こんにちは。
住まいをつなぐ「すまつな」運営者の北川です。
これからマイホームを建てようと計画されている方にとって、この日本という国に住む以上、どうしても避けて通れないのが「地震」への備えですよね。
私も自宅を計画していた時、正直なところ「デザイン」や「間取り」にワクワクする一方で、最も重要視していたことが耐震性です。
「もし大きな地震が来たら…」という漠然とした不安は、常に抱えていますからね。
特に、パナソニックホームズさんを検討候補に入れているあなたも、おそらく同社が強く打ち出している「地震あんしん保証」や、鉄骨住宅ならではの「耐震性能」について、かなり深くリサーチされているのではないでしょうか。
「本当に地震に強いの?」
「万が一の時に、本当に掛け金ゼロで建て替えてもらえるなんて話、あるの?」
そんな疑問を持つのは当然のことです。
だって、家づくりは人生最大の買い物であり、そこは大切な家族の命を守るシェルターになるわけですから。
私自身、最終的には積水ハウスの鉄骨住宅「イズ」を選び、制震システム「シーカス」の技術に惚れ込んで契約をしましたが、比較検討の段階ではパナソニックホームズさんの技術力にも非常に魅力を感じていました。
今回は、現役の積水ハウスオーナーであり、かつてはあなたと同じように各社の耐震性を血眼になって調べ上げた「施主」としての視点も交えながら、パナソニックホームズの地震への強さと保証制度について、忖度なしで徹底的に分析していきます。
専門的なカタログスペックの羅列ではなく、私が実際に営業担当者さんから聞いた話や、工場見学で肌で感じた「現場のリアルな感覚」も含めてお話ししますので、ぜひハウスメーカー選びの参考にしてください。
記事のポイント
- パナソニックホームズ独自の耐震構造と振動実験が示す驚愕の結果
- 掛け金不要で建て替えを約束する「地震あんしん保証」の仕組みと適用条件
- 標準仕様で「耐震等級3」をクリアする強さと、過去の大震災における倒壊実績
- 私が選んだ積水ハウスの制震技術「シーカス」と比較した際のメリット・デメリット
地震大国・日本で、家族が安心して眠れる家を建てるために。
メーカーの宣伝文句を鵜呑みにせず、その実力を一緒に解剖していきましょう。
パナソニックホームズの地震への強さを徹底分析
パナソニックホームズがなぜこれほどまでに「地震に強い」と言われ、多くの施主から信頼を集めているのか。
その理由は、単にカタログ上の「耐震等級3」という数値だけではありません。
そこには、超高層ビルにも使われる高度な技術の応用や、常軌を逸するほど過酷な実証実験によって裏付けられた、確固たるデータが存在します。
ここでは、私が積水ハウスと比較検討した際に「これは凄いな…」と唸らされた、その構造的な秘密を紐解いていきます。
パナソニックホームズの耐震性と構造の秘密
まず、パナソニックホームズの耐震性を語る上で絶対に外せないのが、鉄骨を用いた工業化住宅(プレハブ住宅)ならではの、ミリ単位で管理された精密な構造技術です。
木造住宅が大工さんの腕に左右される部分が少なからずあるのに対し、工場で徹底的に品質管理されて生産される鉄骨部材は、品質のばらつきが極めて少ないのが特徴です。
パナソニックホームズでは主に、高層ビルの技術を応用した「制震鉄骨軸組構造(HS構法)」と、航空機のような強さを誇る「大型パネル構造(F構法)」などが採用されています。
高層ビルの技術を戸建てへ!「アタックフレーム」の衝撃
中でも私が特に注目したのは、HS構法(ハイパースペース構法)に採用されている「アタックフレーム」という技術です。
これは、超高層ビルの耐震設計で使われる「座屈拘束技術」を、なんと戸建住宅に応用してしまったという代物です。
少し専門的な話になりますが、一般的な鉄骨の筋交い(ブレース)というのは、引っ張られる力には強いのですが、強い力で圧縮されると弓なりに曲がってしまう「座屈(ざくつ)」という現象を起こしやすい弱点があります。
