住友林業は寒いって本当?UA値/C値・断熱等級・窓仕様から快適性を見抜くチェック法

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こんにちは。

住まいをつなぐ「すまつな」運営者の北川です。

「住友林業の家、展示場で見て一目惚れしました。あの木の質感、広々としたリビング、最高ですよね。でも…ネットで検索すると『寒い』って出てきて、正直ビビってます。」

そんなご相談をいただくことが最近増えてきました。

わかります。
痛いほどわかります。

一生に一度の家づくり、デザインだけで選んで後悔したくない。

でも、憧れの「木の家」も諦めきれない。

その葛藤、まさに私が家づくりをしていた時と同じです。

実は、私も最終的に積水ハウスを選びましたが、検討初期には住友林業さんも有力候補の一つでした。

あの洗練されたデザインと「木」のブランド力は、やはり魅力的ですからね。

しかし、複数のハウスメーカーを徹底的に比較し、構造や断熱の数値を鬼のように調べ上げた今だからこそ言えることがあります。

「住友林業は寒い」という噂には、感情論ではない、明確な「物理的な理由とメカニズム」が存在するということです。

この記事では、住友林業の構造的特性や標準仕様の裏側を深掘りし、なぜ「寒い」と言われることがあるのか。

その真偽と対策について、いち施主としてのリアルな視点で、包み隠さず解説します。

記事のポイント

  • 住友林業のビッグフレーム構法がもたらす「大開口」と「寒さ」のトレードオフ関係
  • カタログには載らない標準仕様(窓・換気)に潜む冷気侵入のリスクと対策
  • 断熱等級6・7を目指すために必要なコストと具体的なオプション内容
  • 「寒くない家」を実現するための積水ハウスの断熱仕様との比較視点

住友林業は寒い?噂の真相を検証

インターネットやSNSで見かける「住友林業は寒い」「冷える」という口コミ。

これは単に「暖房をつけていないから」といった個人の感想レベルの話なのでしょうか?

それとも、家の構造そのものに起因する要因があるのでしょうか。

まずは、住友林業のアイデンティティである「木」と、独自の「構法」という観点から、その真相を物理的に検証していきます。

なお、両メーカーの総合的な比較については、以下の記事でも詳しく解説しています。

参考記事:積水ハウスと住友林業どっちがいい?施主が本音で徹底比較

「木の家は暖かい」の誤解

木造住宅だから暖かいとは限らない。現代の家は仕様で決まることを示すイラスト解説

住宅展示場に行くと、営業担当の方からこんな説明を受けることがあります。

「木材はコンクリートや鉄に比べて熱を伝えにくい素材です。だから木の家は暖かいんですよ。」

この説明、半分は正解ですが、現代の住宅においては「誤解を招く」表現でもあります。

確かに素材単体で見れば、木材の熱伝導率はコンクリートの約12分の1、鉄の約480倍も「熱を伝えにくい」性質を持っています。

触れた時にヒヤッとしないのは、この性質のおかげです。

しかし、ここで冷静になって考えてみてください。

「柱(構造材)が木であること」と「家全体が魔法瓶のように暖かいこと」は、全く別の話です。

現代の高気密・高断熱住宅において、室内の暖かさを決定づけるのは、柱の素材そのものよりも、以下の3つの要素が圧倒的に重要になります。

要素 なぜ重要なのか
① 断熱材の性能 壁・天井・床の中に、「何」が「どれくらいの厚み」で入っているか。
(グラスウールなのか、ウレタンフォームなのか)
② 窓(開口部)の性能 熱の出入り口となる窓から、どれだけ熱を逃がさないか。
(サッシの材質やガラスの枚数)
③ 気密性能(C値) 家に隙間がどれだけあるか。
(隙間風が入れば、いくら断熱しても意味がない)

つまり、いくら構造体が木であっても、壁の中の断熱材が薄かったり、窓の性能が低かったり、隙間だらけだったりすれば、その家は間違いなく「寒い家」になります。

住友林業の家が「寒い」と感じられるケースがあるのは、「木造だから無条件に暖かいはずだ」という消費者の情緒的な期待値に対し、実際の断熱・気密スペック(特に標準仕様)が、近年台頭している「超」高断熱住宅メーカーと比較して、そこまで高く設定されていないというギャップが大きな原因と言えるでしょう。

