こんにちは。住まいをつなぐ「すまつな」運営者の北川です。
「積水ハウスのグレードの違い」と検索してこのサイトに辿り着いたあなたは、きっと「イズとシャーウッドって何が違うの?」「鉄骨と木造で、結局どちらが上なの?」「最高級モデルってどれなの?」といった疑問をお持ちなのではないでしょうか。
あるいは、積水ハウスの外壁の種類、たとえばダインコンクリートとベルバーンの比較や、それぞれの価格感、将来のメンテナンスの違いがグレードに関係しているのか、気になっているかもしれません。
家づくりの初期段階って、こういう疑問が本当に多いんですよね。
カタログを見ても、展示場で話を聞いても、なんとなくすごいことは分かる。
でも、「じゃあ自分たちには何が合っているの?」となると、急に分かりにくくなる。
積水ハウスの家づくりは、選べる外壁の種類が一覧になっていても、シェルテックコンクリートやSC25セラミックウォールなど、構法によって複雑に絡み合っているため、初めて検討する方にはかなり分かりにくいと思います。
私も家づくりを始めた当初は、その「グレード」の正体が分からずに悩みました。
鉄骨が高いのか、木造が高いのか。
イズが上なのか、シャーウッドが上なのか。
ダインコンクリートとベルバーンはどちらが良いのか。
正直、最初は頭の中がごちゃごちゃになりました。
ただ、実際に積水ハウスで家を建て、今はとても快適に住んでいる立場から言うと、積水ハウスの「グレード違い」は、単純な上下関係ではありません。
大切なのは、商品名だけを見るのではなく、構法、外壁、設計の自由度、メンテナンス、そして自分たちがどんな暮らしをしたいのかまで含めて考えることです。
この記事では、積水ハウスオーナーである私が、その複雑な「グレード違い」の正体を、構法、商品モデル、そして外壁という3つの側面からできるだけ分かりやすく解説していきます。
これから家を建てるあなたに、あとから「もっと早く知っておけばよかった」と後悔してほしくないからです。
記事のポイント
- 積水ハウスに公式な「グレード」が存在しない本当の理由
- 価格と性能を分ける「構法(鉄骨・木造)」と「商品モデル」の違い
- 最高級外壁「ダインコンクリート」と「ベルバーン」はどちらが上か
- オーナーの実例から見る「リアルな坪単価」と予算帯の目安
積水ハウスの「グレードの違い」とは?
「積水ハウスのグレード違い」と検索すると、さまざまな情報が出てきます。
ただ、その中には、以前の商品ラインナップの名称に基づいて書かれているものもあります。
たとえば、イズ・ロイエ、イズ・ステージ、ビー・モードといった名前ですね。
もちろん、こうした名称には当時の商品の考え方やデザインの特徴が反映されています。
ただ、今から積水ハウスで家づくりを検討するなら、旧商品名だけで判断するのは少し危険です。
まず大前提として、積水ハウスさんには自動車のような公式なグレード呼称がありません。
「このシリーズが松」「このシリーズが竹」「このシリーズが梅」のように、きれいに分かれているわけではないんです。
では、何が価格や仕様の「差」を生んでいるのか。
ここを理解しないまま展示場へ行くと、「なんとなく高そう」「なんとなく良さそう」という感覚だけで話が進んでしまいます。
家づくりでは、その“なんとなく”が一番怖いです。
その核心となる「実質的なグレード差」の正体からお話しします。
公式グレードは存在しない
まず、最も重要な大前提からお話しします。
積水ハウスさんには、自動車のような「スタンダード」「デラックス」「プレミアム」といった公式なグレード呼称は基本的に存在しません。
私も家づくりを始めた当初は、この点がかなり分かりにくかったです。
「価格が違うモデルがあるのに、なぜはっきりグレード分けされていないんだろう?」と不思議に思っていました。
ただ、打ち合わせを重ねていくうちに、その理由が少しずつ見えてきました。
これは、積水ハウスさんの家づくりが「邸別自由設計」を基本としているからです。
邸別自由設計とは、簡単に言うと、一邸ごとに土地、家族構成、暮らし方、予算、好みに合わせて設計していく考え方です。