空き缶を上から強く踏み潰すと、グシャッと折れ曲がりますよね? あれが座屈です。
座屈してしまうと、もう筋交いとしての効果(耐力)を一気に失ってしまいます。
しかし、パナソニックホームズの「アタックフレーム」は違います。
芯材(地震の力を受け止める部分)を、頑丈な拘束材でガッチリと覆うことで、この座屈を物理的に防いでいるんです。
これにより、引っ張られる力だけでなく、圧縮される力に対しても安定して抵抗し続けることができます。
簡単に言えば、「折れ曲がろうとする鉄を、外側のカバーが無理やり押さえつけて、折れさせない技術」です。
これにより、地震のエネルギーを吸収して熱に変えるダンパーのような役割を果たし、繰り返す大地震にも粘り強く耐えることができるようになります。
積水ハウスの「シーカス」がゴムの力で揺れを吸収するのに対し、こちらは鉄の塑性変形能力を最大限に引き出して耐えるアプローチですね。
どちらも理にかなっていて素晴らしいです。
ボルト一本へのこだわりが凄い
また、個人的に感動したのは接合部へのこだわりです。
鉄骨ラーメン構造などの柱と梁の接合には、一般的に現場での溶接が用いられることがありますが、パナソニックホームズ(特にNS構法など)や私が選んだ積水ハウスもそうですが、現場溶接ではなく「高力ボルト」による接合を徹底しています。
現場での溶接は、どうしても職人さんの技術や当日の天候(風や雨)によって品質にバラツキが出るリスクがあります。
一方で、工場で加工された部材を、現場で既定のトルク(締め付ける力)でボルト締めする工法なら、誰が施工しても計算通りの強度が安定して出せるんです。
「誰が作っても100点満点の強度が出る」
これこそが、工業化住宅(プレハブ住宅)を選ぶ最大のメリットだと私は確信しています。
140回の過酷な地震実験が証明する強さ
どんなに理論上で「強い」と言われても、実際に揺らしてみなければ分からないのが地震の怖いところです。
その点において、パナソニックホームズが実施した実大振動実験のデータは、正直言って「やりすぎ(褒め言葉)」なレベルです。
なんと、実物大の住宅を使って、合計140回もの振動実験を行っているんです。
「140回って、そんなに地震来ないでしょ?」と思うかもしれませんが、ここには深い意味があります。
なぜ「140回」も揺らす必要があるのか?
2016年の熊本地震を覚えていますでしょうか。
観測史上初めて、震度7の揺れが2回(前震と本震)も発生しました。
この時、1回目の揺れには耐えたものの、構造体にダメージが蓄積し、2回目の揺れで倒壊してしまった木造住宅が多くありました。
つまり、現代の家づくりにおいて重要なのは、「一度の大地震に耐えること」ではなく、「その後に続く無数の余震にも耐え続けられること」なのです。
- 大地震(震度6強〜7クラス):57回
- 中地震(震度4〜5弱クラス):83回
この実験回数は、一度の巨大地震だけでなく、その後に何日も、何週間も続く「余震」を想定しています。
阪神・淡路大震災の「JMA神戸波」(強烈なキラーパルス)や、東日本大震災の「K-NET築館」(長時間続く揺れ)など、特性の異なる地震波を繰り返し入力し、それでも構造体が持ちこたえるかを検証しているのです。
「構造体の交換が必要ない」ことの経済的価値
実験の結果、パナソニックホームズの建物は、140回の加振後も構造体の交換が必要なごとの大きな損傷はなく、建物の倒壊もなかったと報告されています。
これは非常に重要なポイントです。
「倒壊しない=命が助かる」のは、今の新築住宅なら当たり前の基準です。
しかし、「地震の後もそのまま住めるか」「大規模な修繕費がかからないか」というのが、全く別の話です。
もし、命は助かったけれど家が傾いてしまい、住み続けるために1,000万円の補修費がかかるとしたらどうでしょう?
