こんにちは。
積水ハウス ご紹介割引の相談窓口、運営者の北川晴夫です。
「木の温もりあふれる住友林業の家、デザインは最高だけど、やっぱり寒いのかな?」
一生に一度の大きな買い物である家づくり。
そんな不安を抱えて、スマートフォンの画面をスクロールしては、ため息をついていませんか。
その気持ち、とてもよく分かります。
私自身、積水ハウスで鉄骨造の「イズ」という商品を建てる際、同じような悩みに直面しました。
「鉄骨は木造より寒い」という定説がある中で、どうすれば家族が冬でも裸足で過ごせるような暖かい家になるのか。
断熱性や気密性(C値・UA値(断熱・気密の基礎))については、まるで受験勉強かのように徹底的に調べ上げ、営業担当の積水ハウスの店長や設計士さんと何度も何度も議論を重ねました。
特に、住友林業が得意とする大開口の「ビッグフレーム(BF)構法」は、壁一面を窓にするようなダイナミックな設計が魅力ですが、物理的な側面から見れば、窓が大きくなる分、どうしても外気の影響を受けやすくなるという宿命を背負っています。
窓は「熱の出入り口」と言われるほど、住宅の断熱性能において最も脆弱なウィークポイントだからです。
私の経験から断言できることは、どんなにブランド力のある優れたハウスメーカーであっても、カタログ通りの「標準仕様」のままでは、真冬の底冷えや窓際のヒンヤリ感といった「寒さ」のリスクを完全には排除できないということです。
しかし、そこで諦める必要はありません。
正しい知識を持って、適切なオプション選択(=断熱への投資)を行えば、大開口の開放感と、Tシャツ一枚で過ごせるような快適な温熱環境は十分に両立可能なのです。
この記事では、積水ハウスオーナーであり、元店舗経営者として数々の建築に関わってきた私が、施主という同じ目線に立ち、住友林業の家が「寒い」と言われる物理的な理由と、その具体的な対策について、メーカーへの忖度なしで徹底的に解説します。
これから住友林業で契約を考えている方、あるいは寒さに悩んでいる施主様にとって、後悔のない家づくりのバイブルとなるよう、私の知識をすべて詰め込みました。
ぜひ最後までお付き合いください。
記事のポイント
- 「住友林業の家は寒い」という口コミが生まれる原因
- 窓、床、換気システムなど場所ごとの具体的な寒さ対策
- 断熱等級やUA値など、契約前に確認すべき数値の目安
- 積水ハウス施主から見た、デザインと快適性を両立させるための投資戦略
住友林業の家は寒い?口コミの真偽と原因
Google検索で「住友林業」と入力すると、「寒い」というキーワードが出てきて、クリックするのをためらってしまった経験はありませんか?
「火のない所に煙は立たない」と言いますが、実際のところ、この評判には物理的な根拠があるのでしょうか。
結論から言えば、住友林業の家自体の性能が低いわけではありません。
しかし、住友林業が提案する「ライフスタイル(大空間)」と「標準仕様」の間に、断熱性能上のギャップが生じやすい構造的な要因が存在するのです。
まずは、なぜ「寒い」と感じてしまうのか、そのメカニズムを紐解いていきましょう。
ビックフレームの大開口と窓が寒い理由
住友林業最大の魅力であり、多くの施主が契約の決め手とするのが、特許技術である「ビッグフレーム(BF)構法」による圧倒的な大空間と大開口です。
一般的な在来工法の木造住宅では筋交い(耐力壁)が必要になる部分でも、BF構法なら太い柱(ビッグコラム)だけで建物を支えることができるため、幅数メートルにも及ぶ巨大な窓や、柱のない広々としたリビングを実現できます。
一度展示場であの開放感を見てしまうと、「この家で暮らしたい!」と虜になってしまう気持ち、私も本当によく分かります。
しかし、冷酷な物理法則として、この「大開口」こそが、寒さを招く最大の要因になり得るのです。

住宅の断熱性能を語る上で避けて通れないのが、「熱貫流率(U値)」という指標です。
これは「熱の通りやすさ」を表す数値で、低いほど断熱性能が高いことを意味します。
一般的な高性能断熱材を充填した「壁」の熱貫流率が0.3~0.5 [W/(㎡・K)]程度であるのに対し、一般的な「窓(アルミ樹脂複合サッシ+ペアガラス)」の熱貫流率は2.33 [W/(㎡・K)]程度です。