つまり、施主が選ぶ「構法(家の骨格)」、「構造システム」、「商品ラインナップ(デザインの方向性)」、さらには「外壁」や「内装仕様」といった無数の選択肢を組み合わせて一邸一邸を作り上げるため、決まったグレードにきれいに当てはめることができないのです。
同じ「イズ」でも、外観を重厚にする人もいれば、モダンでシンプルに仕上げる人もいます。
同じ「シャーウッド」でも、木の質感を前面に出す人もいれば、かなりスタイリッシュに寄せる人もいる。
だからこそ、商品名だけで「こっちが上」「こっちが下」と決めるのは、少し違うかなと思います。
しかし、公式な呼称がないだけで、実際には価格、性能、デザイン、採用される部材において、明確な「差異=実質的なグレード」が存在します。
このレポートでは、その実質的なグレードが何によって決まるのかを、積水ハウスオーナーの目線で解き明かしていきます。
実質的な差は「構法」から
積水ハウスの家づくりにおける最初の、そして最大の分岐点。
それが「構法(構造)」の選択です。
構法とは、簡単に言うと「家をどんな骨組みで支えるか」ということです。
ここが決まると、家の強さ、間取りの自由度、外壁の種類、空間の作り方まで大きく変わります。
これが、実質的なグレードを決定づける「第1階層」と言えます。
具体的には、以下の2つのどちらを選ぶか、ということです。
- 鉄骨造(イズ、ベータなど)
- 木造(シャーウッド)
この選択によって、家の骨格、採用できる耐震システム、設計の自由度、特に大空間の実現性、そして標準となる外壁材まで、家の根幹をなす仕様の多くが決定されます。
もちろん、価格帯の大きな方向性もここで決まります。
単純に「鉄骨と木造」という違いだけでなく、積水ハウスさんがそれぞれの構法に投入している独自技術が、そのまま「グレードの差」として表れているのです。
ここを知らずに「どっちが高いですか?」「どっちが上ですか?」と考えると、判断を間違えやすくなります。
あなたが欲しいのは、広く開放的なリビングなのか。
木のぬくもりに包まれる落ち着いた空間なのか。
都市部で縦に空間を活かした家なのか。
その理想によって、選ぶべき構法は変わってきます。
鉄骨と木造の違いをさらに深く知りたい方は、積水ハウスの鉄骨と木造はどっちがいい?オーナーが語る後悔しない選び方 も参考になると思います。
鉄骨造と木造(シャーウッド)
では、その二大巨頭である「鉄骨造」と「木造(シャーウッド)」には、どのような技術的な「グレード差」があるのでしょうか。
鉄骨造(1・2階建)の特性
積水ハウスさんの主力のひとつであり、私も最終的に選んだのが鉄骨造です。
その中核技術が、軽量鉄骨「ダイナミックフレーム・システム」です。
梁とは、柱と柱をつないで建物を支える横方向の骨組みのことです。
このシステムでは、高強度の梁「ダイナミックビーム」により、柱のない大きな空間を実現しやすいのが大きな強みです。
リビング一面の大開口や、開放的な吹き抜けといった、鉄骨ならではのダイナミックな空間設計を得意としています。
私の家も、まさにこの恩恵を受けています。
リビングからコートを眺めたときの抜け感は、住み始めてからも「やっぱり鉄骨にしてよかったな」と何度も感じる部分です。
家は完成した瞬間だけでなく、毎朝起きて、毎晩帰ってきて、その中で何度も良さを感じるものです。
その意味で、構造の選択は本当に大きいです。
木造「シャーウッド」の特性
一方、「シャーウッド」は、日本の伝統的な木造軸組構法を、積水ハウス独自の技術で進化させたブランドです。
木造軸組構法とは、柱や梁を組み合わせて建物を支える、日本の住宅で昔から使われてきた構造のことです。
「S-MJシステム」と呼ばれる独自の構法で、接合部を高強度の「メタルジョイント」で強化しているのが特徴です。
メタルジョイントとは、木材同士を強くつなぐための金物のことです。
昔ながらの木造の良さを残しながら、工業化された精度の高い技術で弱点を補っているイメージですね。
鉄骨ほどの大空間は条件によって差が出るかもしれませんが、木材そのものが持つ断熱性の高さや、木の質感を活かした温もりのあるデザインが魅力です。
シャーウッドの展示場に入ったときの、木に包まれるような落ち着きはかなり印象的でした。
数字だけでは伝わらない心地よさ。
構法による「グレード」の方向性