BF構法の大開口と熱損失の関係

住友林業を選ぶ最大の理由、それはやはり特許技術である「ビッグフレーム(BF)構法」ではないでしょうか。

一般的な木造軸組工法の柱(105mm角)に比べて、約5倍の太さ(560mm幅)を持つビッグコラム(大断面集成柱)を使用することで、木造とは思えない強靭なラーメン構造を実現しています。

大空間の代償としての「熱損失」

このBF構法の最大のメリットは、耐力壁(筋交いなどが入った壁)を減らしても耐震性を確保できる点にあります。

その結果、壁一面を天井まで届くような巨大な窓にする「大開口」や、柱のない広々とした「大空間LDK」が可能になります。

しかし、ここに温熱環境における決定的なジレンマが存在します。

【重要】デザインと性能のトレードオフ

住宅において、熱の出入りが最も大きいのは「壁」でも「屋根」でもなく、「窓(開口部)」です。
冬場、暖房でせっかく暖めた熱の約50%〜60%は、窓から外へ逃げていくと言われています。

(出典:環境省『家庭でできる省エネ対策』)

ビッグフレーム構法の魅力である大開口窓から熱の50%以上が逃げてしまう原因解説図

物理的な話をすると、高性能な断熱材が充填された「壁」の熱貫流率(U値:熱の通しやすさ)は非常に低い(=熱を通さない)ですが、どんなに高性能な「窓」であっても、壁に比べれば数倍から十数倍も熱を通しやすいのです。

つまり、BF構法の強みを最大限に活かして「窓だらけの開放的なリビング」を作れば作るほど、家の断熱性能(UA値)は悪化し、熱が逃げやすくなるという宿命にあります。

誤解しないでいただきたいのは、「住友林業の家だから寒い」のではありません。

「BF構法が可能にする『大開口・大空間』を採用しながら、それに見合うだけの強烈な断熱強化(窓のグレードアップ等)を行わなかった場合に、物理的に寒くなる」というのが、真実なのです。

寒さを感じる主な原因と標準仕様

では、具体的にどの部分が「寒さ」の直接的な犯人なのでしょうか?

私が資料を読み込み、多くのオーナー様の声を徹底的にリサーチした限り、断熱材そのものよりも影響度が大きいとされる「窓(サッシ)」と「換気システム」、そして「気密性」の3点に、寒さの原因が潜んでいることが多いです。

アルミ樹脂複合サッシの限界

住友林業の標準的な仕様(地域や商品、契約時期によりますが)では、窓サッシに「アルミ樹脂複合サッシ」が採用されることが一般的です。

これは、室外側にアルミ、室内側に樹脂を使った、耐久性と断熱性のバランスを取ったサッシです。

なぜアルミ複合だと寒くなるのか?

アルミは、熱伝導率が非常に高い(熱を伝えやすい)金属です。

フライパンや鍋に使われることからも分かる通り、熱しやすく冷めやすい素材です。

冬場、外気温が氷点下になれば、外気に晒されているアルミ部分はキンキンに冷えます。

その冷たさは、室内側の樹脂部分との接合部などを通じて、サッシ枠周辺の空気を冷やします。

冷やされた空気は重くなり、窓から床に向かって「ヒューッ」と流れ落ちていきます。

これが「コールドドラフト現象」です。

標準仕様のアルミサッシによって冷やされた空気が下降し、足元を冷やすコールドドラフト現象の図解

足元がスースーして、「暖房をつけているのに、なんだか寒い…」と感じる最大の原因がこれです。

特に、住友林業のような大開口の窓でこの現象が起きると、冷気の滝が降り注ぐような状態になりかねません。

◆北川のワンポイントアドバイス

最近の高性能住宅市場(一条工務店さんや、YKK APさんが推奨するレベル)では、熱をほとんど伝えない「オール樹脂サッシ」や、ガラスが3枚ある「トリプルガラス」が標準になりつつあります。

アルミ樹脂複合サッシは、耐久性には優れていますし、スリムなフレームでデザイン性は高いのですが、純粋な「断熱性」という観点では、どうしても最新のハイスペック住宅に見劣りしてしまいます。