単純計算で、窓は壁の約5倍~8倍も熱を通しやすいのです。
つまり、ビッグフレーム構法で窓を大きくすればするほど、断熱性能の高い「壁」の面積が減り、熱がダダ漏れになる「窓」の面積が増えることになります。
【熱の流出経路の真実】
一般社団法人日本建材・住宅設備産業協会のデータによると、冬場の暖房時、家の中から逃げていく熱のなんと58%は「開口部(窓やドア)」から流出しているとされています。
さらに問題なのが「コールドドラフト現象」です。
これは、暖房で暖められた室内の空気が、冷たい窓ガラスやサッシに触れて急激に冷やされ、重くなって床面を這うように足元へ流れてくる現象のことです。
「エアコンの設定温度は25℃にしているのに、足元だけがスースーして寒い」
「窓際に近づくと、冷気が降りてくるのを感じる」
これらはすべて、窓の断熱性能不足によるコールドドラフトが原因です。

住友林業の標準仕様(地域によりますが)で採用されることが多い「アルミ樹脂複合サッシ」は、外気側に熱伝導率の高いアルミを使用しているため、外の冷たさを室内に伝えやすく、この現象を助長してしまいます。
デザイン重視で大開口を採用するならば、窓の断熱対策は「推奨」ではなく「必須」と考えるべきでしょう。
◆北川のワンポイントアドバイス
私も積水ハウスで設計する際、リビングに大きな掃き出し窓を採用したかったので、このコールドドラフト対策にはかなり気を使いました。
積水ハウスの鉄骨住宅「イズ」でも、大開口は魅力の一つですが、標準のままで窓を大きくすると寒くなるのは自明の理です。
住友林業で大開口を採用する場合、標準仕様の窓のままでは「寒い」と感じるリスクが高いと認識しておいた方が良いでしょう。
「開放感」と「暖かさ」は、課金なしには両立しないトレードオフの関係にある。ここが最初の、そして最大の悩みどころですね。
冬の吹き抜けとリビング階段の寒さ対策
大開口とセットで採用されることが多いのが、「吹き抜け」や「リビング階段」です。
1階と2階をつなぐことで空間に縦の広がりを持たせ、家族のコミュニケーションを促進する素敵な間取りですが、温熱環境の視点で見ると、これらもまた「寒さ」の原因となりやすい要素です。
ここでも物理の法則が働きます。
空気には「暖かい空気は密度が小さく軽いため上昇し、冷たい空気は密度が大きく重いため下降する」という性質があります。
冬場、せっかくエアコンで暖めた空気は、吹き抜けやリビング階段という「煙突」を通って、どんどん2階の天井付近(居住域外)へ逃げていってしまいます。
その一方で、2階の窓や壁で冷やされた空気は、重くなって1階のリビングへ滝のように降り注ぎます。
その結果、1階のリビング、特に家族がくつろぐソファや床付近には常に冷たい空気が溜まり続ける「温度成層」ができあがります。
「顔はのぼせるほど熱いのに、足先は氷のように冷たい」
これが、対策なしで吹き抜けを採用した場合の冬の典型的な失敗例であり、住み始めてから最も後悔するポイントの一つです。
この問題を解決するためには、空気の流れをコントロールする以下の3つの対策が有効です。
【吹き抜け・リビング階段の3大対策】
- シーリングファンの設置:
天井付近に溜まった暖気を、ファンの力で強制的に床面へ押し戻し、室内の空気を撹拌(かくはん)して温度ムラを解消します。インテリアとしても優秀ですが、機能面でも必須アイテムです。 - 床暖房の採用:
「頭寒足熱」を実現する最強の設備です。エアコンのように温風で空気を暖めるのではなく、床面からの「ふく射熱(遠赤外線)」で直接体を温めるため、上昇気流の影響を受けにくく、低い室温でも快適に過ごせます。 - 階段への扉やロールスクリーンの設置:
2階からの冷気(コールドドラフト)の降下を物理的に遮断します。設計段階で「寒さ対策」として、階段の上り口に引き戸やロールスクリーンを設置できる下地を入れておくことを強くおすすめします。
第三種換気の吸気口から入る冷気
家づくりにおいて、間取りやデザインに比べて見落とされがちなのが「換気システム」の種類です。
しかし、住んでからの「寒さ」に直結するのは、実はこの換気システムだったりします。
