施工不良を防ぐ!契約前〜引渡しまでのチェック項目

こんにちは。積水ハウス ご紹介割引の相談窓口、運営者の北川晴夫です。

注文住宅という、人生最大の買い物。そのプロセスで最も避けたい事態が、「施工不良」「欠陥住宅」ですよね。

「大手ハウスメーカーに頼んだから安心」「有名なブランドだから大丈夫」…そう思っていても、心のどこかで「本当に大丈夫だろうか?」「見えないところで手抜きされていないか?」と不安を感じていらっしゃるのではないでしょうか。

私自身、現在まさに積水ハウスで自宅を建築中(2026年3月引き渡し予定)の施主として、この問題は決して他人事ではありません。元店舗経営者としてこれまでに4店舗ほどの建物を建ててきた経験からも、業者さんを信頼しつつも、決して「丸投げ」にしてはいけない、その怖さも理解しています。

家づくりは、担当者との信頼関係がすべてと言っても過言ではありませんが、同時に、施主側も「知識武装」をし、自らの資産を守る主体的な姿勢が不可欠です。

この記事では、私の実体験や業界の知見に基づき、施主が「受け身」の消費者から「主体的」な管理者に変わり、施工不良のリスクを最小限に抑えるための「施主のための究極チェックリスト」を、契約前から引渡しまで時系列で徹底解説します。

記事のポイント

  • 契約前に「危険な業者」を見抜く客観的な視点
  • 契約書で「言ったはず」のトラブルを防ぐ法的知識
  • 工事中に施主が確認すべき「不可逆な」チェック箇所
  • 引渡し前に不具合を見逃さない「施主検査」のコツ

なぜ「欠陥だらけ」の家が生まれる?

なぜ「欠陥だらけ」の家が生まれる?

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まず、なぜ「施工不良」や「欠陥」が起きてしまうのか。その構造的な背景を知ることが、対策の第一歩です。「大手だから安心」という思い込みが、実は一番危険な油断につながるかもしれません。

驚かれるかもしれませんが、第三者のホームインスペクション(住宅診断)会社の集計データによれば、新築戸建て工事中の大手ハウスメーカーの現場であっても、断熱検査において約6割で何らかの施工不良や不具合が発見されるという現実があります。

これは、ブランドの知名度と、実際にあなたの家を建てる「現場」の施工品質が、必ずしも一致しないことを示しています。

その背景には、特定の業者が悪質だからという以前に、業界全体の構造的な問題があります。

  • 深刻な人材不足:建設業界は熟練した職人の高齢化と、若手の深刻な人材不足に直面しており、現場は常に多忙を極めています。腕の良い職人さんの確保は、年々難しくなっています。
  • 人為的ミス(ヒューマンエラー):住宅建設の多くは、工場生産された部材を使ったとしても、最後は「人の手」による現場作業に依存します。私が経営者として痛感してきたことですが、どれほどマニュアル化しても、人が介在する以上、ミスが確率的に発生します。
  • 工期とコストの圧力:無理な工期は、当然ながら作業の省略や確認不足を招きます。また、過度なコスト削減のしわ寄せが、現場の職人さんの負担増や、品質低下につながるケースもゼロではありません。

これらの要因は、特定の業者に限らず、あらゆる新築住宅に潜むリスクです。だからこそ、施主が「ブランドに依存」するのではなく、「この担当者になら任せられる」という信頼関係を築きつつ、自らも「知識武装」することが不可欠なのです。

契約前に業者を見抜く7つのポイント

契約前に業者を見抜く7つのポイント

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欠陥住宅を避ける戦いは、設計図が引かれるずっと前、どのパートナー(施工業者)を選ぶかという段階から始まっています。ブランドイメージや坪単価といった表面的な情報に惑わされず、その業者の「信頼性」と「技術力」を客観的に見抜くためのチェックリストです。