Googleで「住友林業 窓 標準」と検索される方が多いのも、この仕様に不安を感じている方が多い証拠でしょう。

第3種換気と冷気侵入のリスク

次に、意外と見落としがちなのが「換気システム」です。

住友林業の標準仕様では、一般的に「第3種換気システム」が採用されています。

第3種換気のメカニズムと弱点

  • 第1種換気(熱交換型):給気も排気も機械で行う。熱交換器を通して、外気を室温に近づけてから取り込む。(積水ハウスや一条工務店の標準・推奨)
  • 第3種換気(標準):排気(出す方)だけ機械で行い、給気(入れる方)は各部屋の壁にある穴(給気口)から自然に吸い込む。

第3種換気は、イニシャルコストやランニングコストが安く、メンテナンスも楽というメリットがあります。

しかし、冬場の快適性においては致命的な弱点があります。

それは、「外の冷たい空気が、そのままダイレクトに入ってくる」ことです。

標準の第3種換気システムでは給気口から冬の冷たい空気がそのまま室内に入り暖房効率を下げる解説

外気温が0℃なら、0℃の冷気がそのままリビングや寝室の給気口から「シューッ」と入ってきます。

給気口は通常、居室の壁に設置されるため、ソファでくつろいでいる時やベッドで寝ている時に、冷たい風を感じてしまうことがあるのです。

高断熱な壁で家を囲っても、穴が開いていてそこから冷気が入ってくるなら、体感温度が下がってしまうのは当然ですよね。

もちろん、オプションで熱交換型の「第1種換気システム(エアドリーム ハイブリッドなど)」に変更することも可能です。

しかし、これには数十万円単位の追加費用(場合によっては100万円近く)がかかるため、予算調整の段階で「換気なんて空気の入れ替えでしょ?」と断念し、結果として入居後に寒さを感じてしまう施主様も少なくありません。

気密性C値が非公表である理由

断熱性能を表す「UA値」とセットで語られるのが、家の隙間の大きさを示す「気密性能(C値)」です。

C値は「床面積1㎡あたりに何c㎡の隙間があるか」を示す数値で、ゼロに近いほど隙間が少なく、高性能とされます。

住友林業は、このC値を公式に保証・公表していません。

また、全棟での気密測定(専用の機械で空気を抜いて隙間を測る検査)も、標準工程には含まれていません。

なぜ測らないのか?

これは決して「住友林業の気密が悪い」わけではありません。

住友林業の家は「完全自由設計」であり、窓の大きさや形状、複雑な間取りが一邸ごとに大きく異なるため、一律の数値をカタログで保証するのが難しいという背景があります。

しかし、気密性能(C値)は「施工精度」そのものです。

どんなに分厚い高性能な断熱材を使っても、隙間があれば、暖房で暖められた空気は上から逃げ(煙突効果)、下からは冷気が侵入します。

これは、「最高級のダウンジャケットを着ているけれど、前のジッパーが開いている状態」と同じです。

特にBF構法のような特殊な金物を使う工法では、柱と梁の接合部や、サッシ周りの気密処理が非常に重要になります。

ここをおろそかにすると、スペック上の断熱性能が発揮されず、「なんだか寒い」という結果を招いてしまいます。

断熱性能(UA値)と気密性能(C値)の関係については、私が積水ハウスで実測したデータも含めて以下の記事で詳しく解説しています。

参考記事:積水ハウスのUA値・C値の現実。施主が断熱・気密を解説

断熱等級やUA値の実力と対策

ここまで「寒さの原因」ばかりをお話ししてきましたが、もちろん対策はあります。

ここからは、より具体的な数値スペックである「断熱等級」や「UA値」について、現状の住友林業の立ち位置と、寒さを防ぐための具体的な「課金ポイント」を見ていきましょう。

断熱等級6・7への対応コスト

2025年以降の省エネ基準適合義務化を見据え、住宅の断熱性能基準は急速に上がっています。

現在は「断熱等級4」は最低ラインであり、ZEH基準の「等級5」が標準的となりつつあります。

さらに、より快適な温熱環境を求める層は、上位の「等級6(HEAT20 G2相当)」や「等級7(HEAT20 G3相当)」を目指すようになっています。

住友林業の場合、標準仕様ではおおむね「断熱等級5相当」(地域区分によります)であることが多いです。

これを等級6や7に引き上げることは、技術的には十分に可能です。

しかし、そのためには明確な「断熱課金」とも呼ばれる追加オプション費用が必要になります。

窓を樹脂サッシやトリプルガラスに変更し、断熱材を増量する断熱等級6以上を目指すための解決策

強化項目 内容と効果
断熱材の増量 壁や天井に入れる「高性能グラスウール24k」の厚みを増す。
(例:壁 100mm → 105mm以上など、構造材の厚み内で限界まで充填)
窓のグレードアップ 標準のアルミ樹脂複合サッシから、「樹脂サッシ」「トリプルガラス」へ変更。
これが最もコストがかかりますが、効果も絶大です。
玄関ドアの変更 熱貫流率の低い「高断熱仕様(K1.5仕様など)」のドアへ変更。
玄関は家の顔ですが、熱の逃げ道でもあります。