日本の住宅では、シックハウス症候群対策として、建築基準法により「24時間換気システム」の設置が義務付けられています。
この換気システムには、大きく分けて「第一種換気」と「第三種換気」があります。
住友林業の標準仕様(地域や商品によりますが)で採用されることが多いのが、コストを抑えられる「第三種換気」です。
| 種類 | 仕組み | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| 第一種換気 (熱交換型) |
給気(入る空気)と排気(出る空気)の両方を機械ファンで行う。 | 熱交換素子により、排気する空気の熱を回収して給気に移すため、室温に近い温度で換気ができる。 | 導入コスト・維持費(電気代・フィルター交換)が高い。ダクト配管が必要。 |
| 第三種換気 | 排気のみ機械ファンで行い、給気は各部屋の給気口から自然に行う。 | 導入コストが安く、構造がシンプルでメンテナンスが楽。 | 外気の冷たさがそのまま室内に入ってくる。給気口付近が寒くなる。 |
第三種換気の最大の問題点は、壁に設けられた「吸気口(給気口)」から、外の空気をそのままダイレクトに室内に取り込んでしまうことです。
通称「パッコン」などと呼ばれるこの吸気口は、フィルターを通すとはいえ、断熱的な処理はされていません。
つまり、真冬の氷点下の空気が、リビングや寝室に24時間絶え間なく流入し続けるのです。
「ソファでくつろいでいると、壁の穴から冷たい風が来て寒い」
「寒すぎて換気口を閉じてしまった(※換気不足になり危険なので絶対にやめてください!)」
こういった不満は、第三種換気を採用している住宅で非常によく聞かれます。
寒がりな方や、リビングの快適性を重視する方にとって、この「冷たい外気の侵入」は、じわじわと体温を奪うボディブローのように効いてきます。
24時間換気システムの影響
先ほど触れたように、24時間換気システムは法律で止められない設備であり、家中の空気が2時間に1回すべて入れ替わる計算(換気回数0.5回/h)で稼働し続けています。
これは、冬場において「せっかく暖めた室内の空気を2時間に1回捨てて、代わりに冷たい外気に入れ替えている」ことと同義です。
特に、住宅の「気密性能(C値)」が低い状態で第三種換気を行っていると、事態はさらに悪化します。
本来、第三種換気は「排気ファンで室内の気圧を下げ、給気口から計画的に空気を取り入れる」システムですが、家に隙間が多い(C値が高い)と、給気口以外の隙間(窓枠やコンセントボックスなど)から勝手に外気が入ってくる「漏気(ろうき)」が発生します。
これでは、足元を冷やす原因となるだけでなく、冷暖房効率も著しく低下してしまいます。
住友林業で快適な冬を過ごすためには、換気システムの見直しも重要です。
例えば、オプションで第一種熱交換換気(仕組みとメリット)に変更することで、換気による熱ロスを大幅に減らすことができます。
熱交換型なら、排気する暖かい空気の熱エネルギーを回収(熱交換率80%〜90%程度)して、入ってくる冷たい空気に移すため、室温の変化を最小限に抑えられます。
初期費用はかかりますが、ランニングコスト(冷暖房費)の削減と、何より「冷たい風が入ってこない」という快適性は、何にも代えがたいメリットです。
【積水ハウスの場合】
ちなみに私が建てた積水ハウスでは、「アメニティー換気システム」や「SMART-ECS(スマートイクス)」といった熱交換型の換気システムが提案されました。
これは天井設置型で、花粉やPM2.5を高性能フィルターで除去してくれるだけでなく、冬場の冷気侵入を防ぐ意味でも非常に強力です。
私は迷わず採用しましたが、実際にモデルハウス等で体感すると、空気の質と温度感が全く違うことに驚かされます。
住友林業でも同様のシステムは導入可能ですので、ぜひ検討リストに加えてください。
玄関やお風呂の寒さと断熱材のカビリスク
リビングは暖かくても、一歩廊下に出ると寒い、お風呂場が凍えるように寒い、という「部屋間の温度差」は、急激な血圧変動を引き起こす「ヒートショック」の原因となり、高齢者だけでなく若年層にとっても大変危険です。