家づくりを相談している段階で、以下のポイントに複数当てはまる業者は、少し慎重に判断した方が良いかもしれません。

「やめたほうがいい業者」7つの危険信号

  1. 見積書が「一式」だらけで、詳細な工事内容を記載していない。
  2. 施主の要望が予算オーバーした場合に、代替案やコストダウンの「提案」がない。(「できません」で終わらせる)
  3. 「ローコスト」であることばかりを強調し、耐久性や住宅性能(断熱・耐震)に関する具体的な説明が曖昧。
  4. 過去の施工実績(写真だけでなく、具体的な数値や年間の施工棟数)を尋ねても、明確に公開しない。
  5. 専門的な質問や要望に対する担当者のレスポンスが遅い、または話を逸らそうとする。
  6. アフターサポートや長期保証(例:10年目以降)の内容について、具体的な説明がない。
  7. 第三者評価(口コミなど)で、引き渡し後の対応の遅さやトラブルに関する報告が散見される。

◆北川のワンポイントアドバイス

私が最終的に積水ハウスを選んだ最大の理由は「人」でした。

特に5番目の「レスポンスの速さ」は、信頼のバロメーターです。他社さんでは資料請求から10日以上連絡がなかったのに対し、積水ハウスの橋爪店長は、常に迅速かつ誠実でした。専門的な質問に対しても、決して話を逸らさず、的確な回答をくれました。

そして2番目の「提案力」。私の要望で予算が上がった際も、「こちらなら少し価格を抑えられますよ」とたくさんの代替案を出してくれました。この「施主側に立って一緒に悩んでくれる姿勢」こそが、施工不良を防ぐ第一の防波堤になると私は確信しています。

見積書が「一式」だらけは危険

チェックポイントの1番目にある「見積書」は、業者の誠実さを測る非常に分かりやすい指標です。

「〇〇工事 一式 〇〇円」

こうした表記ばかりが並ぶ見積書は、非常に危険です。「一式」の中には、具体的にどのメーカーのどの材料を、どれだけの量(㎡や個数)使うのかが一切書かれていません。

これでは、業者のさじ加減一つで、契約時より安価な材料にすり替えられたり、後から「その作業は『一式』には含まれていません」と高額な追加請求が発生したりする温床となります。

信頼できる業者は、数量や単価が明記された「明細書」や、使用する建材がメーカー名・型番(品番)レベルで詳細に記載された「仕様書」を必ず提示してくれます。ここが曖昧な業者とは、契約すべきではありません。

住宅性能(UA値)の説明は明確か

チェックポイントの3番目にも関連しますが、「うちは安いですよ」というローコストアピールばかりで、家の「性能」に関する具体的な説明が曖昧な業者は注意が必要です。安いのには、必ず理由があります。

特に確認すべきは、「UA値(外皮平均熱貫流率)」、つまり家の断熱性能を示す数値です。この数値が小さいほど、熱が逃げにくく、高性能な家(夏涼しく冬暖かい家)であることを意味します。

2025年4月からは省_Eネ基準(断熱等性能等級4相当)への適合が原則義務化されますが、これはあくまで「最低ライン」です。例えば福岡県など(地域区分6)ではUA値0.87以下が最低基準となります。

本当に快適な高気密高断熱の家を目指すなら、UA値0.6以下が一つの目安となります。私が積水ハウスに決めた理由の一つも、工場見学で「ぐるりん断熱」仕様の圧倒的な断熱性能を体感し、その数値を裏付ける技術力に納得したからです。

こうした数値を明確に提示し、その数値を実現するための具体的な工法(断熱材の種類や厚み、窓の性能など)を分かりやすく説明できるかどうかが、業者の「技術力」を見極めるポイントです。

あわせて、「耐震等級3」がオプション(追加費用)扱いではなく、標準仕様となっているかも必ず確認しましょう。地震大国・日本において、命を守る性能に妥協は許されません。

