.5以下(名刺サイズ以下の隙間)といった超高気密を実現しやすいです。
一方、鉄骨プレハブは、工場で作った部材を現場でボルトで接合していく工法です。
鉄と鉄を繋ぎ合わせる部分、複雑な形状の接合部、配管の貫通部など、どうしても微細な隙間ができやすい箇所が無数に存在します。
もし、UA値が0.46(等級6)であっても、C値が2.0(ハガキ2枚分以上の隙間)程度あったとしたらどうなるでしょうか。
換気システムが計画通りに機能せず、足元から冷気が忍び込み、暖房効率はガタ落ちします。
「数値はいいはずなのに、なぜか寒い」という現象の正体は、多くの場合、この「気密不足」にあるのです。
気密性(C値)の目安
- C値 5.0以上: 昔のスカスカな家。隙間風を感じる。
- C値 2.0程度: 一般的な鉄骨住宅の目安。少し気密に配慮したレベル。
- C値 1.0以下: 高気密住宅の最低ライン。計画換気が有効に機能し始める。
- C値 0.5以下: 超高気密住宅(一条工務店などが標榜)。熱ロスが極めて少ない。
大和ハウスを検討される際は、営業担当の方に「C値の目標値はどれくらいですか? 気密測定を有料でもいいので実施できますか?」と聞いてみてください。
その反応で、そのチームがどれだけ「実質の暖かさ」にこだわっているかが見えてくるはずです。
あわせて読みたい
積水ハウスのUA値・C値の現実。施主が断熱・気密を解説
窓際の「コールドドラフト」対策
もう一つ、UA値が良いのに寒さを感じる大きな原因となるのが「窓」です。
大和ハウスのxevoΣといえば、「天井高2m72cm」や、壁一面の「グランフルサッシ」による圧倒的な大空間が最大の魅力ですよね。
私もカタログやWEBサイトでxevoΣの大空間リビングを見た時は、「なんて開放的なんだ!」と感動しました。
しかし、断熱の観点から見ると、この「大開口」こそが最大のアキレス腱となり得ます。
熱の出入り口として、窓は壁の何倍もの弱点になります。
下記の環境省の情報によれば、冬場に室内の熱が逃げ出す割合の約50%以上は「窓などの開口部」からだと言われています。
(出典:環境省『ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)に関する情報公開』 )
もし、リビングに巨大な窓があり、その断熱性能がそこそこ(アルミ樹脂複合サッシなど)だった場合、何が起きるでしょうか。
外気で冷やされた窓ガラスの内側で空気が冷たくなり、その重たい冷気が滝のように床に流れ落ちてきます。
そして、床を這うように部屋の奥へと広がっていきます。
これが「コールドドラフト現象」です。
いくらエアコンで部屋の空気を暖めても、足元を常に冷たい風が通り抜けていくため、体感温度は一向に上がりません。
「床暖房を入れれば解決する」という意見もありますが、そもそも窓からの冷気を止めなければ、エネルギーの無駄遣いになってしまいます。
もし、xevoΣの開放感を生かしつつ、本当に快適な冬を過ごしたいのであれば、私は声を大にして言いたいです。
「窓のグレードアップだけは、絶対にケチらないでください!」と。
標準仕様の「アルミ樹脂複合サッシ」でも悪くはありませんが、大開口を採用するなら、オプションで「オール樹脂サッシ(APW330など)」や、さらにハイスペックな「トリプルガラス」への変更を強くおすすめします。
初期費用は数十万円アップするかもしれませんが、35年ローンの月々の支払いに直せば数千円です。
その数千円で、毎日の「ヒヤッとする不快感」から解放され、結露のリスクも劇的に減るのなら、安い投資だと私は思います。
あわせて読みたい
積水ハウスの窓は寒くて後悔?オーナーが語る樹脂サッシの性能
積水ハウス「ぐるりん断熱」の凄み
ここまで大和ハウスの断熱について厳しくチェックしてきましたが、では、私が選んだ「積水ハウス」はどうだったのか。
比較検討の末、私が積水ハウスに決めた理由の一つに、この「断熱に対する考え方の、狂気じみた細やかさ」がありました。
積水ハウスも同じ鉄骨商品を扱っています。
当然、鉄骨特有のヒートブリッジのリスクは同じように抱えているはずです。
しかし、彼らはその弱点を克服するために、「ぐるりん断熱」という独自の断熱コンセプトを徹底していました。
鉄骨でも温度ムラをなくす工夫
積水ハウスの断熱設計の凄みは、単に「分厚い断熱材を入れる」ことではなく、「熱の逃げ道を徹底的に、執拗に塞ぐ」ことにあります。
私が工場見学(住まいの夢工場)に行った際、鉄骨の柱や梁の部分の断熱処理を見せてもらい、衝撃を受けました。
通常、断熱材を入れるのが難しい鉄骨の接合部や、梁の裏側。
そういった細かい部分一つひとつに合わせて、専用の断熱カバーや、あらかじめ断熱材が裏打ちされた部材が用意されているのです。
「ここまでやるか…?」と思うほど、鉄骨が露出する部分を極限まで減らそうという執念を感じました。
