積水ハウスの全館空調はいらない?7つのデメリットをオーナーが検証

こんにちは。

積水ハウス ご紹介割引の相談窓口、運営者の北川晴夫です。

積水ハウスで家づくりを検討する際、多くの方が営業担当者から「全館空調システム」を推奨されるのではないでしょうか。

最新技術の粋を集めた、快適な暮らしの象徴として提案されるこの設備。

しかし同時に、「積水ハウスの全館空調はいらない」と検索されている方が非常に多いのも事実です。

人生最大の買い物である家づくりにおいて、高額な初期費用や将来のメンテナンスコスト、故障のリスクを天秤にかけ、「本当に必要なのか?」と慎重になるのは、極めて合理的で賢明な判断だと思います。

私自身、積水ハウスで家を建てるオーナーとして、この全館空調については徹底的に比較検討しました。

積水ハウスといえば、ダインコンクリートやベルバーンといった高性能な外壁材や、それらを維持するための長期的なメンテナンスプログラムが魅力の一つです。

しかし、全館空調という「機械設備」は、家の構造体とは異なり、いつか必ず故障し、交換が必要になるもの。

そのリスクをどう捉えるかが、採用の分かれ道になります。

この記事では、積水ハウスのオーナーであり、当相談窓口の運営者という立場から、私がリサーチした専門的なデータと、施主としてのリアルな視点を交え、「全館空調はいらない」という説がなぜ合理的なのか、その理由と代替案について徹底的に掘り下げていきます。

記事のポイント

  • 全館空調がいらないと言われるデメリット
  • 積水ハウスのスマートイクスと全館空調の違い
  • 全館空調 vs 個別エアコンのコストと快適性を徹底比較
  • 積水ハウスで全館空調が不要と判断できる合理的な理由

積水ハウスの全館空調はいらない?オーナーが検証

住宅展示場で、積水ハウスの全館空調システムのパンフレットを手に取り、難しい顔で比較検討している日本人夫婦

積水ハウス ご紹介割引の窓口イメージ

家づくりにおいて「快適性」は誰もが追求するテーマですよね。

積水ハウスが提案する全館空調システム「エアシーズン」は、確かにその一つの理想形かもしれません。

しかし、その理想を手に入れるために支払う「コスト」と「リスク」を冷静に分析したとき、「本当は、いらないのではないか?」という疑問が浮かび上がります。

まずは、その「いらない」と感じる理由、すなわち全館空調が本質的に抱えるデメリットについて、詳しく見ていきましょう。

全館空調はやめたほうがいい?7つのデメリット

「全館空調はやめたほうがいい」という意見には、単なる感覚論ではなく、システムが持つ構造的な問題に基づいた、明確な理由が存在します。

私が様々な資料や専門家の意見をリサーチした結果、検討者が抱く合理的な懸念は、大きく7つの側面に分類できました。

1. 費用:高額な初期コストと将来の「金融的負債」

積水ハウスのモデルハウスのリビングで、高額な全館空調の見積書を見て驚いている日本人夫婦

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まず、最大のハードルが高額な初期費用(イニシャルコスト)です。

一般的な全館空調の導入費用は、目安として100万円から300万円程度とされています。

積水ハウスのようなハイエンド住宅に採用される高性能なシステム、例えば「エアシーズン」となれば、その仕様に応じて約150万円から250万円以上の高額なオプション投資となることが想定されます。