「言ったはず」を防ぐ契約書チェック

「言ったはず」を防ぐ契約書チェック

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契約書や仕様書は、あなたの家の「憲法」であり、万が一の際にあなたを守る唯一の「法的根拠」となります。ここで曖昧さを残すことは、法的に「欠陥だらけ」の家を容認していることに等しくなります。

「担当者が良い人だから大丈夫」「信頼しているから細かく見なくても平気」という性善説は、このフェーズでは一旦捨ててください。私も橋爪店長を心から信頼していますが、それとこれとは別の話です。

「万が一、担当者が異動・退職しても、会社と法的に対話できるか」という、ある意味でシビアな視点で、契約書を精査する必要があります。

私自身が積水ハウスさんと本契約を結んだ際も、ずっしりと厚い契約書と図面集を前に、「これにハンコを押したら、もう後戻りはできない」と、非常に緊張したことを覚えています。

追加・変更工事のルールは書面か

施工不良や欠陥と並んで最も多いトラブルが、この「追加・変更工事」に関する金銭トラブルです。「言った・言わない」の最大の原因となります。

家づくりが始まると、「やっぱりコンセントをここに増やしたい」「壁紙の色をこっちに変えたい」といった変更は、ほぼ必ず発生します。

その際、現場で職人さんや監督さんに口頭で指示してしまうのは絶対に避けるべきです。それが「サービスでやってくれる」のか「追加費用が発生する」のか、その場では分からないからです。

契約書において、「工事の追加や変更が発生した場合、その見積もりと施主の承認を、必ず書面(または合意が記録されるシステム)で行う」という条項になっているかを、血眼になって確認してください。そして、そのルールを自分自身も厳守することが大切です。

◆北川のリアルな経験

私の家づくりでも、契約後にバルコニーを追加したり、エアコン全6台を三菱の上位機種(霧ヶ峰Zシリーズ)に変更したり、外壁の一部に高級感のある石張り(SHストーン)を採用したりと、多くの仕様変更が発生しました。

その都度、積水ハウスの橋爪店長と富田さん(設計士)は、必ず変更内容を反映した図面と見積書(合意書)を作成し、私がその金額と内容に納得してサイン(合意)してから、初めて部材の発注や工事の手配を行う、というプロセスを徹底してくれました。

おかげで、総額は(泣く泣く)増えましたが、「いくら増えたのか」「何が変わったのか」が常に明確で、後から「話が違う」「こんなはずじゃなかった」という不安は一切ありませんでした。この透明性こそが信頼の証です。

仕様書のメーカー・型番は正確か

契約書とセットで提出される「設計図書(図面、仕様書)」の「詳細度」が、そのままあなたの家の「完成度」に直結します。

ここが曖昧だと、後の「施主検査(第4部)」で「図面通りか」を判定することさえできません。

特に以下の点を確認してください。

  • キッチン、浴室、トイレ、窓、床材、壁紙(クロス)などの主要な設備や建材が、「キッチン 一式」「床材 フローリング」といった曖昧な表記ではないか?
  • 「メーカー名・製品名・型番(品番)・色番」まで正確に記載されているか?(例:「LIXIL製 キッチン リシェルSI 型番〇〇 カラー:〇〇」)
  • コンセントやスイッチの「数」と「位置」(床からの高さなど)が、電気図面に正確に反映されているか?
  • 収納内部の棚の数や、奥行き・幅が図面通りに記載されているか。

この仕様書こそが、現場の職人さんが見る「教科書」です。教科書が曖昧なら、完成する家も曖昧になってしまいます。契約前に、納得がいくまで詳細にしてもらう権利が施主にはあります。

施主が現場で見るべき核心部

施主が現場で見るべき核心部

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設計図という「理想」が、現場で「現実」の形になるフェーズです。施主が定期的に現場に顔を出すことは、それ自体が「施主がしっかり見ている」という良い緊張感を生み、現場の職人の士気を高め、ミスを防ぐための有効な「心理的プレッシャー」となります。