それは経済的な死を意味するかもしれません。
140回揺らしても、ボルトの緩みや破断がなく、構造体が健全な状態を保っていたという事実は、将来の資産価値を守る上でも非常に大きな安心材料になります。
(出典:パナソニックホームズ公式『実大住宅振動実験』)
倒壊ゼロの実績と強固な構造体
実験室の中だけでなく、実際の災害現場での実績こそが、真の実力を証明します。
パナソニックホームズは、過去の巨大地震において「全壊・半壊ゼロ」という実績を掲げています。
具体的には、以下の主要な震災において、地震の揺れによる倒壊被害が報告されていません。
| 地震名 | 発生年 | パナソニックホームズの被害状況 |
|---|---|---|
| 阪神・淡路大震災 | 1995年 | 全壊・半壊ゼロ |
| 東日本大震災 | 2011年 | 全壊・半壊ゼロ(津波による流失等を除く) |
| 熊本地震 | 2016年 | 全壊・半壊ゼロ |
※「全壊・半壊ゼロ」には、津波による流失、地盤崩壊による被害、もらい火による火災などは含まれません。
あくまで「地震の揺れそのもの」に対する構造体の強さを示しています。
熊本地震での「2回の震度7」に耐えた事実
私が特に重視すべきだと思うのは、熊本地震での実績です。
先ほども触れましたが、熊本地震は観測史上初めて「震度7が2回(前震と本震)」発生した地震です。
多くの木造住宅が、1回目の揺れには耐えたものの、ダメージが蓄積した状態で2回目の揺れに襲われ、倒壊してしまいました。
そんな過酷な状況下でも、パナソニックホームズの住宅は全壊・半壊ゼロを維持しました。
これは、「繰り返す地震に強い」という彼らの主張が、単なるセールストークではなく、紛れもない事実であることを証明しています。
私の選んだ積水ハウスも同様に全壊ゼロの実績を持っていますが、やはり鉄骨系メーカーの「頑丈さ」への信頼感は、こうした実績を見ると揺るぎないものになりますね。
◆北川のワンポイントアドバイス
ハウスメーカーの営業さんと話すときは、「全壊ゼロ」という言葉の定義をしっかり確認してみてください。
中には「構造体は残ったけれど、壁がボロボロで住めなくなった」というケースを含めないで全壊ゼロと言っているメーカーもあるかもしれません。
パナソニックホームズの場合、構造体の被害だけでなく、生活を維持できるレベルでの強さをアピールしている点が好印象でした。
ちなみに、私が積水ハウスに決めた時も、担当の設計士さんが「被災地でも、積水ハウスの家は避難所よりも快適で、そのまま在宅避難されている方が多かったんですよ」と教えてくれました。
「命を守る家」から「生活を守る家」へ。
これがこれからの家選びのスタンダードになると思います。
標準仕様で耐震等級3をクリアする安心感
今や家づくりにおいて常識となりつつある「耐震等級3」。
これは、住宅性能表示制度における耐震性の最高ランクです。
パナソニックホームズでは、基本的に標準仕様でこの耐震等級3をクリアする設計を行っています。
そもそも「耐震等級3」ってどのくらい強いの?