住友林業の家でも、特に「玄関」と「お風呂」は構造的に寒くなりやすいポイントであり、注意が必要です。
玄関の寒さ:
玄関は「土間(コンクリート)」があり、基礎断熱(基礎の立ち上がりに断熱材を貼る工法)をしていない場合、床下からの冷気がコンクリートを通じてダイレクトに伝わりやすい場所です。
また、玄関ドア自体の断熱性能も重要です。玄関ドアは壁に比べて断熱性が低いため、デザイン重視で断熱性能の低い(K4仕様などの)ドアを選ぶと、そこから大量の熱が逃げていき、玄関ホール全体が冷蔵庫のようになってしまいます。
お風呂の寒さ:
ユニットバスの床下は、基礎断熱処理が甘くなりがちな箇所でもあります。
ユニットバスは魔法瓶浴槽などで保温性は高まっていますが、洗い場の床や空間自体を温めるわけではありません。
また、換気のためにと大きな窓(ジャロジー窓など)を設置すると、断熱性が著しく低下し、コールドドラフトの発生源となります。
裸になる場所が一番寒いというのは、健康リスク直結の問題です。
さらに怖いのが「断熱材のカビ(内部結露)」のリスクです。
お風呂場や洗面所など湿気の多い場所で、断熱施工(特に防湿気密シートの施工)に不備があると、室内の湿気が壁の中に入り込み、外気で冷やされた断熱材付近で結露(水滴)が発生します。
住友林業で採用されているグラスウール断熱材は、水に濡れると綿あめのように縮んでしまい、断熱性能を失うばかりか、カビの温床となります。
「新築の時は暖かったのに、数年経ってから急に寒くなった」と感じる場合、壁の中で断熱材がカビて垂れ下がっている(断熱欠損している)可能性もゼロではありません。
住友林業は施工品質が高いメーカーとして知られていますが、水回りの断熱・気密施工については、施工中の現場確認時などに、現場監督にしっかりと対策状況を確認しておきたい重要ポイントです。
無垢床なら床暖房いらない?実際のところ
住友林業の代名詞とも言えるのが、足触りの良い「無垢床(むくゆか)」です。
展示場で営業担当者から、こんな説明を受けたことはありませんか?
「無垢の木は空気を多く含んでいるから、合板フローリングのようにヒヤッとしないんです。だから床暖房はいらないですよ」
確かに、無垢材(特にパインや杉などの針葉樹)は熱伝導率が低く、触れた瞬間の体温の奪われ方(接触温冷感)はマイルドです。
表面がコーティングされた合板フローリングのような、氷のような冷たさは感じにくいでしょう。
しかし、あえて言わせてください。「冷たくない」と「暖かい」は全くの別物です。
どんなに熱伝導率の低い木材であっても、熱源ではありません。
真冬、LDKの室温が下がれば、物理法則に従って無垢床の表面温度も室温と同じレベルまで下がります。
床暖房なしで、足元からポカポカと暖かくなることは物理的にあり得ないのです。
特に、前述した吹き抜けや高天井を採用する場合、エアコン暖房だけでは暖かい空気が上に逃げてしまい、床付近は寒くなりがちです。
この状態で床暖房がないと、いくら無垢床でも足元の冷えを感じ、結局スリッパや厚手の靴下が手放せなくなってしまいます。
◆北川のワンポイントアドバイス
私個人の見解としては、吹き抜けや高天井を採用するなら、無垢床であっても「床暖房」は必須級の装備だと考えます。
エアコンの温風は上に行きますが、床暖房は「ふく射熱」で部屋全体をムラなく温めてくれます。
何より、住友林業の最大の魅力である「木の質感」を、素足で直接感じながら、じんわりとした暖かさを得られるのは、他では味わえない至福の体験です。
「床暖房いらない」という営業トークを鵜呑みにせず、ご自身の寒がり度合いや、普段スリッパを履く生活スタイルかどうかなどを踏まえて慎重に検討してください。
床暖房は後からリフォームで入れるのが非常に困難で高額になる設備です。迷ったら「入れておく」のが後悔しないための鉄則です。
住友林業の家は寒いと後悔しないための断熱性能
ここまで「なぜ寒くなるのか」というネガティブな側面を見てきましたが、ここからは「どうすれば寒くない家になるのか」、具体的なスペックや数値の面から対策を掘り下げていきます。
契約のハンコを押す前に、以下のチェックポイントを必ず確認し、見積もりに反映させてください。