しかし、やみくもに毎日訪問しても効果は薄いでしょうし、お互いに疲れてしまいます。ここでは、完成後に壁紙やコンクリートで「隠蔽」されてしまい、二度と確認・修正ができなくなる「不可逆なポイント」に絞って解説します。このタイミングだけは、事前に現場監督さんにアポを取り、ぜひ立ち会うようにしましょう。

現場見学の持ち物リスト

  • 図面・仕様書(バインダー含む):これがないと確認できません。
  • カメラ(スマートフォン):日付と場所が分かるように記録します。
  • メジャー、水平器:図面との寸法確認や、傾きのチェックに。(スマホアプリでも代用可)
  • 懐中電灯:床下や暗所を照らすために必須です。
  • ヘルメット、スリッパ:安全とマナーのため。現場で借りられるか事前に確認しましょう。

基礎配筋(コンクリート打設前)

【なぜ重要か?】
建物の全重量を支え、地震の力を地盤に逃す、まさに耐震性の根幹をなす部分です。一度コンクリートを流し込むと、内部の鉄筋の不備は二度と修正不可能です。

【施主チェックポイント】

  • 鉄筋の太さ(径)や、配置(ピッチ=間隔):図面通りに、縦横びっしりと組まれているか。
  • 鉄筋の「かぶり厚さ」:コンクリート表面から鉄筋までの距離(法律で定められています)が、スペーサー(コンクリートやプラスチックの小さなブロック)を使って正しく確保されているか。これが不足すると鉄筋が錆びやすくなり、基礎の強度が著しく低下します。
  • 地面からの湿気を防ぐ「防湿シート」:シートに大きな破れや隙間、大きなシワがないか。

◆北川のワンポイントアドバイス

私自身、積水ハウスの工場見学で、土台を介さず基礎と柱を直接強固に緊結する「基礎ダイレクトジョイント」の圧倒的な頑丈さを見て、「これは町の工務店さんでは作れないレベルだ」と技術力に衝撃を受け、契約の決め手の一つになりました。

実際の現場では、現場監督の工藤さんから「構造計算通りの鉄筋が組まれているかの基礎配筋検査(第三者機関)を行いまして、合格いただきました」と、写真付きで丁寧な報告をいただきました。

このように、施主が見ていない「見えない工程」をしっかり報告し、第三者の検査記録を開示してくれるかどうかも、信頼できる現場監督かどうかを見極める重要なポイントです。

防水工事(壁を貼る前)

【なぜ重要か?】
「雨漏り」は住宅欠陥の中で最も深刻な問題の一つであり、家の寿命を著しく縮めます。外壁材や屋根材で隠れる前の、「防水シート」や「防水テープ」の施工精度がすべてを決めます。

【施主チェックポイント】

  • 防水シートの重ね方:屋根(ルーフィング)も外壁(透湿防水シート)も、水の流れに逆らわないよう「下から上へ」と順に重ねられ、規定の重なり幅が確保されているか。
  • サッシ(窓)周りの処理:最も雨漏りしやすい箇所です。窓周りや配管(換気扇のダクトなど)周りの防水テープが、シワや隙間なく丁寧に施工されているか。

断熱材の隙間(壁を貼る前)

【なぜ重要か?】
前述の通り、大手メーカーの現場であっても高い割合で不具合が指摘される、施工品質の差が最も出やすい箇所です。ここで「隙間」があると、いくら高性能な断熱材を使っても全く機能せず、光熱費が無駄になるだけでなく、壁内結露やカビの温床となります。

【施主チェックポイント】

  • 充填の密度:断熱材が、壁や天井の隅々まで「隙間なく」パンパンに充填されているか。「なんとなく入っている」ではダメです。
  • 隙間の確認:特にコンセントボックスの周りや、柱と断熱材の間に「スカスカな」隙間ができていないか。手が入るような隙間は論外です。

私が採用した積水ハウスの「ぐるりん断熱」仕様は、家全体を魔法瓶のように高性能な断熱材で包み込む思想です。このカタログ通りの性能を100%発揮させるためにも、現場での丁寧な施工精度が命となります。

ホームインスペクションは導入すべきか?