- 鉄骨造(ダイナミックフレーム):「空間創造力」のグレード。大開口・大スパン・高天井といった、設計の自由度と開放感を最優先する方向性。
- 木造(シャーウッド):「素材と精度」のグレード。木の温もりや質感、木材が持つ断熱性をベースに、独自の金物技術で耐震性と耐久性を追求する方向性。
鉄骨の構造システムの違い
鉄骨造の中にも、さらに明確な「技術グレード」の差が存在します。
これは主に建物の階数によって分かれます。
1・2階建:「ダイナミックフレーム・システム」
前述の通り、積水ハウスの鉄骨住宅の基幹システムです。
軽量鉄骨造で、大きな開口や広いリビングを実現しやすいのが特徴です。
また、制震構造「シーカス」が採用されています。
制震とは、地震の揺れを建物の中で吸収し、揺れの影響を小さくする考え方です。
地震に対して、ただ硬く耐えるだけではなく、揺れのエネルギーを受け流すようなイメージですね。
私の家も、このシステムを採用しています。
家を建てる前は、正直なところ「制震」と言われてもピンときませんでした。
でも、工場見学や説明を通じて、建物を長く守るための仕組みを知ると、安心感がまったく違ってきます。
3・4階建:「フレキシブルβシステム」
都市部の3・4階建住宅に採用される、重量鉄骨造のシステムです。
重量鉄骨とは、軽量鉄骨よりも太く強い鉄骨部材を使う構造です。
これの何が「ハイグレード」かというと、「通し柱」(1階から最上階まで貫通する柱)が不要な点、そして大開口・大空間を実現しやすい性能を持つ点です。
これにより、各階で柱の位置を自由にずらしやすくなり、設計の自由度が高まります。
限られた敷地で最大限の空間を生み出すための、積水ハウスにおける上位の「空間創造技術グレード」と位置づけられるのが、この「フレキシブルβシステム」です。
たとえば、都市部でビルトインガレージを作りたい、狭い敷地でも3階建てで広く暮らしたい、二世帯住宅にしたい。
こうした要望がある方にとっては、かなり心強い選択肢になります。
積水ハウスの構造や工法についてさらに知りたい方は、積水ハウスの構造と工法をオーナー目線で解説した記事 でも詳しくまとめています。
木造シャーウッドの技術
一方、木造「シャーウッド」の「グレード」は、鉄骨とは異なる方向で非常に高いレベルにあります。
私が見学会で特に感動し、「これは一般的な木造住宅とはかなり違うな」と本気で痛感させられた部分です。
木造と聞くと、「鉄骨より弱いのでは?」と感じる方もいるかもしれません。
私も最初は、なんとなく鉄骨の方が安心という先入観がありました。
でも、シャーウッドの構造を知ると、その印象はかなり変わります。
木造の良さを残しながら、接合部や基礎とのつなぎ方を徹底的に考えている。
そこに積水ハウスらしい技術の積み上げを感じました。
◆北川のワンポイントアドバイス
私が特に驚いたのが「基礎ダイレクトジョイント」という工法です。
一般的な木造住宅には「土台」があり、基礎の上に木材の土台を敷き、その上に柱を建てます。
基礎とは、建物を地面の上で支えるコンクリート部分のことです。
土台とは、その基礎の上に置かれる木材のことですね。
しかし、シャーウッドは「土台」をなくし、高精度な基礎と柱を専用の高強度な構造金物で直接、強固に結合します。
これにより、地震の大きなエネルギーを基礎へスムーズに伝え、柱の引き抜けを防ぐ仕組みになっています。
家づくりを始める前の私は、「木造は木の雰囲気が良い家」くらいの認識でした。
でも、実際にシャーウッドの仕組みを知ると、ただ雰囲気が良いだけではありません。
木造の弱点になりやすい部分を、工業化された技術でしっかり補っている。
この「精度へのこだわり」と「木造の弱点を技術で克服する」という姿勢こそが、シャーウッドの「グレード」の根幹をなしていると私は感じました。
積水ハウスのグレードの違いと選び方
家の骨格となる「構法」が決まったら、次は実質的な価格帯、デザイン、コンセプトを反映する「商品ラインナップ」と、家の“顔”となる「外壁」を選んでいきます。
この選択が、最終的な「グレード感」と「費用」に直結します。
私は最終的に鉄骨造の「イズ」を選びました。
ただ、最初から鉄骨一択だったわけではありません。