この金額、冷静に考えると凄いですよね。 この費用があれば、キッチンを最高級グレードにしたり、こだわりの外構を実現したりと、他の多くの夢を叶えられる金額です。

しかし、私が経営者的な視点でより深刻だと感じるのは、将来の「見えない負債」となる修理・交換費用です。

▼将来の修理・交換リスク

全館空調はシステムが特殊で専門的な技術が必要なため、故障時の修理費用が一般的な壁掛けエアコンとは比較になりません。

修理費用の目安は「10万円から50万円前後」とされますが、これはあくまで目安。

故障内容によってはそれ以上に高額化するケースも報告されています。

特に私のような30代~40代で30年以上の長期住宅ローンを組む世帯にとって、これは「計画不可能な巨額の支出リスク」を抱え込むことに他なりません。

ローンの返済期間中に、子どもの教育費や老後資金と並行して、いつ起こるか分からない数十万円の出費に怯える。

これは精神衛生上も、家計の安定性においても、非常に大きなマイナス要因だと私は判断しました。

2. リスク:システム停止が「家全体の機能停止」に直結する脆弱性

真夏の暑い日に、故障した全館空調システムによって蒸し暑くなった家の中で、汗を流しながら困惑する日本人家族

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全館空調システムの致命的な弱点。

それは、構造が「単一障害点(Single Point of Failure)」になりやすい点です。

つまり、家全体の空調を一元管理しているため、万が一、その基幹部分が故障した場合、家全体の冷暖房がすべて停止するという事態を招きます。

これが、積水ハウスのような「高気密・高断熱」住宅において、皮肉にも最悪の形で増幅されます。

高性能な家は「魔法瓶」のようなもの。

しかし、それは空調が正常に動いていれば、の話です。

真夏や真冬にその空調が完全に停止すれば、密閉された高性能住宅は、外部の熱(あるいは冷気)を取り込めないまま、急速に居住不可能な温度(酷暑・極寒)に達する危険性があります。

個別エアコンであれば、リビングの1台が壊れても寝室で寝ることはできます。

しかし、全館空調にはその「冗長性(リスク分散)」がありません。

一時的な「不快」ではなく、修理が完了するまでの数日間、自宅での「居住が不能になる」という深刻なリスクを、私は許容できませんでした。

3. 快適性①:「乾燥」問題は回避が困難

「全館空調の家は乾燥する」という声は、本当によく聞きます。

これはシステム特性上、回避が難しい問題です。

主な理由は2つあります。

  1. 冬場に外の冷たく乾いた空気を取り込み、それを暖房で急激に加熱するため、空気の「相対湿度」が大幅に低下する。
  2. 家全体の空気を常に循環させるため、室内の水分が蒸発しやすく、また特定の部屋(キッチンなど)で発生した湿気も家全体に分散されてしまう。

過度な乾燥は、喉や肌の不調だけでなく、ウイルスが活発化しやすい環境を作り出し、感染症リスクを高める可能性も指摘されています。

結局、「全館」の快適性を求めたのに、部屋ごとに「個別の加湿器」を何台も置くことになるのでは、本末転倒ではないでしょうか。

さらに、空気が循環しているため、加湿器の配置にも工夫が必要になるなど、「ボタン一つで最適な環境」というイメージとは程遠い、追加のコストと手間が発生します。

4. 快適性②:「部屋ごと」の柔軟性の欠如

全館空調の最大のメリットである「家全体の温度の均一性」。 これが、現代のライフスタイルにおける最大のデメリットにもなり得ます。 多くのシステムでは、「部屋ごとの細かな温度調整が難しい」からです。

例えば、以下のような、ごく一般的なニーズに対応できません。

  • 暑がりの夫と寒がりの妻の寝室
  • 日当たりが良すぎて暑い2階の子供部屋と、北側で冷えがちな1階の書斎
  • 体温調節が未熟な赤ちゃんのいる部屋だけ、少し温度を変えたい

特に私のような在宅ワーク(書斎)がある家庭や、子供が大きくなって個室で過ごす時間が増える家庭では、ライフスタイルが多様化・個別化しています。

このような家庭において、誰もいない部屋まで含めて家全体を24時間均一に冷暖房し続ける全館空調は、「非効率」であり、かつ「不快」である可能性が高いのです。

5. メンテナンス:「見えない」負担と継続的コスト

天井裏に設置された全館空調のダクト内部に、ホコリやカビが蓄積している様子を、専門業者が点検している

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全館空調の「清潔な空気」を維持するためには、目に見えない継続的なコストと手間が発生します。