ホームインスペクションは導入すべきか?

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前章で挙げたような専門的なチェックを、施主が自ら行うのは非常に困難です。「かぶり厚さ」や「防水テープの施工順序」など、素人目には判断がつきにくいですよね。

その際、非常に有力な選択肢となるのが「ホームインスペクション(第三者検査)」の導入です。

これは、施工会社とは利害関係のない、独立した「第三者」の立場で、住宅診断士(ホームインスペクター、多くは建築士)が建物の欠陥の有無を専門家の視点で調査・診断することです。

ここでよくある誤解が、「うちは建築確認の中間検査や、JIO(住宅瑕疵担保責任保険法人)の検査を受けているから不要です」という業者の説明です。

これは決定的に間違っています。目的が全く異なるのです。

「JIO検査」と「施主依頼の検査」は目的が違う

  • 業者が受けるJIO検査(または建築確認検査):
    あくまで「建築基準法」や「保険基準」という最低限の基準(法律違反がないか)をクリアしているかを確認するための検査です。施工の「丁寧さ」や「品質の不具合」を積極的に見つけたり、是正を指導したりするためのものではありません。
  • 施主が依頼するインスペクション:
    「施工品質の不具合」を積極的に見つけ出し、「高品質に作られているか」「より良く作るためにどうすべきか」をチェックするための検査です。

「JIOが入るから安心」とは一概に言えないのです。

新築一戸建ての内覧会(竣工検査)立会い1回で、費用相場は約6万円~7万円程度です。基礎配筋時や断熱工事時など、複数回依頼すると費用は上がりますが、安心を買う費用としては検討の価値が大いにあります。

不安な方は、契約前に「第三者検査を入れてもよいか」を業者に確認しておくことをお勧めします。

検査を拒否する業者は要注意

もし施工業者が、正当な理由なく(「ウチの現場ルールで」など)第三者検査の導入を頑なに拒否する場合、それは「見られて困る何かがある」と施主が疑うべき、重大な危険信号かもしれません。

「自信があるなら、堂々と見せてください」というのが施主の本音ですよね。積水ハウスはもちろん、優良なメーカーや工務店であれば、快く受け入れてくれるはずです。

最後の砦!施主検査(内覧会)

建物が完成し、引き渡しを待つのみとなった最終局面が「施主検査(竣工検査・内覧会)」です。

しかし、これは「マイホーム完成!おめでとうございます!」という「お披露目会」ではありません。不具合を指摘し、引き渡し前に「是正」してもらうための、施主にとって最後の(そして最大の)交渉のチャンスです。

この検査で「引き渡し」の書類にサインすることは、施主が「この状態の建物を確かに受け取りました」と法的に承認することを意味します。ここで見逃したキズや汚れ、不具合は、後から「最初からあった」と証明するのが非常に困難になります。絶対に妥協してはいけません。

ベストなタイミングは、是正工事(手直し)に必要な期間を確保するため、引き渡し日の「1~2週間前」。そして、キズやクロスの汚れが最も見やすい「午前中(日中の自然光)」の「晴れの日」が最適です。夕方や雨の日は絶対にお勧めしません。

図面とメジャーは必須です

当日は「間違い探し」のつもりで、以下の持ち物を準備して臨みましょう。所要時間は最低でも2~3時間は確保してください。

施主検査の必須持ち物

  • 【最重要】図面・仕様書:すべてのチェックの「基準」です。これがないと始まりません。電気図面や設備仕様書も必須です。
  • マスキングテープ:指摘箇所(キズ、汚れ)に貼るための「目印」です。剥がしやすいものを選びましょう。
  • メジャー・巻き尺:収納内部の寸法や、図面との寸法差(例:冷蔵庫スペース、洗濯機パン、窓の高さ)を実測します。
  • スマートフォン(カメラ):マスキングテープを貼った箇所を「証拠」として撮影します。
  • 水平器(またはビー玉):床やカウンターの傾きを確認します。スマホアプリでも代用できますが、実物の方が確実です。
  • 懐中電灯:クローゼット内部、床下、天井裏などの暗所を確認します。
  • スマートフォンの充電器:各コンセントがすべて通電しているかを確認するために使えます。