耐震等級3とは具体的にどのくらいの強さなのか、簡単におさらいしておきましょう。
- 耐震等級1(建築基準法レベル):数百年に一度の大地震(震度6強〜7)で「倒壊・崩壊しない」レベル。
※裏を返せば、傾いたり損傷したりして、住めなくなる可能性は許容されています。 - 耐震等級3(最高等級):耐震等級1の1.5倍の地震力に耐えられるレベル。
消防署や警察署など、災害時の救助活動の拠点となる建物と同等の強さです。
パナソニックホームズの凄いところは、これを「オプション」で強化するのではなく、「当たり前の標準」として提供している点です。
私が検討していた時も、営業担当の方が「私どもの家は、基本的にどのプランでも等級3になりますのでご安心ください」と自信満々に言っていたのを覚えています。
大空間と耐震性の両立は「鉄骨」の特権
ただし、木造住宅などで耐震等級3を取得しようとすると、どうしても壁の量が増えたり、窓が小さくなったりして、間取りの自由度が制限されることがあります。
「リビングを広くしたいのに、ここに柱が必要です」と言われてガッカリするパターンですね。
しかし、パナソニックホームズのような鉄骨造であれば、鉄そのものの強度が高いため、少ない壁や柱で大きな空間を支えることができます。
大開口の窓をたくさん設けたり、吹き抜けを作ったりしても、構造計算の結果、等級3を維持できる可能性が非常に高いのです。
「自由な間取り」と「最強の耐震性」。
この両方を妥協したくない方にとって、パナソニックホームズや積水ハウスといった鉄骨系メーカーは、間違いなく最有力候補になるはずです。
私自身も、中庭を囲むコートハウスという特殊な間取りで、かつ大空間を希望していましたが、鉄骨造だからこそ耐震性を犠牲にすることなく実現できました。
耐震等級だけでは測れない実力とは
「耐震等級3なら、どのハウスメーカーで建てても同じでしょ?」
そう思っている方も多いかもしれません。しかし、ここには大きな落とし穴があります。
同じ「耐震等級3」でも、その中身、つまり「地震に対するアプローチ(設計思想)」にはメーカーごとに大きな違いがあるのです。
「剛」のパナソニック vs 「柔」の積水ハウス
パナソニックホームズの耐震設計は、どちらかと言えば「剛(ごう)」のイメージです。
特に「F構法(大型パネル構造)」などは、強固なパネルで箱を作り、さらにボルトでガッチリと固定することで、建物全体の変形を極限まで抑え込もうとします。
「揺れても歪まない」「ガチガチに固めて守る」という思想ですね。
変形量が少ないということは、地震の際に外壁のタイルが剥がれ落ちたり、内装のクロスが破れたりする被害を最小限に抑えられるというメリットがあります。
まるで堅牢な要塞のような安心感があります。
一方、私が選んだ積水ハウスの「ダイナミックフレーム・システム」+「シーカス」は、「柔(じゅう)」の要素を取り入れています。
建物はある程度しなやかに揺れつつ、その揺れのエネルギーを制震ダンパー(シーカス)が熱に変えて吸収し、逃がしてしまうという発想です。
「柳に風」のように、巨大な力を受け流すイメージですね。
シーカスダンパーに使われている特殊なゴムが、地震の振動エネルギーを熱エネルギーに変換することで、建物の変形量を約1/2に抑え込みます。
どちらが優れている、という話ではありません。
どちらも耐震等級3を遥かに超える実力を持っていますが、その「守り方」が違うのです。
この違いを知らずに選んでしまうと、「思っていたのと違う」となってしまうかもしれません。
私は積水ハウスの工場見学で、シーカスの実演を見て「これだ!」と直感的に惚れ込んでしまいましたが、パナソニックホームズの「超高層ビルと同じ座屈拘束技術(アタックフレーム)」という響きにも、少し惹かれました。
「とにかく建物を微動だにさせたくない!」という方はパナソニックホームズ。
「衝撃を吸収して、建物への負担を減らしたい」という方は積水ハウス。
そんな視点で比較してみるのも面白いですよ。
パナソニックホームズの地震保証と積水ハウスの比較
構造の強さは十分に分かりました。
しかし、パナソニックホームズを検討されている方にとって、それ以上に強力な「決め手」となり得るのが、業界でも類を見ない「地震あんしん保証」の存在ではないでしょうか。
積水ハウスオーナーの私から見ても、正直に言ってこの制度は「うらやましい」と感じる部分があります。