これにより、部屋の隅っこや天井の際(きわ)など、どうしても温度が下がりがちな部分(熱橋部分)の断熱性能を補強し、部屋全体の「温度ムラ」をなくす設計になっています。
UA値という「平均点」を上げるだけでなく、弱点となりうる「最低点」を底上げすることで、体感温度を向上させる。
この思想が、積水ハウスの鉄骨住宅が「数値以上に暖かい」と言われる理由なのだと理解しました。
基礎から断熱する独自の施工技術
また、私が特に感動したのが、基礎部分の断熱に対するアプローチです。
家の中で一番冷えやすいのは、やはり「足元」ですよね。
積水ハウスでは、床下の断熱材を分厚くするのはもちろんですが、基礎のコンクリートと土台の隙間、配管が通る穴の周り、点検口の蓋の裏側など、冷気が侵入しやすい「微細な隙間」に対して、非常に厳格な施工基準を設けていました。
工場見学では、実際に断熱材を施工する体験コーナーもありましたが、職人さんが隙間なく断熱材を充填するための専用の留め具や、気密テープの貼り方一つとってもマニュアル化されており、施工品質のバラつきを抑える工夫が随所に見られました。
あわせて読みたい
【積水ハウス建築日記】断熱材「ぐるりん断熱」の凄さを体感
◆北川のワンポイントアドバイス
これは私が実際に信頼できる担当店長に聞いたことですが、ハウスメーカー選びの際は、ぜひ「見えない部分」について質問攻めにしてみてください。
「コンセントボックスの裏側からは風が入ってきませんか?」
「お風呂の床下の断熱はどうなっていますか?」
積水ハウスの担当店長は、こうした細かい質問に対しても、嫌な顔一つせず、むしろ嬉しそうに図面や模型を使って、「ここはこういう部材で気密を取っています」と即答してくれました。
逆に、カタログのUA値だけを連呼して、細かい納まりの話になると口ごもるような担当者であれば、そのメーカーの「現場力」は少し疑った方がいいかもしれません。
カタログ値より大切な「施工品質」
ここまで、UA値やC値、窓の性能など、様々なスペックの話をしてきました。
しかし、最後に、これら全てをひっくり返してしまうほど重要なことをお伝えしなければなりません。
それは、「最高の断熱材も、施工が悪ければただのゴミになる」という残酷な事実です。
考えてもみてください。
いくら最高級の断熱材を用意しても、現場で職人さんが適当に詰め込んで隙間だらけだったり、雨に濡れたまま壁を塞いでしまったりしたらどうなるでしょうか。
断熱性能は半分以下になり、最悪の場合は壁の中でカビが発生し、家の寿命を縮めることになります。
特に、気密処理や断熱材の充填といった作業は、非常に地味で手間のかかる仕事です。
だからこそ、職人さんの腕とモラル、そしてそれを厳しくチェックする現場監督の力量に、家の性能は大きく左右されます。
「大手ハウスメーカーだから安心」という思い込みは危険です。
大手であっても、実際に施工するのは地域の工務店さんや下請けの職人さんです。
その現場ごとの「施工品質」の差は、残念ながら存在します。
だからこそ、私たちは「メーカー(ブランド)」を選ぶだけでなく、「誰が自分の家を作ってくれるのか」という「チーム体制」を何よりも重視する必要があります。
優秀な営業担当者は、優秀な現場監督や設計士とチームを組んでいることが多いです。
契約前に、「どんな現場監督さんが担当してくれるのか」「施工部隊は信頼できるところか」を確認することは、UA値を0.01下げることよりも、遥かに重要なことなのです。
暖かい家づくりは「人」選びから
大和ハウスの「xevoΣ」は、間違いなく素晴らしい商品です。
「断熱等級6」というスペックは、これからの日本のスタンダードとなる高い基準をクリアしており、大空間と快適性を両立させるための技術が詰め込まれています。
しかし、その高いポテンシャルを100%、いや120%引き出すためには、鉄骨の弱点であるヒートブリッジへの深い理解と、それをカバーする丁寧な施工、そして窓などの開口部への適切な投資が不可欠です。
そして、それらを最終的に担保するのは、カタログの数値ではなく、現場に関わる「人」の誠実さです。
私が最終的に積水ハウスを選んだ決め手は、もちろん技術力もありましたが、それ以上に担当してくれた店長をはじめとする「チームへの信頼」でした。
「この人たちなら、私が見ていない壁の中の断熱材一つひとつまで、絶対に手を抜かずにやってくれる」
「何か問題が起きても、隠さずに正直に対応してくれる」
そう確信できたからこそ、私は安心して、人生最大の買い物を任せることができました。
もしあなたが今、ハウスメーカー選びで迷っているなら、ぜひ「性能数値」の比較だけでなく、「その数値を実現してくれるチーム」に出会えているかどうか、一度立ち止まって考えてみてください。
結局のところ、暖かい家を作るのは、数値ではなく「人の想い」なのですから。
あわせて読みたい
【積水ハウス】寒い家にしない!断熱・気密の設計と監理のコツ
断熱・気密に関するよくある質問(FAQ)
Q1. xevoΣ(鉄骨)は冬寒いと聞きますが、本当ですか?