これらをフルで行い、等級6や7を目指すと、家の大きさにもよりますが、数十万円から、場合によっては100万円〜200万円近いコストアップになることもあります。

「キッチンハウスのキッチンを入れたい」「床材はチークにしたい」といった意匠(デザイン)にかける予算と、「目に見えない快適性」にかける予算のバランスをどう取るか。

ここが、住友林業施主の最大の悩みどころであり、腕の見せ所とも言えます。

家全体の予算感や坪単価については、以下の記事も参考にしてみてください。

参考記事:【最新版】積水ハウスの坪単価はいくら?2024→2025の推移とシリーズ別の目安

床断熱強化と床暖房の重要性

口コミでよく見かける「住友林業の家は床が冷たい」という声。

これには、「床材の特性」と「床下断熱」の両面から対策が必要です。

無垢床×床暖房が最強の解

住友林業が得意とする「無垢床(オーク、チーク、ウォルナットなど)」は、一般的な合板フローリングに比べれば、内部に空気を含んでいるため熱伝導率が低く、触れた瞬間の「ヒヤッ」とする感覚は少ないです。

しかし、あくまで「マシ」というレベルであり、物理的に床下の温度が低ければ、表面温度は下がります。

そこで、私が強く推奨したいのが「床暖房」の採用です。

天井が高い家では暖かい空気が逃げるため、無垢床と床暖房をセットで検討すべき理由

特にBF構法による天井高のある大空間LDKでは、エアコンの暖かい空気はどうしても天井付近に溜まってしまいます。

床暖房で足元から直接「輻射熱」で温めることで、体感温度を劇的に向上させることができます。

「無垢床に床暖房って大丈夫なの?」と心配される方もいますが、住友林業の無垢床は床暖房対応のものが豊富にラインナップされています。

断熱材の厚みにも注目

また、基礎断熱(基礎のコンクリートを断熱する)ではなく、床断熱(1階の床の真裏に断熱材を貼る)を採用する場合、その断熱材の厚みが重要です。

温暖地(6地域など)であっても、寒冷地仕様の「床断熱強化オプション」を採用することで、断熱材の厚みを増し、床下からの底冷えを軽減することが可能です。

これは比較的コストパフォーマンスの良い投資と言えます。

北海道仕様で寒さは防げるか

「絶対に寒くない家にしたい。でも住友林業のデザインも諦めたくない」

そんな方への究極の対策として、温暖な地域(東京や大阪など)であっても、住友林業の「北海道仕様」に近い断熱スペックを採用するという裏技的な手法があります。

住友林業は全国展開しているメーカーですから、当然、極寒の北海道でも家を建てています。

北海道仕様では、断熱材の厚みが通常地域とは段違いに分厚くなり、窓も樹脂サッシ・トリプルガラスなどの高性能なものが標準となります。

これを温暖地で採用することで、UA値を大幅に改善し、魔法瓶のような保温性能を高めることができます。

もちろんコストはかかりますが、キッチンやクロスは後からリフォームできても、「壁の中の断熱材」を後から入れ替えることは、壁をすべて剥がす大工事になるため、事実上不可能に近いです。

新築時の初期投資として、ここにお金をかけるのは非常に理にかなっています。

積水ハウスの断熱性能との比較

積水ハウスなら追加費用なしで高レベルの断熱性能と見えない隙間対策が標準であることを示すスライド

ここで、私が最終的に施主として選んだ積水ハウスの断熱性能についても、比較対象として少し触れておきたいと思います。

私が数あるメーカーの中から積水ハウスを選んだ決定的な理由の一つは、この「断熱・気密・換気」のバランスが、標準仕様の段階で極めて高いレベルでまとまっていたからです。