フィルター清掃は自身で行う必要がありますが、問題はシステムの根幹である「ダクト」です。

天井裏などを通るダクト内部は、ホコリやカビが蓄積しやすい環境であり、居住者が清掃することは物理的に不可能です。

そのため、専門業者による定期的なダクト清掃(数年ごと)が推奨されますが、その費用は「数万円から数十万円」、業者によっては「5万〜50万円前後」という非常に広い幅で示されています。

▼メンテナンスを怠った場合のリスク

もし、この高額なメンテナンスを怠った場合、どうなるでしょうか。

システムは「清潔な空気の供給源」から、蓄積したカビやホコリを家中に撒き散らす「汚染物質の拡散装置」へと変貌するリスクをはらんでいます。

この「見えないコスト」と「健康リスク」を天秤にかける必要があります。

6. 快適性③:「騒音」問題が解決不能なケース

全館空調は、室内機(本体)やダクトを天井裏や機械室に集約するため、一見静かに思えます。

しかし、その集約された空調室内機(本体)の「運転音」が、生活空間において気になる場合があるというデメリットが指摘されています。

この問題の厄介な点は、それが製品の性能よりも「設計(間取り)」に大きく依存する点です。

例えば、寝室のクローゼットの隣に機械室が配置された場合など、もし設計・施工業者の配慮が不足した場合、生涯にわたって低周波の運転音に悩まされるリスクがあります。

壁掛けエアコンの騒音が気になれば電源を切るか交換すれば済みますが、家の「構造」に組み込まれてしまった騒音からは、逃げ場がありません。

この「後戻りできないリスク」も、私が懸念した点の一つです。

7. 前提条件:家の「性能」が良すぎるという逆説

これが、積水ハウスにおいて全館空調が「いらない」と判断する、最も合理的な根拠かもしれません。

全館空調システムは、その性能を発揮するために「住宅本体の高気密・高断熱性能」を大前提とします。

しかし、積水ハウスは、標準仕様(ZEH対応など)の時点ですでにZEH基準を満たす水準の極めて高い高気密・高断熱性能を備えているのです。

この「家の基本性能の高さ」が、皮肉にも「高価な全館空調システムの必要性」を著しく低下させます。

◆北川のワンポイントアドバイス

積水ハウスの高性能な家は「魔法瓶」に例えられます。

一度快適な温度になれば、その室温を最小限のエネルギーで長時間保つことができるんです。

私も見学で、独自の「ぐるりん断熱」仕様や気密性の高さを体感し、「これなら機械に頼りすぎなくても快適に違いない」と確信しました。

「これだけ高性能な家なのだから、そもそも24時間稼働させるような強力で高価なシステムは不要ではないか?」 「高性能な個別エアコンを、必要な部屋で必要な時間だけ使うだけで、十分に快適なのでは?」