これを知っているかいないかで、入居後の快適性は天と地ほどの差になります。
断熱材標準仕様と断熱性能のリアル
まず、住友林業の標準的な断熱仕様を正しく把握しましょう。
一般的に、住友林業の壁や天井には「高性能グラスウール(24kなど)」が採用されています。
これは非常にコストパフォーマンスに優れ、吸音性や不燃性も高い優秀な断熱材ですが、現場で大工さんが詰め込むため、施工技術によって性能に差が出やすいという特徴があります。
住友林業では「360° TRIPLE 断熱」というキャッチコピーで、壁・天井・床の断熱をアピールしています。
しかし、数値としての「UA値(外皮平均熱貫流率)」を見ると、標準仕様の実力値は概ね0.4~0.6 [W/(㎡・K)]前後となるケースが多いようです。
この数値は、住宅性能表示制度における断熱等級で言えば「等級5(ZEH基準)」相当です。
一昔前の「等級4(平成28年基準)」と比較すれば十分に高性能ですが、近年、断熱性能のインフレが進んでおり、競合他社(例えば一条工務店など)がUA値0.2台(等級6~7)を標準化している現状と比較すると、「ごく一般的な性能」と言わざるを得ません。
また、2025年4月からは省エネ基準への適合が義務化され、等級4が「最低ライン」となります。つまり、等級5は「やっとスタートラインより少し上」というレベルになりつつあるのです。
【用語解説:UA値とは?】
UA値(外皮平均熱貫流率)とは、家の外皮(屋根・壁・窓・床)全体から、どれくらいの熱が逃げていくかを表す数値です。
数値が小さいほど、熱が逃げにくく、断熱性能が高いことを意味します。
・等級4(省エネ基準):0.87以下(6地域)
・等級5(ZEH基準):0.60以下(6地域)
・等級6(HEAT20 G2):0.46以下(6地域)
「標準仕様だから大丈夫」と過信せず、自分が建てる地域の気候に合った性能が出ているか、営業担当者に依頼してUA値のシミュレーション結果を必ず確認してください。
断熱材グレードアップと寒冷地仕様の差額
もし、標準仕様の断熱性能(等級5相当)に不安がある場合、住友林業では断熱仕様の「グレードアップ」が可能です。
ここにお金をかけることが、将来の光熱費削減と快適性への投資になります。
具体的には、以下のようなオプションがあります。
- 断熱材の厚みを増やす:
壁や天井のグラスウールの密度を上げたり、厚みを2倍にしたりするオプションです。特に屋根(天井)断熱の強化は、夏の暑さ対策にも有効です。 - 寒冷地仕様に変更する:
関東や関西などの温暖な地域(6地域など)であっても、北海道などの寒冷地(1~2地域)向けの仕様に変更することができます。基礎断熱の採用や、より高性能なサッシへの変更が含まれることが多く、家全体の魔法瓶性能を底上げする非常に有効な手段です。
この「寒冷地仕様への変更」や「断熱強化」にかかる費用(差額)は、建物の大きさやプランによりますが、数十万円〜100万円程度の追加で済む場合が多いようです。
これを高いと感じるか安いと感じるかですが、床暖房を全室に入れたり、あとから内窓リフォームをしたりする費用に比べれば、新築時の断熱強化は最もコストパフォーマンスが良い投資です。
特に効果的なのが窓(サッシ)の断熱性能を上げる考え方です。
先述の通り、熱の最大の逃げ道は窓です。
標準が「アルミ樹脂複合サッシ」の場合、これを「オール樹脂サッシ(例:YKK AP APW330/430など)」や「トリプルガラス」に変更するだけで、UA値は改善し、体感温度は劇的に変わります。
キッチンやトイレのグレードを一つ落としてでも、窓のグレードは上げるべきだと私は強く推奨します。
断熱等級6や断熱等級7は必要か
最近、YouTubeやSNSで「断熱等級6(HEAT20 G2)」や「断熱等級7(HEAT20 G3)」といった言葉をよく耳にするようになりました。
これらは、国が定める基準よりもさらに高い、民間団体(HEAT20)が推奨する水準です。
住友林業で家を建てる際、果たしてどこまでの性能を目指すべきなのでしょうか。
結論から言うと、「等級6(UA値0.46以下)」は目指すべき現実的なラインだと私は考えます。