箇所別・主要チェックリスト

カテゴリ チェック箇所 主な確認ポイント(例)
屋外・外周 基礎 ・0.5mm以上のひび割れ(構造クラック)や大きな欠けがないか。 ・換気口は図面通りの位置・数か。
外壁・玄関 ・キズ、汚れ、へこみ、割れがないか。 ・コーキング(目地)が切れていないか、打ち忘れがないか。 ・玄関ドアの開閉はスムーズか、異音はないか。インターホンは鳴るか。
室内(共通) 床・壁・天井 ・床鳴り、きしみ、沈み、目立つキズや汚れ、浮きがないか。 ・(水平器で)著しい傾きがないか。 ・壁紙(クロス)の剥がれ、浮き、シワ、破れ、汚れがないか。 ・角の処理(コーキング)が雑でないか。
建具(ドア・窓)・収納 【図面と照合】 種類(引き戸、開き戸)、開く方向、窓の種類が図面通りか。 ・全てのドアと窓を開閉し、スムーズか、異音はないか。鍵(クレセント)は正常にかかるか。 ・網戸は付いているか、破れはないか。 ・【図面と照合】 収納内部の棚板の数や高さは図面通りか。
設備(水回り) キッチン・浴室 ・換気扇は正常に動作(吸い込み)するか。異音はないか。 ・水栓から水・お湯が正常に出るか、水漏れはないか。 ・シンクや浴槽の排水はスムーズか、水漏れはないか。 ・(通電後)食洗器、IH/ガスコンロ、浴室乾燥機は動作するか。
洗面所・トイレ ・水栓から水・お湯が出るか、排水はスムーズか。 ・トイレの水は正常に流れるか、止まるか。異音はないか。 ・換気扇は正常に動作するか。
設備(電気他) コンセント・スイッチ 【電気図面と照合】 位置や数が図面通りか。高さは適切か。 ・(通電後)全てのコンセントに通電しているか(充電器などで確認)。 ・全てのスイッチは正常に動作するか(対応する照明が点灯するか)。
照明・その他 【図面と照合】 照明器具の種類、位置、数が図面通りか。 ・全ての照明が点灯するか。調光機能は動作するか。 ・火災報知器、TV端子、ネット回線口が図面通りの位置にあるか。
隠蔽部 点検口(床下・屋根裏) ・(可能なら)懐中電灯で内部を覗き込む。 ・水漏れの跡、カビ臭、基礎のひび割れがないか。 ・ゴミや廃材が放置されていないか。 ・断熱材の脱落や大きな隙間がないか。

不具合発見時の交渉術

  1. 発見した不具合箇所(キズ、汚れ、動作不良など)には、遠慮なくマスキングテープを貼り、その場でスマートフォンで撮影します。
  2. 口頭(「言ったはず」)でのやり取りは、後々のトラブルの元です。必ず施工会社の責任者(現場監督など)に立ち会ってもらい、全ての指摘箇所をリスト化し、「是正(修補)指示書」として書面(またはメール)で共有します。
  3. 【最重要】「引き渡しまでに直しておきます」という言葉を鵜呑みにしてはいけません。是正工事が完了した後、引き渡し前に「指摘箇所がすべて直っているかを確認する日(再検査)」を必ず設けることをその場で合意します。すべての是正が確認できるまで、引き渡し書類にサインしてはいけません。