この合理的な疑問こそが、私の結論に繋がりました。

ダクトのカビ問題と清掃コスト

7つのデメリットの中でも、特に私が健康面で懸念したのが「ダクトのカビ問題」です。

全館空調のダクト内部は、温度と湿度の条件が揃いやすく、またホコリも蓄積しやすいため、カビの温床となり得ます。

特に冷房運転時は、ダクト内で結露が発生しやすく、カビのリスクはさらに高まります。

問題は、このカビが「見えない」ことです。

壁掛けエアコンならフィルターや吹き出し口を見ればカビに気づけますが、ダクト内部はそうはいきません。

気づかないうちに、カビの胞子が家中に拡散され、アレルギーや喘息の原因となる可能性があります。

これを防ぐには、前述の通り、専門業者による定期的なダクト清掃が不可欠です。

しかし、その費用は決して安くありません。

▼ダクト清掃の費用目安

一般的な戸建て住宅のダクト清掃費用は、数万円から数十万円(例:5万円~50万円)と非常に幅があります。

これは家の規模やダクトの構造、汚れ具合によって大きく変動するためです。

重要なのは、これを数年おきに(例えば2~3年ごと、あるいは5~10年ごとと推奨は様々ですが)継続的に支出する必要があるという点です。

これは、住宅ローンとは別の「ランニングコスト」として、家計に重くのしかかります。

「清潔な空気」というメリットは、この高額な「メンテナンスサブスクリプション」によって初めて維持されるものなのです。

24時間稼働の電気代は高いのか

「全館空調は24時間稼働が基本だから電気代が高いのでは?」という疑問も当然ありますよね。

これについては、「家の性能と使い方による」というのが答えになります。

積水ハウスのような超高気密・高断熱住宅(ZEH基準)であれば、一度家全体が適温になれば、その温度を維持するためのエネルギーは最小限で済みます。

そのため、高性能なシステム(熱交換換気など)と組み合わせれば、断熱性の低い家で個別エアコンをガンガン使うよりも、トータルの電気代は安くなる可能性は十分にあります。

しかし、ここにも落とし穴があります。

▼ライフスタイルによる非効率

この「安くなる可能性」は、家全体を均一に使う場合に最大化されます。

しかし、以下のようなライフスタイルではどうでしょうか?

  • 日中は家族全員が仕事や学校で外出しており、家が無人になることが多い(共働き世帯など)
  • 家族がそれぞれの個室で過ごす時間が長く、リビングに集まる時間が短い

このような場合、誰もいない部屋まで含めて24時間空調し続けることは、明らかにエネルギーの無駄であり、個別エアコンで必要な部屋だけを稼働させる方が、電気代は遥かに安くなる可能性が高いです。

全館空調の電気代は、単純な機器の効率だけでなく、ご自身のライフスタイルと照らし合わせて判断する必要があります。

スマートイクスは全館空調ではない?

積水ハウスのスマートイクス(SMART-ECS)のパネルを指し示しながら、全館空調との違いを説明する営業担当者(日本人)と、熱心に耳を傾ける夫婦

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積水ハウスを検討していると、必ず「スマートイクス(SMART-ECS)」という言葉を耳にしますよね。

ここで、多くの方が陥る重大な誤解があります。

それは、「スマートイクス=全館空調」という誤解です。

結論から言うと、これらは全くの別物です。

  • 全館空調システム (例: エアシーズン)
    これは「冷暖房(エアコン)」のシステムです。家全体の温度を管理する機械です。
  • スマートイクス (SMART-ECS)
    これは「熱交換型換気+空気清浄」のシステムです。「次世代室内環境システム」と位置付けられています。

スマートイクスは、アメニティー換気システムIV/V(熱交換型換気)と、天井付空気清浄機(エアミー)などを組み合わせたものです。

その目的は、あくまで「換気」と「空気清浄」です。

もちろん、全館空調(エアシーズン)とスマートイクスを組み合わせることで、冷暖房効率と空気の質を最大限に高めることができます。

しかし、重要なのは、これらは分離可能だということです。

全館空調(エアシーズン)を採用しなくても、スマートイクス(高機能な換気・空気清浄システム)だけを採用するという選択は可能です。 (※プランや仕様によりますので、必ず担当者にご確認ください)

積水ハウスの家の快適性を支える重要な要素である「熱交換換気」や「空気清浄」の機能を、「全館空調」と混同しないよう、正確に切り分けて評価することが不可欠です。

▼スマートイクスの詳細はこちら

私自身、このスマートイクス(SMART-ECS)の機能性、特に熱交換換気の合理性に魅力を感じ、採用を決めました。

全館空調(冷暖房)は採用しませんでしたが、この換気システムは別物として高く評価しています。

スマートイクスの詳細については、以下の記事で私がオーナー目線で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