シャーウッドも本当に魅力的でしたし、ベルバーンの質感にもかなり惹かれました。
だからこそ、あなたが今「イズにするべきか、シャーウッドにするべきか」と迷っている気持ちはよく分かります。
ここからは、商品ラインナップと外壁の違いを、実際の選び方に近い形で見ていきます。
商品モデルによる差(イズなど)
構法(骨格)をベースに、特定のデザインやコンセプトで分かりやすく示したものが「商品ラインナップ(モデル)」です。
以前は、鉄骨造の中に「イズ・ステージ」(重厚な大屋根の高級モデル)や「イズ・ロイエ」(主力モデル)、「ビー・モード」(都市型モダン)など、細かく商品が分かれていました。
木造(シャーウッド)の中にも「ザ・グラヴィス」など、いくつかの名称が使われていました。
ただ、現在検討する際は、以前の細かな商品名よりも、次の大きな枠組みで考えた方が分かりやすいです。
- 鉄骨1・2階建 →「イズ(IS)」
- 木造1〜3階建 →「シャーウッド(SHAWOOD)」
- 鉄骨3・4階建 →「ベータ(β)」
このように、非常にシンプルな括りで考えると理解しやすくなります。
つまり、「イズ・ステージ」や「イズ・ロイエ」といった旧来の「グレード」は、現在では「イズ」という大きな枠組みの中で、施主が「重厚な屋根」「大開口のリビング」「落ち着いた邸宅感」「モダンな外観」といったデザインや仕様を選択する、という形に近くなっています。
したがって、現在の「グレード違い」は、「イズ」の中でどのような仕様、屋根形状、内装、断熱仕様、外壁アクセントなどを選ぶかによって決まってくると言えます。
ここはかなり大事です。
「イズだからこの見た目になる」と決まっているわけではありません。
同じイズでも、設計の仕方、屋根の形、外壁の色、窓の取り方、軒の出し方で、まったく違う家になります。
家づくりは商品名を選ぶ作業ではなく、暮らし方を形にしていく作業です。
あなたがどんな朝を迎えたいのか。
どんなリビングで家族と過ごしたいのか。
そこから逆算して商品を選ぶ方が、後悔しにくいかなと思います。
最高級外壁ダインコンクリート
積水ハウスの「グレード感」を外部に分かりやすく示すもの。
それが外壁材です。
家づくりを検討する際、多くの方がデザインや間取りに注目すると思います。
もちろん、それも大切です。
ただ、私は「長期的な満足感」と「将来のメンテナンス」もかなり重視していました。
その点で、このダインコンクリートは圧倒的な存在でした。
まず大前提として、外壁は「構法」と強力に結びついており、自由に何でも選べるわけではありません。
そして、鉄骨造1・2階建「イズ」の代表的な外壁が、この「ダインコンクリート」です。
私もこの「イズ」+「ダインコンクリート」の組み合わせを選びました。
これは積水ハウスさん独自のコンクリート外壁で、一般的なサイディングやALCパネルとは、はっきり言って質感がかなり違います。
サイディングとは、外壁に貼る板状の外装材のことです。
ALCパネルとは、軽量気泡コンクリートを使った外壁材のことです。
どちらにも良さはありますが、ダインコンクリートは厚み、陰影、重厚感が独特です。
その圧倒的な重厚感と高級感は、他の外壁材とは一線を画します。
まさに「邸宅」と呼ぶにふさわしい表情を作り出す外壁。
実際に住み始めてからも、帰宅して外観を見るたびに、ダインコンクリートの存在感は大きいなと感じます。
ただ派手という意味ではありません。
落ち着いているのに、しっかり存在感がある。
毎日見る外観だからこそ、この満足感はかなり大きいです。
「邸宅」の重厚感を生む独自の製法
私が見学会などで特に感動したのは、このダインコンクリートが「どう作られているか」です。
一般的なプレキャストコンクリート(工場であらかじめ作られるコンクリート部材)とは異なり、ダインコンクリートは「オートクレーブ養生」という特別な製法で作られます。
オートクレーブ養生とは、簡単に言うと、高温・高圧の釜で材料をしっかり固める製法のことです。
この過程で、非常に安定した結晶構造が生まれ、強度や耐久性の高さにつながるとされています。
さらに、表面には手仕事による温かみのあるテクスチャー(模様)が与えられており、工業製品でありながら、なんとも言えない「深み」と「味わい」があります。