ここでは、その保証内容の詳細と、積水ハウスをはじめとする他社との比較について、詳しく解説していきます。
パナソニックホームズの地震あんしん保証の内容
パナソニックホームズの「地震あんしん保証」とは、一言で言えば「万が一、地震で家が壊れても、パナソニックホームズが責任を持って直します(または建て替えます)」という約束です。
「え、それって普通の地震保険と何が違うの?」と思われますよね。
最大の違いは、これが保険会社の商品ではなく、パナソニックホームズ独自の保証制度であり、なんと「掛け金が不要」であるという点です。
通常、地震保険に入ろうと思えば、建物の構造や地域にもよりますが、年間数万円〜高いところでは10万円近くの保険料がかかります。
35年間払い続けたら、数百万円の出費です。
それが、パナソニックホームズで家を建てるだけで、追加費用なしで付いてくる。
これは、冷静に考えてものすごい経済的メリットです。
- 保証対象:計測震度6.8以下の地震の揺れによる全壊・大規模半壊・中規模半壊・半壊
- 補償内容:原状復帰のための建て替え、または補修工事を実施
- 補償限度額:建物本体価格 または 5,000万円 のいずれか低い金額
- 保証期間:引渡しから35年間(※適用条件あり)
- 掛け金:不要(0円)
「5,000万円まで保証」というのは、一般的な住宅であれば、ほぼ全額をカバーできる金額です。
つまり、万が一全壊したとしても、再びパナソニックホームズの家が(金銭的負担ほぼゼロで)手に入るということです。
これは、住宅ローンを背負う私たち施主にとって、とてつもなく大きな安心材料になります。
万が一の建て替えを保証する画期的な仕組み
この保証がなぜ「画期的」と言われるのか。
それは、被災者が最も恐れる「二重ローン問題」を根本から解決してくれるからです。
もし大地震で家が倒壊してしまったら、どうなるか想像してみてください。
住む家はなくなりますが、銀行で組んだ数千万円の住宅ローンは当然残ります。
借金だけが残った状態で、また新しい家を建てるために、さらに数千万円のローンを組まなければならない…。
これが二重ローンです。これによって経済的に破綻し、生活再建を諦めざるを得ない方が、過去の震災では数多くいらっしゃいました。
しかし、パナソニックホームズの「地震あんしん保証」があれば、家の再建費用はメーカーが負担してくれます。
つまり、元のローンさえ払い続ければ、新しい家で生活をリスタートできるのです。
これは単なる「家の保証」を超えて、「家族の未来と生活を守る保証」だと言えます。
特に、私のようにギリギリの資金計画で家を建てる人間にとっては、この「将来の不確定な出費リスク」をゼロにできるというのは、喉から手が出るほど欲しいメリットです。
パナソニックホームズの地震保証の条件
「掛け金ゼロで5,000万円まで保証してくれるなんて、そんなうまい話があるの? 裏があるんじゃない?」
私がこの話を初めて聞いた時、元経営者としての直感でそう疑ってしまいました(笑)。
結論から言えば、裏があるわけではありませんが、「適用条件」と「免責事項(保証されないケース)」は明確に設定されています。
ここを正しく理解しておかないと、いざという時に「話が違う!」となりかねませんので、特に注意が必要なポイントを洗いざらい解説します。
1. 「揺れ」以外の被害は対象外
これが最も重要です。
地震あんしん保証は、あくまで「地震の揺れ」によって建物が壊れた場合を対象としています。
したがって、地震に伴って発生した以下のような被害は、原則として対象外となります。
- 津波による被害:津波で家が流されたり、浸水して使えなくなったりした場合。
- 地盤の液状化・沈下:揺れで建物自体は無傷でも、地盤が液状化して家が傾いてしまった場合。
- もらい火(延焼):地震で隣の家から火が出て、燃え移って全焼した場合。(※地震保険や火災保険の領域です)
- 噴火による被害:噴石や火山灰による損害。
特に日本などの沿岸部や埋立地では、「津波」や「液状化」のリスクが無視できません。
もし、あなたが検討している土地がハザードマップで津波浸水想定区域に入っていたり、液状化リスクが高い地域だったりする場合、この「地震あんしん保証」だけではリスクヘッジとして不十分である可能性が高いです。
2. 保証総額の上限設定