施主が解説!積水ハウスのSMART-ECSのフィルター掃除と電気代

メーカー比較で見る機能の違い

「全館空調」と一口に言っても、ハウスメーカーによってそのシステムや機能は異なります。

例えば、他社(住友林業など)のシステムでは、「外気冷房(春や秋に外気が涼しい場合、機械冷房ではなく外気をそのまま利用する機能)」や「低圧電力契約が可能(電気代の削減に寄与)」といった、非常に魅力的で具体的な省エネ機能が搭載されている場合があります。

複数のハウスメーカーを比較検討していると、この他社の優れた機能を、積水ハウスのシステム(エアシーズンやスマートイクス)にも当然備わっているものと誤解してしまう可能性があります。

しかし、積水ハウスの「エアシーズン」や「スマートイクス」の資料において、少なくとも私が入手した情報の中では、「外気冷房」や「低圧電力契約」に関する記述は確認できませんでした。

「いらない」と判断する以前の段階で、まずは「全館空調」という一般名詞で比較するのではなく、積水ハウスが提供する「エアシーズン」が持つ機能と、他社が提供するシステムが持つ機能を、正確に切り分けて評価することが不可欠です。

他社のメリットが、積水ハウスのシステムにも当てはまるとは限らないのです。

積水ハウスの全館空調がいらない場合の最適解

さて、ここまで全館空調の様々なデメリットを分析してきました。

では、「全館空調はいらない」と判断した場合、どのような選択肢が最も合理的(コストパフォーマンスと快適性のバランスが良い)なのでしょうか。

私自身がたどり着いた結論を含め、その最適解を具体的に比較・検討していきます。

全館空調とエアコンのどちらがよい?

これは、家づくりにおける永遠のテーマの一つかもしれません。

積水ハウスの高気密・高断熱な家を前提とした場合、「全館空調」と「高性能な個別エアコン」のどちらが合理的か、コストと機能の両面から比較してみましょう。

【比較表】初期費用(イニシャルコスト)

まず、導入時にかかる初期費用の比較です。

比較項目 全館空調(エアシーズン等) 個別エアコン(高性能機4台と想定)
機器代 + 工事費 約150万〜300万円 約60万〜100万円
差額 - 全館空調より 50万〜200万円以上 安価

この試算から、初期費用だけを見ても、個別エアコンを選択することで「100万円単位」の明確なコストメリットが生まれる可能性が高いことがわかります。

この差額を、他のオプション(キッチン、外構、家具など)に振り向けることが可能になります。

【比較表】維持費用(ランニング・メンテナンスコスト)

次に、入居後の20年〜30年間という長期間で発生する維持費用とリスクを比較します。

比較項目 全館空調(エアシーズン等) 個別エアコン(4台想定)
電気代 24時間稼働が基本。使わない部屋も稼働。 必要な部屋・時間のみ稼働。ライフスタイル次第で効率的
メンテナンス費 フィルター代 + 高額な専門ダクト清掃(数年毎) フィルター清掃(自身)。専門クリーニング(任意・安価)
修理・交換 単一障害点。故障時は家全体が停止。修理費は高額(10万〜数十万)。交換は数百万円規模になることも。 リスク分散。1台ずつの故障・交換が可能。交換費用も予測可能。
トータルコスト (高額な初期費用)+(電気代)+(高額なメンテ費)+(予測不能な高額修理リスク (安価な初期費用)+(電気代)+(安価なメンテ費)+(予測可能な個別交換費用

この比較が示すのは、トータルコストにおいても個別エアコンが有利になる可能性が高いこと、そしてそれ以上に「コストの予測可能性」と「リスク分散」の面で、個別エアコンが圧倒的に優位であるという事実です。