施工不良?10年保証の重大な落穴

どれほど入念に施主検査を行っても、住み始めてから施工不良が発覚するケースはあります。「床鳴りがしてきた」「冬、なんだか異常に寒い」などです。

その場合、「10年保証があるから安心」と考えていると、思わぬ落とし穴にはまる可能性があります。

まず、引き渡し後に施工不良を発見した場合は、以下の初動を徹底してください。

  1. 証拠の保全(最重要):発見した日付、場所、具体的な状況(例:「雨の翌日、天井にシミを発見」)を時系列で詳細にメモします。欠陥箇所が明確にわかる写真(アップと引き)を複数枚撮影します。
  2. 施工会社への通知:感情的にならず、ステップ1で記録した証拠(写真、メモ)を添えて、施工会社に「書面」(まずはメールや専用フォーム、重大な場合は内容証明郵便)で通知し、現地確認と修補を依頼します。
  3. 契約不適合責任の追及:業者が不誠実な対応(「経年劣化です」「様子を見てください」とうやむやにする)を取る場合、法的な「契約不適合責任」を追及します。

ここで知っておくべきが、「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」による10年保証の真実です。

10年保証の対象は「2つ」だけ

法律で定められた新築住宅の「10年保証」(瑕疵担保責任、現:契約不適合責任)の対象範囲は、以下の2つのみに厳格に限定されています。

  1. 構造耐力上主要な部分:
    基礎、基礎ぐい、壁、柱、小屋組、土台、床版、屋根版、筋交いなど、建物を支える基本的な構造部分。(=家が傾かない、壊れないための部分)
  2. 雨水の浸入を防止する部分:
    屋根、外壁、およびその開口部(窓、ドアなど)、雨水を排除するための排水管。(=雨漏りしないための部分)

この定義が意味することは、非常に重要です。

例えば、この記事で何度も指摘してきた「断熱材の隙間(=冬、図面より明らかに寒い)」「床鳴り」「内装のキズ・クロスの剥がれ」「建具の立て付けが悪い」といった、傾きも雨漏りもないが「生活の質」を著しく損なう施工不良は、原則として10年保証の対象外となる可能性が高いのです。

10年保証は、あくまで「家が傾かないこと」と「雨漏りしないこと」という、居住に関する最低限の安全性を担保する保証に過ぎません。

それ以外の「生活の質」に関わる欠陥は、すべて第4部の「施主検査」と、それ以前の短期の「契約不適合責任」(原則として不適合を知ってから1年以内の通知と、契約書で定められた期間内(例:引渡しから2年)での権利行使)で勝負するしかないのです。

だからこそ、契約前から施工中、そして施主検査までの「予防」が決定的に重要となります。

施工不良・欠陥住宅に関するよくある質問(FAQ)

Q1. 大手ハウスメーカーなら欠陥はゼロですか?

A. 残念ながら、ゼロではありません。

私自身、積水ハウスの工場見学や打ち合わせで、その品質管理体制の素晴らしさには感動していますが、それでも「絶対」はありません。大手ハウスメーカーは品質管理体制が整っていますが、実際に現場で施工するのは地元の職人さんたちです。業界全体の人材不足や、人為的なミスにより、不具合が発生するリスクは常あります。

データ上も、大手メーカーの現場で断熱不良などが指摘されている事実はあります。だからこそ、「大手だから」と依存しすぎず、施主自身が本記事のようなチェックリストで主体的に関与することが、結果的に現場の良い緊張感を生み、品質を高めることにつながります。

Q2. 施工中に不具合を見つけたら、職人さんに直接言っていい?

A. いいえ、それは絶対に避けるべきです。

必ず、すべての窓口である「現場監督」(私の場合、積水ハウスの工藤さん)を通して伝えてください。職人さんに直接指示を出すと、指揮系統が混乱し、責任の所在も曖昧になります。また、それが原因で職人さんとの関係が悪化し(「施主がうるさい」など)、かえって施工品質に悪影響が出る可能性さえあります。

気になった点は写真に撮り、後でまとめて現場監督さんに「ここが図面と違うようなのですが、確認していただけますか?」と、丁重に「確認のお願い」として伝えるのが最もスムーズです。

Q3. ホームインスペクションを入れると、業者と関係が悪くなりませんか?