ここが本当に面白いところです。
ただ強いだけではなく、見た目の表情もある。
この両方を満たしているから、ダインコンクリートは積水ハウスの外壁として強い存在感を持っているのだと思います。
◆北川のワンポイントアドバイス
私が展示場で初めてダインコンクリートの実物を見たとき、「これが壁……?」と衝撃を受けました。
厚みがあり、彫りが深いデザインは、光が当たった時の陰影が本当に美しいんです。
よくあるサイディングが「板」を貼った感じなのに対し、ダインコンクリートは「重厚な石の塊」から削り出したような、まさに「要塞」のような安心感があります。
私の家は「コートハウス」なので、外観の重厚感が非常に重要でした。
コートハウスとは、中庭を囲むように建物を配置し、外からの視線を抑えながら光や風を取り込む家のことです。
外側はしっかり守られている感じがあり、内側に入ると光が広がる。
このギャップを作る上で、ダインコンクリートの存在感はかなり大きかったです。
このダインコンクリートの重厚感が、私が鉄骨「イズ」を選んだ決定的な理由の一つであることは間違いありません。
陶版外壁ベルバーン
一方、木造「シャーウッド」の代表的な外壁となるのが、「陶版外壁ベルバーン」です。
これはダインコンクリートとは全く異なり、粘土を主原料に焼き固めた「陶器」と同じような考え方の外壁材です。
陶版とは、陶器のように焼き物として作られた板状の外壁材のことです。
焼き物ならではの独特の質感と温かみがあり、シャーウッドの木のイメージと非常によく調和します。
ベルバーンの大きな魅力は、その美しさとメンテナンス性にあります。
陶器であるため、紫外線による色あせや変色が起こりにくいとされています。
また、一般的な外壁のように頻繁な塗り替えを前提とするのではなく、長い期間、美しさを保ちやすい外壁材として評価されています。
ただし、「完全にメンテナンスが不要」と考えるのは少し違います。
積水ハウスさんの外壁材は、ダインコンクリート、シェルテックコンクリート、ベルバーンのいずれも、長くきれいに住み続けるためには、一定のタイミングで点検やメンテナンスが必要になります。
ベルバーンの場合も、外壁そのものの塗り替えというより、目地やシーリング部分の確認・補修が大切になると考えておくと分かりやすいです。
この「塗り替えの負担を抑えやすい」特性が、ベルバーンの大きな価値です。
シャーウッドを選ぶ方にとっては、木のぬくもりと焼き物の外壁が組み合わさることで、かなり上質な雰囲気を作りやすいと思います。
「ダイン」と「ベルバーン」はどちらが上?
これは「どちらが上」という関係性ではなく、「鉄骨造の代表的な高級外壁」がダインコンクリート、「木造の代表的な高級外壁」がベルバーン、という関係性です。
どちらも積水ハウスが誇る高品質な外壁材であることに変わりはありません。
あなたが「鉄骨」を選ぶか「木造」を選ぶかによって、どちらの外壁になるかが大きく変わります。
ですので、「ダインの方が上だから鉄骨」「ベルバーンの方が上だから木造」というより、まずは理想の暮らし方から考えるのがおすすめです。
積水ハウスの最高グレードは何?
ここまで、構法や外壁の違いについて解説してきました。
ただ、あなたが一番知りたいのは、結局のところ「で、積水ハウスの中で一番いい最高グレードはどれなの?」という点ではないでしょうか。
これは、かなり難しい質問です。
なぜなら、冒頭でもお話しした通り、積水ハウスさんには「公式なグレード分け」が存在しないからです。
しかし、数多くのカタログを読み込み、実際に契約して家を建て、今も積水ハウスの家で暮らしているオーナーとしての視点、そして元店舗経営者としての分析を交えて、「実質的な階層」をあえて分類するならば、以下のようになると私は考えています。
独自の視点で分類する「4つの最高峰」
積水ハウスにおける「最高グレード」は、何を重視するかによって、以下の4つの方向性に分かれます。
積水ハウスの「最高グレード」分類
- 技術的な最高グレード(空間創造力)
都市部の3・4階建で採用される重量鉄骨「フレキシブルβシステム」。通し柱に縛られにくく、都市部の限られた敷地でも大空間を作りやすい技術力。 - 標準仕様の最高グレード(鉄骨の王道)