全館空調の「一発で数十万〜数百万円の支出」というリスクに対し、個別エアコンは故障時期も支出額も分散されます。

これは、長期の住宅ローンを抱える家計にとって、計り知れない安心材料となります。

▼コストと予算計画について

全館空調のような大きなオプション費用は、坪単価を押し上げる大きな要因になります。

家づくりでは「坪単価」という言葉に惑わされず、「総額でいくらかかるのか」を常に意識することが重要です。

私の実体験に基づいた、積水ハウスのリアルな費用感については、以下の記事も参考にしてください。

積水ハウスの30坪2階建て価格のリアル!総額と年収目安を公開

高気密住宅ならエアコン1台で十分か

最近、「高気密・高断熱住宅なら、大型のエアコン1台で家全体を冷暖房できる」という話を聞いたことがあるかもしれません。

確かに、積水ハウスのような高性能住宅では、家の中の温度差が非常に小さくなります。

そのため、理論上は、リビングなどに設置した強力なエアコン1台を稼働させ続けることで、家全体の温度をある程度均一に保つことは可能かもしれません。

しかし、私はこの考え方には懐疑的です。

◆北川のワンポイントアドバイス

いくら高性能な家でも、間取りやドアの開閉、日射の影響などで、必ず温度ムラは発生します。

例えば、日当たりが良い2階の南側の部屋と、1階の北側の部屋が、本当に同じ快適な温度になるでしょうか? また、寝室のドアを閉めて寝た場合、リビングのエアコンの冷気や暖気は届きませんよね。

「エアコン1台でOK」という考え方は、快適性をある程度犠牲にすることを前提とした、少々極端な省エネ論だと私は感じます。

結局、快適性を求めるならば、リビング、寝室、子供部屋など、主要な居室にはそれぞれ個別エアコンを設置するのが、最も現実的かつ確実な方法です。

積水ハウスの高性能な躯体を信じつつも、快適性の確保は、各部屋に設置された個別エアコンに柔軟に担わせる。

これが、私が考える最もバランスの取れた答えです。

エアコン標準設置という選択

積水ハウスで家を建てる際、必ずしも全館空調がセットになっているわけではありません。

もちろん、「全館空調は採用せず、個別エアコンを設置する」という、ごく当たり前で合理的な選択が可能です。

そして、積水ハウスの標準仕様の換気システム(エアキス等)や、オプションのスマートイクス(熱交換換気)と、高性能な個別エアコンを組み合わせるプランこそが、コスト、リスク、快適性、柔軟性のすべてにおいて最もバランスの取れた「最適解」だと、私は結論付けました。

▼個別エアコンプランのメリットまとめ

  • コストメリット: 初期費用で100万円以上を節約でき、将来のメンテナンス・交換費用も安価かつ予測可能。
  • リスク分散: 1台が故障しても他の部屋で生活でき、家全体の機能が停止するリスクをゼロにできる。
  • 高い柔軟性: 部屋ごと、人ごとの「暑い・寒い」に柔軟に対応可能。ライフスタイルの変化にも強い。
  • 高い効率性: 必要な部屋だけを稼働させることで、無駄なエネルギー消費を抑えられる。

確かに、個別エアコンには「室内機が壁に露出するデザイン性の低下」や、「エアコンのない廊下や脱衣所との温度差(ヒートショックのリスク)」といった明確な弱点もあります。

しかし、デザイン性については、最近のエアコンは非常にスタイリッシュなものも増えていますし、どうしても気になる場合は「隠蔽配管(いんぺいはいかん)」という手法で配管を壁内に隠すことも可能です。 (ただし隠蔽配管は将来の交換コストが高くなるデメリットもあるため、慎重な検討が必要です)。

ヒートショックのリスクについても、積水ハウスの高性能な家であれば、エアコンのない非居室(廊下など)が極端な温度になることは考えにくく、脱衣所に小型のヒーターを置くなどの個別対応で、リスクは十分に軽減できると判断しました。

全館空調でゴキブリは出る?