あまり大きく宣伝されていませんが、この制度には「パナソニックホームズ全体での支払限度額」が設定されている場合があります。
過去の資料などを確認すると、「年間〇〇億円まで」といった総枠のリミットが設けられているケースがありました。
もし、関東大震災クラスの超巨大地震が発生し、一度に数万棟のパナソニックホームズの家が全壊するような事態になった場合、この総枠を超えてしまい、満額の保証が受けられないリスクも理論上はゼロではありません。
ただ、前述した通り、過去の大震災での「全壊ゼロ」の実績を考えれば、数万棟が一斉に倒壊するような事態は、現実的にはかなり考えにくい(日本沈没レベル?)とも言えます。
あくまで「契約上の条項として存在する」という程度に捉えておいて良いでしょう。
3. メンテナンス条件の遵守
35年という長期にわたって保証を受けるためには、当然ながら「家を適切に管理すること」が求められます。
具体的には、パナソニックホームズ指定の定期点検を受けたり、必要な有償メンテナンス工事を実施したりすることが条件になるのが一般的です。
「勝手に近所のリフォーム屋で増築した」とか「点検を拒否し続けた」といった場合は、保証が打ち切られる可能性があります。
◆北川のワンポイントアドバイス
「条件があるなら意味ないじゃん」とは思いません。
むしろ、これだけ明確に免責事項があるということは、逆に言えば「揺れで壊れることだけは絶対にない(あっても保証できる範囲内に収まる)」という、メーカーの強烈な自信の裏返しだと私は感じます。
土地選びの段階でハザードマップを穴が開くほど見て、津波や液状化のリスクが低い安全な土地さえ選べば、パナソニックホームズのこの保証は「最強の盾」になりますよ。
地震保険は必要?保証との違いを解説
「パナソニックホームズで建てるなら、地震あんしん保証があるから、地震保険に入らなくていい分、節約になる!」
そう考えている方がもしいたら、ちょっと待ってください。
積水ハウスオーナーであり、かつては経営者としてリスク管理を徹底してきた私からすると、「地震あんしん保証があっても、地震保険は絶対に入っておくべき」というのが結論です。
なぜなら、メーカーの保証と公的な地震保険は、その「役割」と「守備範囲」が決定的に異なるからです。
ここを混同してしまうと、いざ被災した時に「家は直ったけど、明日のご飯代がない」「家具が全部壊れたけど買い直せない」という事態に陥りかねません。
「現物支給」の保証 vs 「現金給付」の保険
両者の違いを、わかりやすく対比させてみましょう。
| 比較項目 | パナソニックホームズ 地震あんしん保証 |
一般的な 地震保険 |
|---|---|---|
| 受け取るもの | 建物の修理・再建(現物) ※お金はもらえません |
保険金(現金) ※使い道は自由 |
| 補償の上限 | 建物価格の100%(上限5,000万円) | 火災保険金額の30〜50% (建物5,000万円・家財1,000万円まで) |
| 対象となる損害 | 地震の「揺れ」による損壊のみ | 地震・噴火・津波による 損壊・埋没・流失・火災 |
| コスト | 無料(掛け金不要) | 有料(地域・構造による) |
この表を見ると一目瞭然ですね。
パナソニックホームズの保証は、あくまで「建物」を元通りにするためのものです。
しかし、実際に被災した後の生活を想像してみてください。
- 倒れた冷蔵庫やテレビ、洗濯機の買い替え
- 割れてしまった食器や日用品の購入
- 仮住まいへの引っ越し費用や、当面のホテル代
- 仕事に行けなくなった期間の生活費
こうした「生活再建」にかかる費用は、パナソニックホームズは出してくれません。
そこで役立つのが、使い道が自由な現金を受け取れる「地震保険」なのです。
また、地震保険は、パナソニックホームズの保証対象外である「津波」や「もらい火」による被害もカバーしてくれます。
つまり、「建物はメーカー保証で直し、生活費と家財は地震保険で賄う」。
この「二刀流」こそが、パナソニックホームズ施主だけに許された、最強のリスクヘッジ・ポートフォリオなのです。
地震保険の上乗せ特約などを無理につけなくても、標準的な地震保険に入るだけで十分な備えになる点が、パナソニックホームズを選ぶ経済的な強みと言えるでしょう。
(出典:財務省『地震保険制度の概要』)
地震保証のあるハウスメーカーと比較する
「パナソニックホームズの保証はすごい。じゃあ、他のメーカーはどうなの?」