「イズ(IS)」+「ダインコンクリート」。
邸宅としての重厚感、外壁の存在感、空間設計の自由度など、戸建住宅としてのバランスが非常に高い組み合わせ。 - 標準仕様の最高グレード(木造の王道)
「シャーウッド(SHAWOOD)」+「ベルバーン」。
陶版外壁の質感と、木の温もり、そして工業化された高精度な木造技術の結晶。 - 価格的な最高グレード(別格の世界)
特別な設計体制で作り込む、完全フルオーダーに近い邸宅ライン。
これはもう、一般的な商品選びというより「一邸の作品」を作るような世界です。
現実的な最高グレードとは
上記の分類の中で、「フレキシブルβ」は3階建て以上の都市部向けです。
また、完全フルオーダーに近い邸宅ラインは、かなり予算に余裕のある方向けの世界になります。
では、多くの方が現実的に検討し、満足度を最大化しやすいラインはどこか。
それはやはり、「イズ(ダインコンクリート)」または「シャーウッド(ベルバーン)」をベースに、自分たちの暮らしに必要な部分へ予算をかけていくことだと思います。
この時点で、他社の一般的な住宅と比較すれば、かなり上質な仕様になっています。
無理に「一番高いもの」を目指す必要はありません。
むしろ、全部を最高仕様にしようとすると、予算はどんどん膨らみます。
家づくりでは、「どこにお金をかけるか」よりも、「どこにはお金をかけないか」も同じくらい大切です。
なお、「できるだけ費用を抑えたい」「積水ハウスに安いシリーズはないの?」という方には、積水ハウスに安いシリーズはある?オーナーが実例で坪単価を公開 という記事で、商品ランクごとの価格感やコストダウンの考え方を詳しく解説しています。
さらに、最高グレードの考え方を別角度から知りたい方は、積水ハウスの最高グレードの価格感をオーナー目線で解説した記事 もあわせて参考にしてください。
◆北川のワンポイントアドバイス
私が思うに、積水ハウスでの「贅沢」の正体は、商品名ではありません。
ベースとなる「イズ」や「シャーウッド」を選んだ上で、「どこにお金をかけてグレードアップするか」という選択こそが、その家のグレードを決めます。
例えば、私の場合は以下のような部分にお金をかけました。
- 断熱仕様:標準でも十分ですが、さらに快適性を求めてグレードアップ。
- 内装材:リビングの天井を、木目調シートではなく本物の木に変更。
- 外壁:ダインコンクリートの一部に、アクセントとして石張りを採用。
- 設備:空調や暮らしの快適性に関わる設備は、妥協しすぎないように選択。
このように、標準仕様という強固な土台の上に、自分たちのこだわりを積み上げていく。
これこそが、積水ハウスにおける「自分たちだけの最高グレード」を作る方法だと、私は確信しています。
実際に住んでみると、毎日満足感を感じる場所は、人によって違います。
リビングの広さかもしれません。
外壁の重厚感かもしれません。
冬の暖かさ、夏の涼しさ、家事動線の短さかもしれない。
あなたにとっての「最高」は、カタログの中にある言葉ではなく、日々の暮らしの中にあります。
坪単価と予算帯の目安
あなたが一番気になる「で、いくらなの?」という部分、坪単価と予算帯についてです。
よくWEBサイトなどでは「積水ハウスの坪単価はこのくらい」といった情報が多く見られます。
この数字自体は、各種調査に基づいた目安としては参考になります。
しかし、私が積水ハウスオーナーとして痛感しているのは、「坪単価」という数字がいかにアテにならないかということです。
どの費用を「本体価格」に含めるかで、坪単価は大きく変動します。
ここを知らないと、家づくりの資金計画でかなりズレが出ます。
最初は「このくらいで建てられそう」と思っていても、外構、照明、カーテン、空調、諸費用、家具家電などを入れていくと、見えている金額はどんどん変わっていきます。
家づくりの怖いところは、ひとつひとつの追加が小さく見えることです。
でも、積み上がるとかなり大きい。
◆北川のワンポイントアドバイス
私の家のリアルな実例でお話しします。
私の家の施工床面積は 46.71坪 です。
本体工事費のみで坪単価を計算すると、約107万円/坪 という見え方になります。