これは、私が全館空調を検討した際に、地味に気になったポイントです(笑)。

「全館空調のダクトが、ゴキブリ(G)の通り道になるのではないか?」という不安です。

この点についてリサーチしたところ、明確な答えはありませんが、以下のように考えられます。

  • 全館空調システムは、外気を取り入れる際に高性能なフィルターを通します。そのため、フィルターを通過して外部からゴキブリが侵入することは考えにくいです。
  • しかし、問題は「家の中にすでに侵入してしまったゴキブリ」です。
  • もし室内に侵入したゴキブリがダクト内に入り込んだ場合、そこが快適な温度・湿度であれば、巣になってしまう可能性はゼロではありません。

ただ、これは全館空調特有のリスクというよりは、家全体の気密性や清掃状況の問題だと言えます。

積水ハウスのような高気密住宅は、もともと害虫の侵入経路が少ないため、過度に心配する必要はないかもしれません。

とはいえ、万が一ダクト内で繁殖した場合、駆除が非常に困難になることは想像に難くありません。

個別エアコンであれば、万が一エアコン内部に侵入されても、その1台のクリーニングや交換で済みます。

これも、ある種の「リスク分散」と言えるかもしれませんね。

積水ハウスの全館空調に関するよくある質問(FAQ)

ここまで「いらない」説を中心に解説してきましたが、検討段階では様々な疑問が浮かぶと思います。

オーナーとして、よくあるご質問にお答えします。

Q1. 全館空調と床暖房のどちらがよいですか?

A. これは「快適性の種類」が異なるため、一概には言えません。

全館空調は「空気」を暖めるのに対し、床暖房は「床(躯体)」を暖め、その輻射熱で部屋全体を暖めます。

床暖房のメリットは、足元からじんわりと暖かく、風が出ないためホコリが舞い上がらない点です。

一方、デメリットは、暖まるまでに時間がかかること、設置費用やランニングコスト(特に電気式)が高額になりがちなこと、そして「冷房」はできない点です(別途エアコンが必要)。

積水ハウスの高断熱な家であれば、床暖房がなくても底冷えすることは少ないため、私は「高性能エアコン+(必要に応じて)スマートイクス」の方が、冷暖房をカバーできる分、合理的だと考えています。

Q2. 故障したら本当に家全体が止まるんですか? 修理はすぐ来てもらえますか?

A. はい、基幹部分が故障した場合、家全体の冷暖房が停止するリスクは事実です。

これが全館空調の最大の弱点(単一障害点)です。

修理の対応速度については、積水ハウスのアフターサービス(カスタマーズセンター)は非常に手厚いと評判ですので、連絡はすぐつくと思います。

しかし、問題は「修理の難易度」です。

システムが特殊であるため、専門技術者でないと対応できなかったり、交換部品の在庫がなく取り寄せに時間がかかったりする可能性は、壁掛けエアコンより高いと言わざるを得ません。

真夏や真冬に数日間停止するリスクは、想定しておく必要があります。

Q3. 全館空調のリフォーム(後付け)は可能ですか?

A. 技術的には可能ですが、現実的ではありません。

全館空調は、家中にダクトを通す必要があります。

リフォームで後付けする場合、天井や壁を大規模に剥がしてダクトスペースを確保する必要があり、新築時に導入するよりも遥かに高額な工事費用がかかります。

したがって、全館空調を導入するか否かは、新築時の設計段階で決断する必要があると考えた方がよいです。

「とりあえず個別エアコンにしておいて、将来全館空調にリフォームする」という考え方は、コスト的にほぼ不可能です。

Q4. 結局、北川さんは全館空調を採用したのですか?