A. 昔の鉄骨住宅に比べれば格段に暖かくなっていますが、過信は禁物です。
標準仕様(断熱等級6)であれば、現在の基準では十分暖かい部類に入ります。ただし、鉄骨特有の「熱を伝えやすい」性質は物理的に変わらないため、そのままでは「なんとなく寒い」と感じる可能性があります。
特に窓のグレードアップ(樹脂サッシなど)や、床暖房の併用など、足元の冷え対策をしっかり行うことを強くおすすめします。
Q2. UA値0.46と0.60では、体感温度はどれくらい違いますか?
A. 正直なところ、数値ほどの劇的な違いを体感するのは難しいかもしれません。
UA値の0.1〜0.2の差よりも、「窓の近くに座った時のヒヤッとする感じ(コールドドラフト)」や「エアコンを止めた後の室温低下スピード」の方で違いを感じやすいです。
UA値だけの競争にとらわれず、窓の性能や換気システムの種類(熱交換型かどうか)、そして何よりC値(気密性)を含めたトータルバランスで考えるのが正解です。
Q3. 第1種換気システムは必須ですか?
A. 高断熱住宅にするなら、熱交換型の第1種換気は必須レベルだと私は思います。
せっかく壁の断熱を厚くしても、換気扇(第3種換気)から外の冷たい空気がそのまま入ってきたら、そこから熱が逃げてしまいます。
積水ハウスや大和ハウスの上位グレードでは、室内の温度を保ちながら空気だけ入れ替える熱交換換気が採用されていますが、これが冬場の快適性と光熱費削減に大きく貢献します。
Q4. 気密測定(C値測定)はお願いできますか?
A. はい、可能ですが、大手ハウスメーカーの場合は基本的に有料オプションとなります。
測定費用の目安としては、家の面積にもよりますが15万〜20万円(2回測定の場合)程度が施主負担となるケースが多いです。また、鉄骨プレハブ工法の特性上、「C値0.5以下を保証してほしい」といった数値保証契約を結ぶことは難しいと言われることが多いです。
あくまで「施工精度を確認し、大きな隙間があれば埋めてもらうため」として測定をお願いし、あらかじめ目標値や対応について契約前に現場監督としっかり握っておくのが賢いやり方です。
最後に:絶対に後悔したくないあなたへ
家づくりは、一生に一度あるかないかの大きな買い物です。
もし、大和ハウスと積水ハウス、どちらにするか迷っている、あるいは「本当に信頼できる担当者」に出会いたいと思っているなら、私、北川にお手伝いできることがあるかもしれません。
私が全幅の信頼を寄せる積水ハウスの店長を通じて、全国各地の「店長」と直接連携を取り、あなたの地域で最良の担当者をアサインできるよう強力に後押しする体制を整えています。
正確にお伝えしますが、積水ハウスには「公式の3%紹介割引制度」というものは存在しません。
しかし、私のような現役オーナーが橋渡しを行うことで、結果として「3%相当、あるいはそれ以上のメリット」が適用されるケースがほとんどです。
相談は無料です。無理な営業も一切ありません。
「まずは話だけでも聞いてみたい」「紹介による具体的なメリットについて詳しく知りたい」という方は、ぜひ以下のリンクから詳細をご確認ください。