当然、そう思いますよね。
特に、私が選んだ積水ハウスや、競合となるヘーベルハウス(旭化成ホームズ)などが気になるところでしょう。
結論から申し上げますと、パナソニックホームズのような「掛け金ゼロで、全壊時の建て替えまで保証する」というパッケージ化された制度を、大々的に標準付帯している大手ハウスメーカーは、現時点ではほぼ見当たりません。(※免震住宅など一部の特殊商品を除く)
これはパナソニックホームズ独自の強烈な差別化ポイントです。
積水ハウスには「あんしん保証」がない。それでも私が選んだ理由
私が契約した積水ハウスには、残念ながらこのような無料の建て替え保証はありません。
もし私の家(積水ハウス イズ)が地震で全壊したら、再建費用は自分で(あるいは地震保険で)なんとかしなければなりません。
「じゃあ、パナソニックホームズの方がいいじゃないか!」と思われるかもしれませんが、私が積水ハウスを選んだのには明確な理由があります。
それは、「保証がいらないくらい、壊れないと確信したから」です。
少し極端な言い方かもしれませんが、保証というのは「壊れた時のための保険(事後対応)」です。
対して、積水ハウスのアプローチは「そもそも壊さないための技術への投資(事前防御)」です。
私の家にも搭載されている制震システム「シーカス(SHEQAS)」は、地震のエネルギーを熱に変えて吸収し、建物の変形を約半分に抑えます。
変形を抑えるということは、構造体はもちろん、外壁のひび割れや内装クロスの破れ、窓ガラス一枚に至るまで「損傷させない」ということです。
「直す保証」か「無傷の技術」か
「壊れたら直してくれる(パナ)」と「そもそも壊れないようにする(積水)」。
結果として「住み続けられる」というゴールは同じですが、そのプロセスが違います。
私は、大地震の後も、クロスの補修工事などをせずに、何事もなかったかのように翌日から日常生活を送りたかった。
そして、あのシーカスの圧倒的な性能を工場見学で目の当たりにして、「これなら壊れることはない」と腹落ちしたのです。
また、ヘーベルハウスも「比類なき壁」として頑丈さを売りにしていますが、あちらはコンクリート(ALC)の要塞のような強さです。
各社アプローチは違えど、「地震で倒壊させない」というレベルはとっくにクリアしており、今は「いかに無傷で乗り切るか」「いかに経済的リスクを減らすか」という次元で競争しているのです。
◆北川のワンポイントアドバイス
これは「保険」にお金を払うか、「初期性能(建築費)」にお金を払うか、という価値観の違いでもあります。
パナソニックホームズも構造は頑丈ですが、さらに「保証」という金融商品的な価値をセットにすることで、特に若い世代の「ローン破綻リスク」への不安に寄り添っています。
一方、積水ハウスは、「シェルターとしての絶対的な強さ」そのものを商品価値として売っています。
「不安だから保証が欲しい」のか、「安心できる強さが欲しい」のか。
ご自身の心がどちらに動くか、自問自答してみてください。
ちなみに私は、積水ハウスの橋爪店長という「人」への信頼も加わって積水を選びましたが、パナソニックの保証内容には今でも敬意を表しています。
パナソニックホームズの地震と保証に関するよくある質問(FAQ)
Q1. パナソニックホームズの地震あんしん保証があれば、地震保険は解約してもいいですか?
A. いいえ、解約はおすすめしません。
記事内でも詳しく解説しましたが、メーカーの保証はあくまで「建物の再建(箱の修理)」に限定されます。
被災後の生活には、壊れた家電の買い替え、仮住まいの費用、食費や生活用品など、多額の現金が必要です。
これらの「生活再建費用」をカバーできるのは地震保険だけです。
「建物は保証で、生活は保険で守る」という二段構えこそが、最も賢い備え方です。
Q2. 本当に震度7でも倒壊しないのですか?
A. 構造体に関しては、倒壊リスクは極めて低いと言えます。
140回の実大振動実験や、阪神・淡路大震災、熊本地震(震度7が2回)における「全壊・半壊ゼロ」の実績がそれを証明しています。
ただし、家がどれだけ頑丈でも、その下の「地盤」が崩れてしまえば家は傾きます。
そのため、契約前の地盤調査と、必要に応じた地盤改良工事を適切に行うことが、倒壊を防ぐための絶対条件となります。
Q3. 積水ハウスとパナソニックホームズ、結局どちらが地震に強いですか?