しかし、オプション等を含んだ建築工事費ベースで計算すると、約153万円/坪 という見え方になります。
さらに、土地代以外の諸費用まで含めて考えると、約160万円/坪 という見え方になります。
ここには、新しく購入する家具、家電、細かな備品代などは含めていません。
つまり、どの段階の費用で計算するかで、坪単価はかなり変わるということです。
「坪単価だけ見て、建築総額を単純に計算する」のがいかに危険か、実際に建ててみてよく分かりました。
坪単価はあくまで初期の目安と割り切り、必ず「最終的に総額でいくらかかるのか」という視点で資金計画を立ててください。
ここを曖昧にしたまま進めると、後半でかなり苦しくなります。
逆に、早い段階で総額の感覚を持っておけば、「ここはこだわる」「ここは標準で十分」と冷静に判断しやすくなります。
私が「イズ」を選んだ理由
ここまで鉄骨と木造、それぞれの「グレード」について解説してきました。
では、私が最終的になぜ鉄骨造の「イズ」を選んだのか。
その理由をお話しします。
正直、シャーウッドの技術力には本当に感動しました。
基礎ダイレクトジョイントの合理性と頑丈さ、ベルバーンのメンテナンス性にもかなり惹かれ、最後まで悩みました。
木の雰囲気も好きですし、シャーウッドの展示場で感じた落ち着きも忘れられません。
ただ、最終的な決め手は、「大空間」と「コートハウス(中庭)」の実現性でした。
私はどうしても、プライバシーを確保しながら光や風を取り込める「コートハウス」にしたかったのです。
道路側や隣家側からの視線を気にせず、家の中では思いきり開放的に暮らしたい。
この感覚は、家づくりを進める中でどんどん強くなっていきました。
そして、その中庭に面したリビングは、柱や壁のない、できるだけ開放的な大空間にしたかった。
この「外側の重厚感」と「内側の圧倒的な開放感」という、相反するような要望を両立させるには、やはり鉄骨造「イズ」のダイナミックフレーム・システムが最適だと判断しました。
そしてもちろん、外壁は「ダインコンクリート」のあの重厚感に惚れ込んでいた、というのも大きな理由です。
このプラン提案を受けた時の感動は、今でも忘れられません。
実際に住み始めてから感じるのは、コートハウスにして本当によかったということです。
外からの視線を気にしなくていいので、リビングで過ごす時間がとてもラクです。
朝、キッチンに立ったときにコート側から光が入ってくる。
夜は照明の明かりが壁や天井にふわっと広がる。
こういう日常の小さな瞬間で、「ああ、この間取りにしてよかったな」と感じます。
家づくりは、完成写真だけで判断すると失敗しやすいです。
大切なのは、その家で毎日どんな気持ちで過ごせるか。
あなたは、どんな暮らしをしたいですか?
積水ハウスのグレードに関するよくある質問(FAQ)
Q1. 結局、一番高いモデル(グレード)は何ですか?
A. 一概には言えませんが、価格的な上限が最も高くなりやすいのは、特別な設計体制で作り込む完全フルオーダーに近い邸宅ラインになると思います。
通常の商品ラインナップの中では、鉄骨3・4階建の「ベータ(フレキシブルβシステム)」や、鉄骨「イズ」で重厚な屋根、ダインコンクリート、上位の断熱仕様、石張り、上質な内装材などを幅広く採用した場合が、高額になりやすいケースの一つです。
ただし、最高グレードを考えるときは「一番高いもの」ではなく、「あなたの暮らしに一番合うもの」を基準にした方が後悔しにくいです。
Q2. 「イズ」と「シャーウッド」はどちらが高いですか?
A. これはかなり難しい質問です。
一般的には、同じ坪数や近い仕様で比較した場合、鉄骨造の「イズ」の方が木造の「シャーウッド」よりも高くなる傾向があると言われることがあります。
これは、鉄骨という素材自体のコストや、ダインコンクリートなどの外壁仕様が影響していると考えられます。
ただし、シャーウッドでも無垢材や上質な内装材、造作家具、外構などにこだわれば、価格は簡単に逆転します。
あくまで「傾向」として捉えてください。
大事なのは、鉄骨か木造かを価格だけで決めないことです。
あなたが欲しい空間、好きな質感、安心できる暮らし方まで含めて判断した方がいいです。
Q3. 昔の「イズ・ロイエ」や「ビー・モード」はもう選べないのですか?