2025年の省エネ基準適合義務化以降、住宅の資産価値の基準は間違いなく上がります。
これから30年、40年と住む家であれば、将来的な資産価値の維持や、電気代高騰へのリスクヘッジを考慮して、等級6程度の性能は確保しておきたいところです。
等級6があれば、冬場のおおむねの最低体感温度が13℃を下回らない環境が作れるとされており、ヒートショックのリスクを大幅に低減できます。
【参考データ】
国土交通省の資料によると、2025年4月以降、原則すべての新築住宅に省エネ基準(等級4)への適合が義務付けられます。
さらに2030年には、ZEH基準(等級5)が最低水準となる予定です。
今のうちに等級6を目指しておくことは、将来の「既存不適格化」を防ぐ意味でも重要です。
(出典:国土交通省『省エネ住宅』ポータルサイト)
一方で、等級7(最高等級)までいくと、壁の厚みが極端に増して室内が狭くなったり(付加断熱が必要になるため)、建築コストが跳ね上がったりと、デメリットも顕在化してきます。
また、温暖な地域で日射取得(冬に太陽の熱を取り入れること)を考慮せずに、ただ闇雲に断熱だけを強化しすぎると、逆に夏場に熱がこもって夜になっても室温が下がらない「オーバーヒート」のリスクもあります。
「数値スペック競争」に陥るのではなく、住友林業の設計士さんと相談し、
「このリビングの大窓を採用するなら、ここはトリプルガラスにしないと寒いですよ」
「南側の窓は日射取得型のガラスにして、北側は断熱重視型にしましょう」
といった具体的なアドバイスをもらいながら、コストと性能のバランスが良いポイント(等級5の上位〜等級6付近)を探るのが賢明です。
平屋でも注意したい寒さのポイント
階段がなく、ワンフロアで生活できる「平屋」は、老後の生活もしやすく人気のスタイルですが、寒さ対策においては2階建てとは違った注意点があります。
平屋は、同じ延床面積の2階建てに比べて、構造上「基礎の面積」と「屋根(天井)の面積」が大きくなります。
これは、地面(床下)からの冷気の影響を受けやすく、かつ、暖まった空気が逃げていく天井の面積も広いことを意味します。
つまり、2階建てよりも外皮面積が大きくなるため、熱損失が増えやすいのです。
住友林業で平屋を建てる場合は、以下のポイントを重点的にチェックしてください。
【平屋の寒さ対策チェックリスト】
- 床断熱の強化:
地面からの底冷えを防ぐため、床の断熱材の厚みを標準よりも厚くする。または、基礎断熱を採用して床下空間を室内と同じ環境にする。 - 天井断熱の強化:
小屋裏(屋根裏)空間が広くなる場合、夏は太陽熱で灼熱になり、冬は室内の熱が逃げやすくなります。天井断熱はケチらず、可能な限り厚く施工してもらいましょう。 - 中心部の採光と暖房:
平屋は建物の中心部が窓から遠くなり、暗く寒くなりがちです。トップライト(天窓)や勾配天井を利用して日射を取り込む工夫や、床暖房のゾーニングを工夫することが重要です。
住友林業の断熱・寒さ対策に関するよくある質問(FAQ)
Q1. 住友林業で「寒くない家」を建てるための最優先オプションは何ですか?
A. 最も費用対効果が高く、最優先すべきなのは「窓(サッシ)のグレードアップ」です。
標準仕様がアルミ樹脂複合サッシの場合、これを断熱性能の高い「樹脂サッシ」や「トリプルガラス」に変更することを強くおすすめします。
家全体の熱の半分以上は窓から逃げていきます。壁の断熱材を厚くするよりも、窓の性能を上げる方が、結露防止やコールドドラフト対策としても効果を実感しやすく、体感温度は劇的に変わります。
Q2. 全館空調システム「エアドリーム ハイブリッド」を採用すれば寒くないですか?
A. 全館空調は家中の温度差をなくすため、廊下や脱衣所もリビングと同じように暖かく快適になります。ヒートショック対策としては非常に優秀です。
しかし、全館空調は常に気流が発生するため、人によっては風が直接当たって寒く感じたり、湿度が下がって過乾燥になりやすかったりします。
加湿対策と併用することで、非常に快適な環境を作れますが、温風による暖房が苦手な方や、足元の冷えが特に気になる場合は、床暖房との併用も検討してください。
Q3. 積水ハウスと住友林業、断熱性能が良いのはどっちですか?