「住友林業のデザインも捨てがたいけど、性能面での安心感も欲しい…」と迷われている方にとって、一つの判断材料になるはずです。

家を包む「ぐるりん断熱」

積水ハウスの断熱仕様には、「ぐるりん断熱」という、なんだか可愛らしい名前がついています。

しかし、その中身は全く可愛らしくないほど、徹底的で質実剛健な技術の塊です。

これは、天井・壁・床をそれぞれの部位に適した断熱材で隙間なく包み込む工法のことですが、私が特に感動したのは、「見えない部分への執念」とも言える施工の細やかさです。

鉄骨の弱点「熱橋」を克服する技術

私が建てたのは鉄骨造の「イズ」という商品ですが、一般的に鉄骨住宅は「鉄が熱を伝えやすいため寒い(ヒートブリッジ現象が起きやすい)」と言われます。

積水ハウスは、この弱点を克服するために、特許技術を含む徹底的な対策を行っています。

  • 断熱材の分割施工:壁の中の鉄骨柱の周りにも断熱材を回り込ませ、熱の伝わりを遮断する。
  • 断熱内壁枠:内装下地と鉄骨の間に熱を伝えにくい樹脂製の断熱スペーサーを挟む。
  • コンセント裏の断熱:壁に穴を開けるコンセントボックスの裏側にまで、専用の断熱カバーを標準で取り付ける。

私が工場見学(住まいの夢工場)に行った際、実際にこの壁の断面模型を見ましたが、「ここまでやるか…」と呆れるほどの徹底ぶりでした。

袋入りのグラスウールを現場で大工さんが詰めるのではなく、工場で計算されたサイズにプレカットされた断熱材を、マニュアル通りにパズルのように嵌め込んでいく。

これにより、職人さんの腕による施工精度のバラつき(断熱欠損)が極限まで抑えられているのです。

◆北川のワンポイントアドバイス

断熱材の種類(グラスウールかウレタンか)で議論になりがちですが、実は一番大事なのは「施工精度」です。

どんなに高性能な断熱材でも、隙間だらけで施工されれば意味がありません。

積水ハウスの場合、工場生産率が高く、現場作業がシステム化されているため、「当たり外れ」が非常に少ないのが安心材料でした。

私が契約前に一番感動したのが、この「見えない部分の品質管理」です。

圧倒的なZEH比率と断熱実績

論より証拠、という言葉がありますが、積水ハウスの断熱性能の高さを最も客観的に証明しているのが、「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」の普及実績です。

積水ハウスは、新築戸建住宅におけるZEH比率が95%(2023年度実績・北海道除く・Nearly ZEH含む)という、住宅業界でも群を抜いた驚異的な数字を叩き出しています。

(出典:積水ハウス株式会社『戸建ZEH「グリーンファースト ゼロ」発売から10年で累積8万棟を達成』

「標準」のレベルが違う

この「95%」という数字が何を意味するか。

それは、「特別なオプションを積み上げなくても、積水ハウスで普通に家を建てれば、ほぼ自動的に断熱等級5以上やZEH基準をクリアできる性能になる」ということです。

実際に私が契約した際も、「断熱等級を上げたいので、断熱材を厚くしてください」と頼む必要は一切ありませんでした。

標準の提案のままで、十分に高い断熱性能と省エネ性能が確保されていたのです。

住友林業の場合、標準仕様から「断熱課金」をして性能を上げていくアプローチが必要になることが多いですが、積水ハウスの場合は「最初から高いレベルにある」ため、予算のブレが少なく、資金計画が立てやすかったのも大きなメリットでした。

以下の記事では、私が実際に積水ハウスと契約した際の仕様決定プロセスや、見積もり金額がどのように推移したかを赤裸々に公開しています。

私がどこにお金をかけ、逆にどこは標準のままで満足したのか、リアルなオプション費用の感覚を掴む参考にしてみてください。

後悔しない家づくりのために

デザイン優先で断熱オプションにお金をかける住友林業と、標準仕様での性能バランスを優先する積水ハウスの比較チャート

誤解しないでいただきたいのは、私は決して「住友林業はダメだ」と言いたいわけではありません。

あの「木の質感」や「デザイン力」、そしてBF構法が実現する大空間の開放感は、やはり住友林業ならではの唯一無二の魅力であり、私も最後まで憧れました。

しかし、「寒さ」に対する不安を解消し、快適な住まいを実現するためには、標準仕様を鵜呑みにせず、適切な知識を持ってオプション選定(断熱課金)を行うことが不可欠です。

デザインにお金をかけるのと同じくらい、あるいはそれ以上に、「目に見えない断熱・気密」にお金をかける覚悟が必要だと、私は思います。

断熱・気密に関するよくある質問(FAQ)

最後に、住友林業や高性能住宅を検討されている方からよくいただく質問に、私なりの視点でお答えします。

Q1. 住友林業で気密測定(C値測定)をお願いすることはできますか?