A. 「イズ・ロイエ」や「ビー・モード」という商品名(パッケージ名)としては、現在は前面に出ていないケースが多いです。
しかし、それらの「デザイン」や「コンセプト」がなくなったわけではありません。
例えば、「イズ・ロイエ」の象徴だった大開口のリビングや、「ビー・モード」のコンセプトだったシンプルで効率的な間取りの考え方は、現在の鉄骨「イズ」の中で、設計の選択肢として生き続けています。
担当の設計士さんに「以前のイズ・ロイエのような雰囲気が好みです」「重厚感よりもモダン寄りが好きです」と伝えれば、そのデザインの要素を取り入れた提案をしてもらえるはずです。
商品名にこだわるより、写真や実例を見せながら「こういう雰囲気にしたい」と伝える方が、希望は伝わりやすいです。
Q4. 坪単価を抑える方法はありますか?
A. 積水ハウスさんで坪単価を抑える現実的な方法は、家の形状をできるだけシンプルにすることです。
たとえば、総二階に近い形です。
総二階とは、1階と2階の面積や形がほぼ同じ住宅のことです。
凹凸が多い複雑なデザインや、平屋、大きな屋根、深い軒、大開口、特殊な造作などは、坪単価が上がる要因になりやすいです。
また、キッチンやお風呂、内装材などのグレードを上げすぎないこと、オプションを厳選することも重要です。
ただし、断熱性能など、家の基本性能に関わる部分のグレードを下げると、将来の光熱費や快適性に影響する可能性があります。
削るなら、暮らしの快適性に影響しにくい部分から考えるのがおすすめです。
「安くするために何を削るか」ではなく、「後悔しないために何を残すか」という視点で考えると、判断しやすくなります。
Q5. 外壁(ダインコンクリートとベルバーン)は自由に選べますか?
A. いいえ、基本的には構法によって選べる外壁が決まります。
本文でも解説した通り、外壁は「構法」と強く結びついています。
- ダインコンクリート → 鉄骨1・2階建「イズ」用の代表的な外壁
- ベルバーン → 木造「シャーウッド」用の代表的な外壁
- シェルテック・コンクリート → 鉄骨3・4階建「ベータ」用の代表的な外壁
「木造シャーウッドでダインコンクリートを使いたい」といった構法をまたいだ選択は、原則として難しいと考えておいた方がいいです。
まずはあなたが「鉄骨」と「木造」のどちらを選ぶかを決めることが先になります。
外壁から選びたくなる気持ちも分かりますが、暮らし方と構造を先に考える方が、結果的に納得しやすいです。
総括:積水ハウスのグレード違いについて
積水ハウスの「グレード違い」で迷った際の、私からの最終的なアドバイスです。
まず、「公式なグレードはない」ということを、もう一度心に留めてください。
その上で、あなたの理想の家がどちらの方向に近いのか、自問してみてください。
あなたの理想はどちらですか?
- デザインと空間の自由度(大開口、柱の少ない空間)を最優先する
→ 鉄骨「イズ(IS)」 - 「邸宅」としての重厚感と落ち着いた外観を求める
→ 鉄骨「イズ(IS)」(特に重厚な屋根やダインコンクリートを活かしたデザイン) - 木の温もりと、上質な内装材を重視する
→ 木造「シャーウッド(SHAWOOD)」 - 都市部で3階建、または縦方向の空間活用を重視する
→ 鉄骨「ベータ(β)」 または 木造「シャーウッド(SHAWOOD)」の3階建
どちらの構法を選んだとしても、積水ハウスさんなら高い水準の家づくりができることは間違いありません。
ただし、それは「何も考えなくても勝手に理想の家ができる」という意味ではないです。
大切なのは、あなたの予算と理想の暮らしを、信頼できる担当者と、とことんすり合わせることです。
家づくりでは、最初の担当者との相性や提案力もかなり大きいです。
同じ積水ハウスでも、誰と出会い、どこまで本音で相談できるかで、家づくりの満足度は変わります。
「グレード」という言葉に惑わされず、あなたの「理想の暮らし」を追求すること。
それが、後悔のない家づくりの最大の秘訣だと、私は思います。
そして最後に、これだけは本音で伝えたいです。
家づくりは、決して安い買い物ではありません。
だからこそ、分からないまま進めないでください。
営業担当者に遠慮しすぎず、疑問はその場で聞いてください。
「これは本当に必要ですか?」「将来のメンテナンスはどうなりますか?」「この仕様にすると暮らしはどう変わりますか?」と、しっかり確認していいんです。
あなたが納得して選んだ家なら、住み始めてからの満足感はきっと大きくなります。
私も実際に住んでみて、毎日の暮らしの中で「積水ハウスで建ててよかった」と感じています。
あなたにも、そんな家づくりをしてほしいです。