A. 標準仕様の数値(UA値)だけで比較すると、両社ともZEH基準レベル(等級5相当)で大きな差はありません。どちらもオプションで上位等級(等級6以上)に対応可能です。
ただし、構造(鉄骨vs木造)や断熱工法(積水ハウスのぐるりん断熱など)の違いがあるため、一概には言えません。
「どちらのメーカーを選ぶか」という会社単位の比較よりも、ご自身のプランで「どのグレードのサッシや断熱材を選ぶか」の方が、実際の暖かさには大きく影響します。
どちらを選んでも、適切な断熱オプションを採用すれば暖かい家は作れます。
Q4. リビング階段に扉をつけるとデザインが損なわれませんか?
A. 確かに開放感は多少減りますが、冬の寒さ対策としては非常に有効です。
最近では、枠(フレーム)の目立たない透明なガラス戸や、アクリルパネルの引き戸など、視線を遮らずに空間を仕切れるおしゃれな建具も増えています。
また、使用しないときは壁や天井にスッキリ収納できるロールスクリーンなら、普段の開放感を損ないません。
設計士さんに「寒さ対策とおしゃれさの両立」を相談してみてください。
積水ハウス施主が考える住友林業の家は寒い説
最後に、積水ハウスの施主である私から見た「住友林業は寒い」説についての見解を、本音でお話しします。
正直に申し上げますと、「住友林業だから寒い」のではなく、「大開口で開放的な間取りにするなら、それ相応の断熱課金をしないと寒くなるのは当たり前」というのが真実だと思います。
私が選んだ積水ハウスも、鉄骨造は大開口が得意ですが、鉄は木よりも熱を伝えやすいため、断熱には非常に気を使っています。
積水ハウスには「ぐるりん断熱」という、家全体を断熱材で包み込む標準仕様があり、基礎断熱や気密施工にも独自の技術があります。
また、窓サッシについても「超高断熱アルミ樹脂複合サッシ(SAJサッシ)」などが採用され、断熱性能を高める努力をしています。
それでも、大開口のリビングを作る際は、床暖房を入れたり、断熱仕様を確認したりと、施主側のリテラシーが求められました。
住友林業の「ビッグフレーム構法」は、木造でありながら鉄骨並みの大空間を実現できる素晴らしい技術です。
しかし、そのメリット(大空間)を享受するためには、デメリット(断熱低下)を補うためのコスト(オプション費用)が必要です。
「高いお金を払って住友林業にしたのに寒い!」という口コミの多くは、標準仕様(アルミ樹脂複合サッシや第三種換気など)のままで、無理な大開口プランを通してしまったケースではないかと推測します。
◆北川の正直な感想
住友林業さんの「木の家」の雰囲気、私も大好きです。
あの無垢床の足触りや、木質感あふれるデザインは唯一無二ですよね。
ただ、もし私が住友林業で建てるとしたら、絶対に以下のオプションを採用します。
1. 窓は全て「樹脂サッシ+トリプルガラス」に変更する
これが最優先です。ここをケチると全てが台無しになります。
2. リビングには迷わず「床暖房」を入れる
無垢床×床暖房は最強の組み合わせです。冬のQOLが爆上がりします。
3. 換気システムは「第一種熱交換型」にする
冷たい外気を入れない。これだけで体感温度が全く違います。
ここまでやれば、住友林業のデザイン性を保ったまま、積水ハウスや一条工務店にも負けない快適な家ができるはずです。
デザイン(大開口)というメリットを享受するには、断熱(窓・設備)への投資という対価が必要です。
そこさえケチらなければ、住友林業の家は決して寒くありませんし、最高に居心地の良い住まいになるはずです。
ハウスメーカー選びにおいて、デザインと性能はトレードオフになりがちですが、正しいオプション選択で両立は可能です。
カタログスペックを鵜呑みにせず、自らの生活スタイルに合わせて能動的に「温熱環境」をデザイン(オプション選定)する賢明さが求められます。
ぜひ、ご自身の優先順位と予算を照らし合わせ、納得のいく「暖かさ」を手に入れてください。
【関連リンク】
私が積水ハウスを選んだ際も、仕様決定には多くの時間を費やしました。
断熱・気密の設計で「寒い家」を避けるための考え方や、現場でチェックすべきポイントは、以下の記事でも体系的にまとめていますので、比較検討の参考にしてください。