A. 伝え方次第だと思います。

「御社が信用できないから」というスタンスではなく、「自分も専門知識がないため、専門家の目で一緒に確認してもらうことで、お互いに安心して高品質な家づくりを進めたい。ミスが減れば、御社にとっても手戻りがなくなりメリットがあるはずです」という、「前向きなパートナー」としての姿勢で依頼すれば、問題ないはずです。

むしろ、そうした施主の真剣な姿勢を歓迎し、快く受け入れてくれる業者こそ、自社の施工品質に自信を持っている証拠であり、信頼できるパートナーと言えます。

Q4. 「契約不適合責任」って、具体的にいつまで言えるのですか?

A. 非常に重要なポイントです。法律(民法)では、原則として「不適合(欠陥)を知った時から1年以内」に施工業者に通知(連絡)する必要があります。

ただし、多くのハウスメーカーや工務店では、契約書(工事請負契約約款)の中で、この権利行使の期間を「引き渡しから2年以内」などと短縮しているケースが一般的です。これは法的に有効とされています。

10年保証の対象外である「内装の不具合」や「断熱不良」などは、この「知ってから1年以内(通知)」かつ「引渡しから2年以内(権利行使)」という短期決戦で勝負する必要があります。ご自身の契約書がどうなっているか、必ず確認してください。

※本内容は一般的な法解釈の目安であり、個別の契約や状況によって異なります。必ずご自身の契約書を確認し、不安な場合は「住まいるダイヤル」や弁護士などの専門家にご相談ください。

まとめ:完璧な家づくりは「施主の知識武装」から始まる

本記事で解説してきた通り、施工不良や欠陥は、大手ハウスメーカーであっても、運が悪ければ発生しうる構造的な問題です。

しかし、それは「運」の問題ではなく、施主の「主体的な関与」によって、そのリスクを限りなくゼロに近づけることができる問題でもあります。

これを防ぐ唯一の方法は、施主が「ブランドへの依存」をやめ、自ら「知識武装」することに他なりません。

  • 業者選定(第1部)で、業者の「性能」と「誠実さ」を客観的に見抜くこと。
  • 契約(第2部)で、図面と契約書の「曖昧さ」を徹底的に排除し、法的な防衛線を張ること。
  • 施工中(第3部)に、「不可逆なポイント」(基礎、断熱、防水)を自らの目で監視すること。
  • 竣工検査(第4部)で、「契約不適合」を一つも見逃さず指摘し、是正させること。
  • 法的知識(第5部)で、「10年保証の真実」を理解し、短期決戦となる不具合に備えること。

これらの主体的な関与と、信頼できるパートナー(私にとっては積水ハウスの橋爪店長や工藤さんのようなチーム)との密なコミュニケーションこそが、現場の品質を高め、施工不良や「欠陥だらけ」の家を避けるための、最も確実で、唯一の道です。

そして、これだけ説明しておいて恐縮ですが、私は積水ハウスのスペシャリスト達を心から信頼しているので、たまにコーヒーを差し入れしつつ写真を撮りに行くぐらいというオチですw

 

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  • この記事を書いた人
プロフィール

北川 晴夫(積水ハウス 施主)

株式会社リバティアース代表取締役。 現在、積水ハウスで自宅を建築中(2026年3月完成予定)の「現役オーナー」です。「絶対に後悔したくない」という想いから、元店舗経営者(4店舗の運営管理経験)の視点も活かし、ハウスメーカー各社を徹底比較。最終的に積水ハウスの「人」の誠実さと「技術」の圧倒的なレベルの違いに感動し、このリアルな体験を共有するため「積水ハウス ご紹介割引の窓口」を設立しました。当サイト経由のご相談で、公式制度にはない「3%以上の紹介割引」の実現と、私が全幅の信頼を寄せる橋爪店長による「最大限の交渉サポート」を、現役オーナーとして全力でバックアップします。