A. いいえ、私は全館空調(エアシーズン)は採用しませんでした。

理由は、この記事で解説してきた通りです。

①高額な初期費用
②予測不能な将来の修理・交換コスト
③故障時の単一障害点リスク
④ライフスタイル(在宅ワーク等)との非効率性
⑤家の基本性能(ぐるりん断熱)の高さから不要と判断
などが主な理由です。

その代わり、冷暖房は「高性能な個別エアコン」を各部屋に設置し、換気システムとして「スマートイクス(熱交換換気+空気清浄)」を採用しました。

これが、我が家にとって最も合理的で、リスクとコストのバランスが取れた選択だと確信しています。

積水ハウスの全館空調はいらない派の合理的な選択

積水ハウスの快適なリビングで、高性能な個別エアコンが設置されており、家族がくつろいでいる様子

積水ハウス ご紹介割引の窓口イメージ

本記事の結論として、積水ハウスで全館空調が「いらない」可能性が高い人と、その場合の合理的な選択について、私からの提言をまとめます。

積水ハウスの家は、標準仕様のままでも極めて高い気密性・断熱性を備えています。

私が工場見学で見た「ぐるりん断熱」や、緻密な施工管理体制は、まさにその証です。

この「家の素性(すじょう)」の良さを信頼するならば、高額な全館空調システムという「機械」に頼らずとも、「高性能な熱交換換気システム(スマートイクス等)」+「高性能な個別エアコン数台」で、十分すぎるほど快適で健康的な生活を送れる可能性は非常に高いです。

▼全館空調が「いらない」可能性が高い人

以下のいずれかに該当する人にとって、全館空調は「いらない」という判断が合理的である可能性が極めて高いです。

  1. コストとリスクを最優先で管理したい人
    初期費用で100万円以上を節約し、将来の予測不能な修理・交換リスク(数十万〜数百万円)を絶対に避けたい人、長期の住宅ローン返済計画の安定性を最優先する人。
  2. 家族のライフスタイルが多様な人
    在宅ワーク、個室での趣味、異なる就寝時間など、家族が別々の部屋で過ごす時間が長い人、部屋ごと、人ごとの「暑い・寒い」に柔軟に対応できる「個別性」を重視する人。
  3. 日中、家を空けることが多い共働き世帯など
    日中は家全体が無人になる時間が長い人、誰もいない家全体を24時間稼働させ続ける全館空調は、非効率なエネルギー消費となる可能性があります。

▼記事内容に関する免責事項

本記事で紹介した費用や性能に関する数値は、あくまで一般的な目安やリサーチに基づくものであり、特定の条件下での性能や金額を保証するものではありません。

積水ハウスの製品仕様、オプション費用、保証内容等は、時期やプラン、地域によって異なる場合があります。

正確な情報や、ご自身のプランにおける詳細な見積もりについては、必ず積水ハウスの担当者にご確認ください。

最終的な設備の採用判断は、専門家のアドバイスも参考の上、ご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。

◆北川の最終提言

「積水ハウスの全館空調はいらない」と検索したあなたの直感は、多くの場合、合理的かつ経済的な判断であると、私はオーナーとして思います。

推奨される次のステップは、積水ハウスの担当者に対し、全館空調システム(エアシーズン)を「採用しない」ことを前提としたプランと見積もりを要求することです。

その上で、標準仕様の換気システム(エアキス)や、オプションのスマートイクス(熱交換換気)の性能をしっかり確認し、個別エアコンで実現する快適性と、全館空調を採用した場合の総コストを、冷静に比較検討することをお勧めします。

高額なオプションを採用しなくても、積水ハウスの家の「基本性能」は、それ自体が非常に高い価値を持っていることを忘れないでください。

 

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プロフィール

北川 晴夫(積水ハウス 施主)

株式会社リバティアース代表取締役。 現在、積水ハウスで自宅を建築中(2026年3月完成予定)の「現役オーナー」です。「絶対に後悔したくない」という想いから、元店舗経営者(4店舗の運営管理経験)の視点も活かし、ハウスメーカー各社を徹底比較。最終的に積水ハウスの「人」の誠実さと「技術」の圧倒的なレベルの違いに感動し、このリアルな体験を共有するため「積水ハウス ご紹介割引の窓口」を設立しました。当サイト経由のご相談で、公式制度にはない「3%以上の紹介割引」の実現と、私が全幅の信頼を寄せる橋爪店長による「最大限の交渉サポート」を、現役オーナーとして全力でバックアップします。