A. はい、基本的には可能です。ただし、積水ハウスや一条工務店の一部商品のように標準工程には含まれていないため、契約前の段階で営業担当者に「気密測定を行いたい」とはっきり伝え、見積もりに計上してもらう必要があります。
費用は業者にもよりますが、数万円〜10万円程度が相場です。「測定を行う」という意思表示自体が、現場の職人さんに対する良い意味でのプレッシャー(丁寧に施工しようという意識付け)にもなりますので、個人的には強くおすすめします。

Q2. 温暖な地域でもトリプルガラスにする必要はありますか?

A. 「必須」ではありませんが、予算が許すなら迷わず採用すべきです。
特にリビングなどの長時間過ごす場所にある「大きな窓」だけでも、トリプルガラスや樹脂サッシにアップグレードすることで、冬場のコールドドラフト(足元の不快な冷え)や結露のリスクを大幅に減らせます。
窓際が寒くないというのは、体感的な快適さに直結します。キッチンやトイレのグレードを一つ下げてでも、窓にお金をかける価値は十分にあります。

Q3. 床暖房を入れると電気代やガス代が高くなりませんか?

A. 確かにランニングコストはかかります。しかし、最近のヒートポンプ式(電気)などは省エネ性能が非常に高くなっています。
何より、床暖房なしでエアコンだけで室温を上げようとすると、温風で空気が乾燥し、顔ばかり熱くて足元が寒いという「頭寒足熱」の逆の状態になりがちです。
床暖房を併用してエアコンの設定温度を控えめにする方が、結果的に快適で、健康的な暮らしができるため、満足度は非常に高いです。住友林業の大空間LDKなら、なおさら必須級の装備だと思います。

Q4. 積水ハウスと住友林業、断熱性能で選ぶならどっちですか?

A. 「標準仕様でのバランスと安定感」で選ぶなら、個人的には積水ハウスに分があると感じます。
特に気密や断熱欠損への対策(ぐるりん断熱)、そして標準サッシの性能などが、オプションなしで高いレベルで安定している印象です。
ただ、住友林業でもしっかり課金(オプション追加)すれば、同等の性能は出せます。
「標準のままで、あれこれ考えずにそこそこの高性能が欲しい」なら積水ハウス、「コストをかけてでも、あの木のデザインと空間美を最優先しつつ性能も上げたい」なら住友林業、という選び方も一つの正解だと思います。

まとめ:寒くない家づくりのポイント

  • 大開口のリスクを知る:BF構法で窓を大きくするなら、その分「熱が逃げる」ことを理解し、サッシ・ガラスのグレードアップ(樹脂・トリプル)は必須経費と考える。
  • 換気に注意する:第3種換気は冷気が直接入る。予算が許せば、熱交換型の第1種換気への変更を検討する。
  • 足元を温める:床冷え対策には、床断熱の強化(寒冷地仕様)と床暖房のセット採用が最も効果的。
  • プロに伝える:標準仕様のカタログスペックだけで安心せず、「寒がりなので対策したい」「C値やUA値はこれくらいを目指したい」と、営業担当に自分の要望をしっかり伝える。

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プロフィール画像

北川 晴夫(積水ハウス 施主)

「すまつな」運営者・株式会社リバティアース代表取締役。 現在、積水ハウスで自宅を建築中(2026年3月完成予定)の「現役オーナー」です。「絶対に後悔したくない」という想いから、元店舗経営者(4店舗の運営管理経験)の視点も活かし、ハウスメーカー各社を徹底比較。最終的に積水ハウスの「人」の誠実さと「技術」の圧倒的なレベルの違いに感動し、このリアルな体験を共有するため「積水ハウス ご紹介割引の窓口」を設立しました。当サイト経由のご相談で、公式制度にはない「3%以上の紹介割引」の実現と、私が全幅の信頼を寄せる橋爪店長による「最大限の交渉サポート」を、現役オーナーとして全力でバックアップします。