A. 強さのレベルは互角ですが、「守り方」が違います。
どちらも耐震等級3を標準とし、過去の大震災での実績も十分です。
パナソニックホームズは「強固な構造体でガッチリ固めて耐える(剛構造)」アプローチ。
積水ハウスは「シーカスなどの制震技術で揺れを吸収していなす(柔構造)」アプローチです。
私は積水ハウスのシーカスの実績と技術に惚れ込んで選びましたが、どちらが優れているというよりは、設計思想の好みの問題に近いでしょう。
Q4. 保証を受けるために必要な条件はありますか?
A. はい、あります。
一般的には、「引渡し後も継続してパナソニックホームズ指定の定期点検を受けること」や「建物の構造に関わる変更(増改築など)を勝手に行わないこと」などが条件となります。
特に、将来リフォームをする際に、安易に他社で工事をしてしまうと保証が切れる可能性がありますので、約款(契約書)の内容をしっかり確認しておくことが大切です。
パナソニックホームズと地震に強い家選びの結論
ここまで、パナソニックホームズの耐震性、構造、そして独自の保証制度について、積水ハウスオーナーの視点で徹底的に分析してきました。
最後に、これまでの内容を総括し、どのような人にパナソニックホームズが向いているのか、結論を出したいと思います。
パナソニックホームズは「経済的合理性」の最適解
パナソニックホームズの最大の強みは、「強固な構造」と「手厚い保証」の掛け合わせによる、圧倒的なコストパフォーマンスとリスク管理能力です。
特に、これから35年のローンを組む20代〜30代の子育て世代にとって、「万が一の時にローンが二重にならない」という約束は、何にも代えがたい安心感でしょう。
地震保険の上乗せ特約などにお金をかけなくても、標準で建て替え保証が付いてくるというのは、家計防衛の観点からも非常に合理的です。
積水ハウスは「感性」と「絶対的信頼」の選択
一方で、私が選んだ積水ハウスは、保証という形での約束はありませんが、制震技術「シーカス」や、邸別自由設計による「空間の豊かさ」、そして営業担当者や設計士の「チーム力」といった、数値化しにくい部分での満足度が非常に高いです。
「保証書という紙」ではなく、「目の前の頑丈な鉄骨と、信頼できる担当者」に安心を委ねる。
そんな選び方もあるということを、お伝えしておきたいです。
結論:どちらを選んでも、間違いなく「正解」
正直なところ、パナソニックホームズも積水ハウスも、耐震性においては日本の住宅業界のトップランナーです。
どちらを選んだとしても、巨大地震で命を落とすようなリスクは限りなく低いでしょう。
だからこそ、最後は「スペック」だけでなく、「その家でどんな暮らしがしたいか」「どの会社の担当者と家づくりがしたいか」という、人間味のある部分で決めても良いのではないかと思います。
ぜひ、展示場に足を運び、パナソニックホームズの営業さんに「地震あんしん保証の免責事項を詳しく教えて」と質問してみてください。
そして、積水ハウスの展示場では「シーカスって本当に効果あるの?」と聞いてみてください。
その時の返答や対応にこそ、あなたにとっての「正解」が隠れているはずです。
今回は、パナソニックホームズの「地震への強さ」と「地震あんしん保証」について、徹底的に深掘りしてきました。
私自身、積水ハウスで家を建てる身として、他社の技術やサービスを知ることは非常に刺激になります。
パナソニックホームズの「掛け金ゼロでの建て替え保証」は、住宅業界に一石を投じた素晴らしい制度であり、施主の不安を解消する強力なソリューションだと改めて感じました。
しかし、家づくりに「絶対」はありません。
保証も技術も、あくまで万が一のための備えです。
最も大切なのは、あなたとご家族が、その家で毎日を笑顔で過ごせるかどうか。
そのための安心材料として、今回の記事が少しでもお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
あなたの家づくりが、最高のものになりますように。






